家督: 鬼役(十三) (光文社文庫 さ 26-17 光文社時代小説文庫)
- 光文社 (2014年12月5日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334768515
感想・レビュー・書評
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前作とは違い、違和感、やるせなさ等が心に残ることはなくいつもの悪を成敗した爽快感が残った。
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矢背蔵人介と鶴瀬伊織の対峙から始まり、何事か、、、と、思いつつも、刃引刀での真剣に近い勝負をして、甲州石和の代官抜擢お赴任のはなむけの試合であった。
遠山左衛門少尉景元から、伊織の死を聞かされて、市之進から、内々に遺書があったと、、、
御三卿の重職に就く者は、有力な旗本から抜擢され、幕府からの家禄と御三卿からの俸禄も支給される。
棚田の境界線を巡って、年貢米の多寡が、大きく影響するのである。
そして、幕府からの支給の御用金の不透明な使い道。
間者のおたまの活躍が、見破られ、指を折られるのだが、、、
爆発での串部も、、、命があって良かった!
吾助の活躍もいい。
騎射馬場での騎馬武者達の中で、蔵人介は、奥右筆ヘ矢を放つのを誰もが、気が付かずに、成敗する。
紅屋の娘の所では、志乃さんの活躍が凄い。
胸がスーッとする位の天秤棒と、しびれるような台詞が、何とも小気味いい。
鐵太郎のほのかな恋心と、武士の息子としての矜持が、身の危険があっても、立ち向かって行く。
膳所藩の砲台1基につき15万両の普請で、20基分の300万両のお台場の大普請に金儲けをたくらむ。
この話の中では、権右衛門もおせんも死なないですんだで、安心した。
最後の世直し烏の話で、蔵人介の隣人の卯木卯左衛門一家が、悪事を見て、精神的に参ってしまって、妻も長男も死に至る。
そして卯左衛門も、剣の腕もないのに、、、、命を落としてしまう。
唯一、三男坊で、世直し烏として、悪と戦っていた卯三郎だけが、残るのだが、届け出の前に当主死亡で、改易となり、天涯孤独になってしまう。
蔵人介の家に、居候、、、
どうなる、、、
そして、金四郎との関わりは、、、
14巻を読まずにいられない。 -
鐵太郎の今後が気になります。
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第十三弾
家を思う子らの行動三篇
不正を暴く故に暗殺された父、息子が思う娘の為沽券に纏わる暗殺、阿漕な上役を糾弾する息子 -
2014年12月刊。文庫書下ろし。13巻め。3話の連作短編。マンネリ気味は否めないが、鐵太郎が出てくると楽しい。次巻に期待します。
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お久しぶりのずーっと待ってた鬼役13巻目。
この待ち遠しかった日々…
矢背蔵人介が相変わらず居合でかっこえぇ…なと。
久々会った友達が遠山の金さんこと
遠山左衛門尉景元の部下になったのも束の間
誰かに殺害されるという。
そこから話はスタートするのだけど。
お隣に住んでるけどなかなか会わない払方の卯木さんご一家
うちの息子に指南してやってくれんか?というのがまさか遺言になるとは…
この卯木さんご一家、最後が悲しい。
鬼役はそんな恨み辛みを成敗するのだけれども。
しかしながら、やっぱり鬼役素晴らしい。
今年は4冊販売とのことで今からすごーく楽しみ