ちびねこ亭の思い出ごはん たび猫とあの日の唐揚げ (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
3.78
  • (7)
  • (18)
  • (9)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 216
感想 : 11
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334794002

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 亡くした人との過去を思う。

    それが切ないけれども、癒される。
    人は後悔をたくさん抱えて生きているものだから(私だからかな)

    過去の人々との愛情の深さを与えられる人は幸せだし、癒される。

  • シリーズ5弾。
    亡くなった人に会える店。
    皆がそれぞれの思いでこのお店を訪ねる。
    今回の作品の中で1番気に入ったのはお店に行ったのに奥さんに会う事が出来なかったお話。
    今回会えなかった事が生きていく楽しみ、次回会える事への楽しみに気づける。
    未来へ、明日への楽しみを見つける事が出来た。
    必要なのは今会える事ではなく、今の生活を楽しむ事。そして奥さんとの再会を1番の楽しみに。
    亡くなった人も生きている人も幸せな気持ちになれるお話。

  • 280ページ
    620円
    4月24日〜4月25日

    書店員の颯太に初めての恋人ができた。やさしくてきれいで聡明で、目が不自由なことなど気にもならなかった。勇気を出してのプロポーズ。だが、期待していた答えは返ってこなかった。そして、帰り道で事故に遭った彼女はそのまま亡くなってしまう。無気力な日々を送る颯太に、彼女の職場の後輩がちびねこ亭を教えてくれる。

    死んだ人に必ず会えるとは限らないという、会えないパターンの話もあった。きっと今後またいつか会える話もあるのだろう。パターンがきまっているのに、不思議と読んでしまう。死んだ人がどう思っているのか、残された人がどう生きていくのか、生きる意味を知りたくて読んでいるのかもしれない。

  • 今までに登場してきた人からちびねこ亭が伝わるところが、この物語全体が繋がってる感じで、今作もあたたかく読めました。

  • 今までになく沁みて何度となくページを繰る手が止まってしまった。
    葵の優しさ、颯太の苦しさ、どの想いも胸に響く。
    相手が優しいほど、自分がふがいなく思えて苦しいって、ある。颯太って、ひょっとして。。。
    私も、ちびねこ亭に行きたいよ。。。
    ところで、ちびって今後大人猫になっていくのかな。
    それとも、ずっと子猫なのかしら、なんて思ったりして。
    琴子と櫂の仲がどうなっていくのかも気になる。
    特製レシピでは断然焼き豚が食べたいので、挑戦してみよう。

  • 一気読みしました。こんな奇跡のもう5冊の出ている軽々しく読んだらダメなんだけど、本当に読みやすい。前回も同じ事言ってるはずなんだけど、ちびねこ亭をバトンタッチするところがいい凄くいい。あっ前に出てきた。その前回もまた出てきたと繋がる。真由美さんと良介は真由美さんが現れず、こんな事あるんだねって終わり方。うんあるんだよね、そして救われた心と真由美も来てたんだよね。あーこんな続くとは思わなかったわ。素敵な君津市のミャーが好きだわ

  • 亡くなった人と再び会うことが出来る食堂。その時間は思い出のご飯が冷めるまで
    あの時伝えられればよかった。あんなこと言わなければよかった。あの時ああしていれば、、、
    そんな後悔はだれしもあると思う。
    優しかったおばあちゃんが買ってくれた赤いランドセル。可愛かったのに。母が否定したことによってお礼も言えず使うこともできなかった後悔。酷いことを言った母のことを謝りたい気持ち。。
    自分に自信がない彼にできた彼女、目が見えないけれどそんなことを感じさせないくらい自立していて魅力ある女性。勇気を出したプロポーズ。彼女がためらった理由、彼女の本当の気持ちは

  • 「黒猫とパンの耳」
    許して欲しかった人は。
    優しい人だと分かっていたからこそ喧嘩になることはなかったのだろうが、もう少し言葉を選んで伝えればいいのではないだろうか。

    「縞三毛猫の湯引きマグロの漬け丼」
    幸せになって欲しくて。
    どうしても引け目を感じることはあるかもしれないが、それを素直に口に出すことが出来ていれば二人で歩む未来があったのかもな。

    「たび猫とあの日の唐揚げ」
    いつか会える日を信じ。
    記憶の中で生きている限り独りになることはないだろうが、ふとした瞬間に傍に居ない寂しさを感じることはあるかもしれないよな。

    「ふたたび黒猫とのっけ弁当」
    神様に沢山お願いした。
    自分のせいでと考えることが多いと分かっているからこそ、二人の小さな宝物に全てを託して会いにいってもらったのかもしれない。

  • 亡くなった人に1度だけ会えるなら何を話すか。
    ただしその人に必ず会えるという保証はない。

    未練を残して最期を迎えるのも嫌だが、
    残られるであろう人に心残りを残すのはもっと嫌
    だなと感じた。

    様々な作品を読んで毎回思うのは
    "目の前の人に明日必ず会える保証はない、だからこそ今その一瞬を噛み締めて大切に過ごす"ことが
    いかに素敵であるかということ。

    人との出会いや別れを迎えるタイミングで読み直したいなと思う作品でした。

  • 後悔、心残り、大切な人だからこそ、一層募る思い。そんな思いを抱えた人が、思い出ごはんに導かれる場所に猫がいる。猫が誘う、切なくて温かい不思議の入り口にどうぞ。

全11件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

高橋由太:第8回「このミステリーがすごい!」で最終選考まで残った作品を加筆修正したデビュー作「オサキ江戸へ」が10万部を記録。以来、時代物を中心に執筆活動を行っている。亜沙美:講談社「ITAN」を中心に活躍するイラストレーター・漫画家。

「2015年 『雷獣びりびり ⑥ 大江戸あやかし犯科帳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

高橋由太の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×