ひかる風: 日本橋牡丹堂 菓子ばなし(四) (光文社文庫 な 43-5 光文社時代小説文庫 日本橋牡丹堂菓子ばなし)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334778538

感想・レビュー・書評

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  • 日本橋牡丹堂 菓子ばなしシリーズの4作目 
    2019.06発行。字の大きさは…中。

    読んでいると本当に気持ちがよくなり、そして、心がほっこりしてきます。
    毎回楽しみにして読んでいます。
    今回も一気に読み終わりました。
    しかし、敵役の勝代が出て来るのがどうも好きになれないです。
    2019.07.23読了

  • 日本橋牡丹堂シリーズ第四弾。小萩の心の修業も着実に。
    仲冬 お武家好みの腰高饅頭・・・山野辺藩から菓子の注文が入り、
        名誉と困惑で揺れる牡丹堂の面々。しかしその後の注文は
     伊勢松坂に戻ってしまうのだが、その伊勢松坂が乗っ取られる!
    晩冬 女占い師と豆大福・・・山野辺藩、伊勢松坂の事で気を弱めた
          お福。幹太が悪い風邪で寝込んだのがきっかけで、
       女占い師の言葉を信じてしまう。そして、騒動が起こる。
    初春 小萩の思い、銀の朝・・・里帰りして迎えた新たな年。
        日本橋に戻ったある日、小萩にしかできない菓子をと、
        春霞から直接茶会の菓子を依頼される。春霞の厳しさと
        優しさ。『枕草子』の冬の一節のような光景を作る。
    仲春 勝負をかけた揚げ饅頭・・・茶会の後日、山野辺藩から
        伊勢松坂との菓子比べを提案される。揚げ饅頭にしよう!
        様々な材料と知恵を絞っての菓子作りに没頭する面々。
        小萩は春霞から勝代の事を聞く。そしてその結末は。
    主要参考文献有り。
    山野辺藩からの菓子の依頼から始まる、出来事の連作短編です。
    伊勢松坂は主人の松兵衛一家が消え、勝代に乗っ取られます。
    勝代の抱える欲の闇の深さの、恐ろしさ。今後の展開、心配です。
    しかし、牡丹堂の面々には、人の繋がりという宝がありますね。
    心配してくれる人、情報を提供する者、春霞や杉崎様も縁あって
    繋がりが出来ました。そして牡丹堂の面々の一致団結ぶり!
    仕事場で菓子を作る作業や、知恵を寄せ合って新しい菓子を
    考案する場面は、なんとも心地好い情景で描かれて、好きです。

  • 2019年6月光文社時代小説文庫刊。書き下ろし。シリーズ4作目。仲冬お武家好みの腰高饅頭、晩冬女占い師と豆大福、初春小萩の思い,銀の朝、仲春勝負をかけた揚げ饅頭、の4つの連作短編。お福さんが、占い師に嵌ってしまい、どうなるかと心配で、怖かった。皆の機転で切り抜けてひと息つけました。牡丹堂は、無敵です。

  • 小萩の姉の結婚話の時にずっと友達宣言していた小萩と女友達達のマウンティング合戦にやっぱりそうなってしまうのか……と女友達あるあるに少々寂しい気持ちになりました。
    それぞれが結婚や仕事等々道を選べる恵まれた境遇でも隣の芝生は青く見えるのよね。わかるよ。
    彼女達が年齢を重ねて経験積んだ頃にまた違った心境でお互いの立場を慮れるのではないでしょうか。
    そんな成長をそれぞれ遂げて再会できるといいですね。
    シリーズ通しての敵役となりそうな勝代が再び登場しました。
    彼女の生い立ちは隣の芝生は青く見えるなんて可愛いものではない癒されない闇の渇きを抱えています。
    彼女の心の飢え渇きは小萩達を陥れることに成功し蹴落とすことができたとしても決して癒されないのがわかっているので双方に救いがなさすぎますね。
    ぬるいと言われてしまうかもしれないけれど双方に救いのある落としどころがある未来が読めるといいのですが。

  • やはり良かった。
    お菓子を作りながら、人生やら社会やらを考えさせるうまさ。美味さ?

  • Audibleで聴いた。シリーズの始めはずいぶん現代風な時代ものだなあなんて思ってたけど、一気に4作目まで聞いてしまった^^;

  • 2019/8/13(火曜日)

  • 中島久枝 著「ひかる風」、日本橋牡丹堂菓子ばなしシリーズ№4、2019.6発行。菓子屋二十一屋(九八四:くわし)別名牡丹堂で修業する小萩17歳の様子を描きつつ、和菓子の魅力を丁寧に伝えていく中島久枝さんならではの物語だと思います。

  • 牡丹堂のみんなが新しい菓子についてあれこれ考えるシーンが好き。

  • 202112/シリーズ全8巻まとめて。江戸の菓子屋が舞台というのも好みだし、読みやすく面白かった。主人公が、菓子に見せられ鎌倉で旅籠を営む実家を飛び出してきたわりには、菓子への情熱や職人としてのひたむきさがあまり感じられないのでそこは残念。でも職人らしい気難しさもありながら気のいい菓子屋の面々や、我が道をいく呉服屋の女将お景など、周囲の人々の描写も魅力的で、楽しく読めた。

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