消えた断章

著者 :
  • 光文社
2.93
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本棚登録 : 137
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334912123

感想・レビュー・書評

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  • 被害者は、記憶を断片的に失くした少女と、白骨遺体で見つかった少年。十年前に起きた2つの奇妙な誘拐事件の、想像を絶する真相とは-。見えていた景色が一変する、本格ミステリー。

    読み始めてすぐ「作者はご高齢かも」と思ったのはなぜだろう? それはともかく終盤で根底からひっくり変えるような展開になるけれど、途中で伏線があったのかどうかわからなかった。通勤電車で細切れに読むことの弱点かもしれない。
    (Ⅽ)

  • それなりのどんでん返しもありまあまあ楽しめたんだけど…なんとなく主人公がうっとおしい感があるというか、もうひとつ好きになれなくて楽しみきれなかった。ちょっとしゃべりが回りくどいというか、変に気障ったらしく感じるのかな…。

  • (読中)
    宮部さんもそうだけど、女性が男の子目線で書くと、文調がポップになる。帯をみて、少し重めなのかなーと思っていたたからそのギャップが。
    夕夏の話を聞いた後、2人で「暴いた」「真相」は無理やり感があって、(そんなこと示唆している記述があったか??)と何度も夕夏の告白を読み返してしまった。これは力量不足故なのか。
    まだ、本当の真相があるみたいなので、期待しつつ。

    (読後)
    登場人物の全員が、根拠のない推論をさも事実かのように取り扱いまくった挙句
    「ミスリードだった」って・・・
    そして真犯人・・・愛情深いんだかサイコパスなんだかよくわからない人たち。

    なぜか読むって決めたから読み切ったけど、つまらなかった。読書が嫌いになるレベル。

  • 最後まで読むと登場人物たちに対する認識がガラッと変わる。前作の短編連作も読んでいたけど雰囲気がだいぶ違う。まさに鬼畜の家を書かれた作家さんの作品だなあと思う。

  • 「樹来」「麻亜知」「じいじ」呼びはいいとして、鳴り物入りで登場した元捜査一課のじいじ、活躍というか存在の意義があまりなかったのでは?樹来の推理にたいしてアドバイスするだけなので、その役は中村刑事だけで良かった気がする。
    そしてその推理も、ミステリー好き・作家志望大学生なのにほぼ当たっているという。ただ、たぶんそうだろうなと予想できる真相なので、ここまで丁寧に説明してくれなくても、、、と思ってしまった。

    娘のためにそこまで、と心が揺さぶられる話かもしれないですが、大がかりすぎて引いてしまったのも自分の中で誤算。
    「じいじと樹来」シリーズだそうだけど、前に読んだ本もギリギリ★3だったのでこの作家さんは合わないみたいです。

  • 次々に容疑者と思わしき人物が実は行方不明となっていて、どう展開していくのかと楽しんだ。ちょっと都合よい推理の流れだったが、読みやすかった。
    出来すぎな主人公だったけど、登場人物たちはキャラが立ってたので続編もあるのではと思った。

  • うーん。なんだろ。都合がよすぎる感じがする。初推理の大学生がたいした間違いもなく推理が当たって…とか。
    いくら娘の犯罪隠すためとはいえ、恨みもない人を、しかも子供も含めて4人も殺せるかな??
    もと刑事のおじいさんも、話を聞いただけでなのに
    お前の推理は当たってるとか言うかな?
    いまいち入り込めなかった。

  • 大学4年生の樹来は、妹の友人である夕夏の依頼で、元警捜査一課の刑事であった祖父に相談しに行くことに。
    夕夏は10年前、誘拐されたことがあったが、断片的に記憶を失くしていただけで被害はなかった。しかし、最近になって警視庁が再捜査に乗り出してきたという。

    結構意外な結末。ここまでやるかなという印象。
    強力なヒントがあったのに、その時は気がつかなかった。
    この作品の中で、このヒントが一番良かった。
    (図書館)

  • 内容よりも、樹来とか麻亜知とか「じいじ」という名前で一歩ひいてしまう

  • 孫と祖父の微笑ましい関係が軸となり全体的には好印象だが、ある家族の犯した過ちに理解を示すことができるか否かで感想が大きく分かれそう。否の自分はそこに気をとられ、ミステリーとしての感想が頭から飛んだ。
    事実を曲げて他人を巻き込んだ罪を前にしての愛はもう意味をなさない気がする。そこまでして守った意味があったのか。常に覚悟を強いられる人生を強靭な心で受け容れた彼女だからこそ、事実と向き合い世間の目に苦しんだとしても、それに潰されることなく自分の人生を歩んでいたように思えてならない。

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著者プロフィール

みき・あきこ1947年東京生まれ。東京大学法学部卒。元弁護士。60歳を機に執筆活動を開始、2010年に『鬼畜の家』で島田荘司選第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞。『衣更月家の一族』『螺旋の底』が第13回・第14回本格ミステリ大賞にノミネート、『ミネルヴァの報復』が日本推理作家協会賞にノミネートされるなど、注目の作家。他の著書に、『敗者の告白』『殺意の構図』『交換殺人はいかが? じいじと樹来とミステリー』『猫には推理がよく似合う』『消人屋敷の殺人』『ミネルヴァの報復』『消えた断章』『罠』など多数。

「2023年 『欺瞞の殺意』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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