ぶたぶたの甘いもの (光文社文庫 や 24-18)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334772093

感想・レビュー・書評

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  • 大好きな『ぶたぶた』シリーズ。
    今回の舞台は和菓子屋さん 。

    和菓子屋さんですが、他にも美味しそうなメニューがたくさんあって、むふふ。
    お雑煮、みたらし団子、味噌おでん、水羊羹、甘酒 、
    他にも焼きそば、お好み焼きまで、
    具は揚げ玉、紅生姜、青海苔だけなのに、それがとても美味しそう。
    いろんなぶたぶたさんシリーズがありますが、
    やっぱり、食べ物屋さん関係が一番好き♪

    特に良かったのは、亡くなった夫と食べる約束をしていた栗きんとんのお話。
    自分の知らなかった夫の”顔”に、やきもきする妻の心模様がせつなくて…。

    ふと、どうしてこれほど『ぶたぶた』さんが好きなんだろうと…
    学校を休んで一人で寝ているとき、枕元のぬいぐるみがお話してくれないかなぁと、よく思っていた。
    その夢をかなえてくれたのが、ぶたぶたさんということなんだと、ひとりごちた。

    表紙のぶたぶたさんのお顔のお菓子、
    きっとふわふわで、ほっと癒されるやさしいお味 。
    でも可愛すぎて食べられそうにありません。

  • 今度は和菓子屋さん!あんこ苦手で、和菓子はほとんど食べないけど、食べたくなってしまうほど、やっぱり矢崎さんは食べ物描写が巧みなのです。ぶたぶたさんに、驚いて、化かされてるかも?!と思いつつ、化かされてるなら、何言ってもいいかなーと内心の葛藤を吐き出す人たちの気持ち、分かります。私も吐き出したい、ぶたぶたさんに!

  • 安定にシリーズの中でも特に鉄板の食べ物系の話
    今回は特にぶたぶたさんが活躍するということもないけどそれが逆にほんわかしてよかった
    こんなお店あったらいいなを色々妄想できる本であると思う

  • 今回のぶたぶたは、和菓子屋さん。

    小さな稲荷神社の参道にある「和菓子処しみず」に足を運んだお客さんと山崎ぶたぶたさんとの出会いを描いた5作品。

    「コーヒーを一緒に」や「お狐さまと私」なんかがとても好みの作品でした。

  • 甘いものは別腹である。
    ちょっとイライラしていても、血みどろどろなミステリを読み終わった後でも、ぶたぶたさんシリーズでデザート気分が味わえる。

    ぶたぶたさんの甘いものといえば、アップルパイや、分厚いホットケーキが思い浮かびますが…
    今回は和菓子やさん。
    しかも、湧き水と試し石があるお稲荷さんの境内、近所には幼稚園がある…という環境が、特別感。あったらぜひ行きたい。

    和菓子がテーマなだけに季節感もあり、春から四季をめぐって、プラスで春に戻って5編の短編からなる。
    日常の生活で、とりたてて不幸というのでもないけれど、何か焦りがあるとか、疲れているとか、哀しかったり、モヤモヤがあったり…
    そういう人たちが、ぶたぶたさんに出会って癒される…
    いや、自分で何か気付いて行くお話でもあります。
    この世界観、この空間、好きだなあ~

  • 「ぶたぶた」シリーズ2作目。読む順番は関係ない。甘いもの、特に和菓子が食べたくなる。こんな甘味処があればいいのに。
    喫茶店といい、甘味処といい、何故近くにないの????

  • ブタのぬいぐるみ、山崎ぶたぶたさんのシリーズ。今回は和菓子屋しみずの店主として登場。
    口をもぐもぐ、点目、バレーボールくらいの大きさなのに中年男性の素敵な声のぶたぶたさん。
    設定が変わっても相変わらずできるブタでしかも癒してくれます。他の設定も楽しみ。

  • 久しぶりのぶたぶたシリーズ。

    ぶたぶたは箸休め的にたまに読みたい本。ぬいぐるみのぶたぶたが登場するファンタジーで、癒される。今回は和菓子屋の店主。和菓子好きなので、こんなお店があったら行きたいです。

  • 目次
    ・お狐さまと私
    ・夏祭りの一日
    ・コーヒーを一緒に
    ・昨日と今日の間
    ・春のお茶会

    もともと大きな事件とは無縁のシリーズだけれど、今回は特に、「何もない」ことが苦しい人の話が多かったように思う。
    平凡な毎日が続く苦しさ。
    平凡で幸せな毎日を失って身動きできない苦しさ。
    実家の両親を愛せない苦しさ。など。

    もし今後、ひとり暮らしになるような事態になった時、私はどう暮らしていくだろうと考える。
    多分傍目には以前と変わらずに過ごせるような気がするのだけど、内心はどうだろう。
    『コーヒーを一緒に』の保高美智子のように、心が空っぽになってしまうのだろうか。
    そろそろ現実のこととして覚悟をしなければいけない歳だけど、まだピンと来ないんだよなあ。

    ぬいぐるみのぶたぶたさんが、普通に人間と同じように暮らしていること以外は、現実社会と同じ世界観のこのシリーズだけど、『昨日と今日の間』は明らかにファンタジー。
    そうでもしないと、親との相性の悪さを自分に納得させられないのかな。
    相性が悪いってことは、苦手ってことで、嫌いというわけじゃないよっていうのがちょっと逃げてる気もするし、センシティブな問題なのだろう。

  • ぶたぶたさんとのやり取りは笑いをとれるというのが確かにね・・・という感じ
    やっぱりお菓子屋料理が混じっているとほっこり読みやすい

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著者プロフィール

一九六四年、埼玉県生まれ。八五年、矢崎麗夜名義で星新一ショートショートコンテスト優秀賞を受賞し、八九年『ありのままなら純情ボーイ』で作家デビュー。主な著書に「ぶたぶた」シリーズ、「食堂つばめ」シリーズ、「NNNからの使者」シリーズ、『あなたのための時空のはざま』など。

「2022年 『おいしい旅 想い出編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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