おとぎカンパニー

著者 :
  • 光文社
3.21
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本棚登録 : 381
感想 : 44
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334912574

感想・レビュー・書評

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  • 白雪姫、裸の王様、ラプンツェル、金の斧、赤ずきん、人魚姫、ジャックと豆の木など14編の御伽噺をもとにしたシュールで、ファンタスティックで、心温まり、しみじみとしたショートショート集。元の話を非常に上手に換骨奪胎した読ませる物語集だ。本当に上手い。うーん、結構どの話も好きだなあ。「靴屋の悲劇」だけは、ちょっと分かりにくい。

  • 童話の要素を取り込んだショートショート集。

    「同期で一番」「見えないラケット」「天色の髪の乙女」「教務課の女神」「赤い頭巾」「草原の少女」「豆の木マンション」「町長の像」「つまみの家」「大沢の耳」「眠らせ姫」「靴屋の悲劇」「ハーメルン科」「夕陽売の少女」の14話。

    おとぎ話のストーリーをただ現代に置き換えるのではなく、意外なアレンジを加えている話がおもしろかった。

  • 田丸雅智さんの本は、「ショートショート千夜一夜」をチラッと読んだだけだった。

    この本は、装画と挿絵が学研の「5分後」シリーズと同じusiさんということもあり、学校図書館にどうかな?と思って公共図書館で借りてみた。

    グリムやアンデルセンなどヨーロッパのお伽話を、現代日本(と思われる)を舞台に田丸さん流にアレンジした14の短編集。

    シュール、ブラックユーモア、ロマンチック、格闘ゲーム系、ジンワリ系…様々にアレンジされどれもテンポ良く読める。
    その発想の豊かさに驚かされつつあっという間に読了。
    田丸そんは、少し前に情熱大陸に出演されたみたいだけど見逃してしまった。残念…。


    この本、中学生にも受けそうだが、程よく効いた皮肉を理解出来るかなぁ…?
    そもそも元のお伽話をどれだけ知っているのか心配だ。2020.6.9

  • おとぎ話をベースにした現代物のファンタジー。
    教訓にできそうなのもあれば、怖さを感じさせるものもあります。短編集なのでサラッと読めました。
    「草原の少女」は元の終わり方が悲しい物語だったので、今回は単純によかったなぁと思いました。

  • 洋物童話をモチーフにしたショート集。
    どれもエッセンスが効いていて、ほっこりしたり、ぞわっとしたり、凄く面白い!

    ジャックと豆の木、金の斧、白雪姫モチーフの話が好みかな。

    カバーや扉絵のイラストも可愛くて装丁も凝ってる。プレゼントにも良さそう。

    • 天パ太郎さん
      これ面白そうだね
      これ面白そうだね
      2019/04/03
    • nhr703さん
      良いですよ!おすすめです。
      良いですよ!おすすめです。
      2019/04/04
  • 童話を現代的に、ブラックに、ハードボイルドに、ファンタジーにアレンジした作品。読みやすいかな。大沢の耳、教務課の女神、豆の木マンションがお気に入り。まだまだ続編いけるシリーズでは。

  • +++
    新人OLが会社で見つけた不思議な鏡。こっそり訪れ、「鏡よ鏡、同期で一番仕事ができるのは、だぁれ?」と話しかけると……。
    誰もが読んだことのあるグリム童話を、現代ショートショートの名手が、独自の視点で大胆アレンジ!
    「赤ずきん」、「ヘンゼルとグレーテル」、「小人と靴屋」、「ジャックと豆の木」など、著者初の全編書下ろし14編!
    1話5分であなたをユーモア溢れる夢の世界に誘う、珠玉のショートショート集!
    +++

    まさに大胆アレンジではあるが、元の物語の姿は失われておらず、程よくブラックで愉しめる。大人向けの童話、といった趣の一冊である。

  • 誰もが知っているおとぎ話をモチーフにしたショートショート集。どれもユーモアが効いていて楽しめます。
    お気に入りは「つまみの家」。ホラー好きとしてはやはりこういうブラックな作品が大好きです。つまみの家……すごく行ってみたいような気もするのですが。食べ過ぎないようにして(笑)。
    「靴屋の悲劇」もいいなあ。いったいどうなるのか気になっていたら、まさかのこのオチ! 何がしたかったのでしょうね。

  • 2018 年12月光文社刊。14編の海外童話を元にしたショートショート。元の童話のテーマを利用したアイデアが楽しい。

  • 読みやすくてオススメ。小中学生にもいいかも!

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著者プロフィール

(著者プロフィール)
田丸雅智(たまる まさとも)

1987年、愛媛県生まれ。東京大学工学部卒、同大学院工学系研究科修了。
2011年、『物語のルミナリエ』に「桜」が掲載され作家デビュー。
12年、樹立社ショートショートコンテストで「海酒」が最優秀賞受賞。
「海酒」は、ピース・又吉直樹氏主演により短編映画化され、カンヌ国際映画祭などで上映された。
坊っちゃん文学賞などにおいて審査員長を務め、また、全国各地でショートショートの書き方講座を開催するなど、
現代ショートショートの旗手として幅広く活動している。
書き方講座の内容は、2020年度から小学四年生の国語教科書(教育出版)に採用。
2021年度からは中学一年生の国語教科書(教育出版)に小説作品が掲載。
17年には400字作品の投稿サイト「ショートショートガーデン」を立ち上げ、さらなる普及に努めている。
著書に『海色の壜』『おとぎカンパニー』など多数。
メディア出演に情熱大陸、SWITCHインタビュー達人達など多数。

「2023年 『憂鬱探偵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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