字幕屋のホンネ (知恵の森文庫)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334787653

感想・レビュー・書評

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  • 普段言えないことを、できる限りぶちまけたという感じで痛快。字幕翻訳者のインタビュー記事や本をいくつか読んだことはあるが、どの翻訳者さんも共通しているのは、読んだことを忘れて原語で映画を見たような気になってしまうのが良い字幕である、ということ。字幕翻訳業界の裏話が披露されていてとても面白かった。

  • 読みやすくておもしろい。
    日本語の幼稚化、それに慣れること、私は避けたい

  • 中学生くらいの時、字幕翻訳家になりたかった時期があったことを思い出した。

  • "字幕屋"映画好きの自分にとって最もお世話になりながらもその存在を無視してきた職の人達かもしれない。自分のような英語弱者は字幕屋の存在なくして、国外の作品を楽しめないのだ。そんな当たり前を頭に過ぎらせながら、彼ら彼女らの苦悩を知り、短な字幕に宿る思いを知ることが出来た。
    本書は字幕屋の裏側にある職人技を知ること以上に"愚痴"にこそ熱量が乗っていると感じた。もう読み手なんて気にするかの勢いに若干引いてしまったところはある。

    なので思っていたものより非常に有機的で人間味があるところにギャップを感じたために評価は星3止まりだが、文章量も最適で楽しく読めた

  • 映画配給の裏側を垣間見ることができて、
    とても面白かったです。
    観客が理解しやすいように、
    必要最低限の文字数で
    可能な限り忠実に翻訳したいと考える字幕屋と、
    ひとりでも多くの人にこの映画を見てもらいたい、
    できることならヒットさせたいと願う配給会社の担当者・・・
    場合によっては、
    作品の意図するところとはかけ離れた
    異訳を指示されることもあるそうです。
    字幕屋を稼業とする人たちの葛藤が
    面白おかしく描かれていて興味深かったです。
    限られた秒数と文字数の中で、
    プロとしての姿勢を貫く努力には脱帽しました。
    日本には俳句や短歌など、
    一七文字、あるいは三十一文字で表現し、
    そこに秘められたものごとを理解しようとする文化があります。
    映画の字幕はそれに似ているなぁと感じました。
    しかし昨今は、
    少ない文字からそこに描かれていることを深く読み取ることを
    放棄する人たちが増えているようです。
    吹き替え版の上映がもてはやされるのもそのせいでしょうか。
    吹き替えだと、
    俳優本来の持ち味を知ることができないように思えるのですが、
    余計なお世話ですか。


    べそかきアルルカンの詩的日常
    http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
    べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え”
    http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a
    べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
    http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2

  • 太田さんR.I.P

    あなたの、 知識という水で頭を柔らかくすると偏見も減る。

    と、いう名言に惚れました。

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