碧空のカノン: 航空自衛隊航空中央音楽隊ノート (光文社文庫 ふ 25-1)
- 光文社 (2015年9月9日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334769628
感想・レビュー・書評
-
興味深く読ませて頂きました。プロの演奏家であり自衛官、メンバの多くは駐屯地内の寮(内務班)住まい、そんなやや特殊な状況から軍隊ものでもない楽団ものでもない、ある種独特な雰囲気をもった作品になっています。
軍隊的な組織とその中でのラブコメとかの要素から、図書館戦争に近しいものも感じますが、こちらは殺伐としたとこは皆無で、どこまでもコージーです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ふむ 楽器演奏家の行く道にここもあったんですね。体力があれば大丈夫?かな。日常の中の不思議をなんで?と好奇心一杯に考える佳音は自衛官というよりキュートな女の子に見えます。機会があればふれあいコンサートに行ってみようかな。
-
福田和代の作品だけど、有川浩をほうふつさせるような自衛隊ラブコメ物語。あ、ラブは少ないか(^^; 航空自衛隊音楽隊の話。彼らは専門家なのね。隊の中での音楽隊の位置づけとか役割とかがよくわかりました。一度は陸海空合同の演奏会を聞いてみたい。
-
下地にきっちりした取材があるけれど、その情報を盛り込みすぎずに読みやすく仕上がっているところが良かった。
関係者以外にはあまり知られていないような業界・仕事の内情や仕組みって、知ってもらいたいという書き手の思いが強すぎると、それを解読し理解するだけで私は頭がいっぱいになってしまうことがある。まずその点で物語そのものを十分に楽しめた。
ミステリーと銘打たれ安楽椅子探偵、と登場人物がみずから言っているけれど、正確に言えばどの話でも謎解きはしていないと思う。みんなで集まって飲みがてらわいわい喋っているうちに、答えが向こうからやってくる・・・という感じ。
でもその「わいわい」がいい雰囲気で、女子会に混ぜてもらった気分。現実を描いてこれだけいい人(まっとうな人?)ばかりな物語もあまりないように思うので、なんというか、読んでいて嬉しかった。