ラットマン

著者 :
  • 光文社
3.59
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本棚登録 : 1747
感想 : 369
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334925932

感想・レビュー・書評

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  • どんでん返し好きの人にオススメと紹介されているのを見て読む事に。
    結構重いミステリを読む事が多いからか、比較的あっさりとしたミステリという印象。しかし、ミスリードから始まり終盤に向けての二転三転するどんでん返しがとても面白かったです。
    タイトルのラットマンを見事回収するストーリーでした。

  • いや、目が回る。もちろんいい意味で。過去と現在の事件が並走して繋がっていくのはよくある展開だけど、わくわくするし、ラットマンといういかにも思わせぶりなキーワード。序盤から期待は最高潮に。
    それだけに少し中だるみを感じたときは、あれあれ、なんて思ったけど、もちろん、そんな一筋縄に終わるわけなかったァ!
    僕は昔、一度目が悪いために駐車場に張られたチェーンに気づかず、自転車で見事に一回転しながら吹っ飛んだことがあるのですが、、翻って今回は!作中に念入りに張られた伏線に気づかず、怒涛の展開に、見事に一回転どころか何回転もして吹っ飛びました。流れる走馬燈。かたや人生のささやかながらもかけがえのない日常、かたや鮮やかに騙された伏線の数々。
    違うのは、昔感じたのはコンクリートに叩きつけられた息の詰まるような衝撃で、今回はコンクリートをもぶち破る胸のすくような衝撃だったことでしょうか。
    まさか、僕自身も過去と現在が繋がっていくとは、よくある展開だけど、わくわくしました!

  •  高校時代の友人らと、社会人になった今もバンド活動を続ける姫川亮。ギター姫川、ベース谷尾、ヴォーカル竹内、そしてドラムのひかりで結成したSoundowner(サウダウナー)は、ドラムをひかりから、彼女の妹桂(けい)に変えた今も、ライブハウスでの演奏に向けて練習に励んでいた。

     ある日姫川は、恋人ひかりに妊娠を打ち明けられる。すぐにでも堕胎したいという彼女をやさしく労わりながらも、姫川の心は、とうにひかりから、妹桂へと移っていたのだった。身勝手に見えるひかりの行動に、いつしか殺意を覚える姫川。それは、姫川が幼い頃に経験した衝撃的な事件の影響ともいえるものだった。

     そんな中、バンドの練習中に、倉庫でひかりが遺体となって発見される。死因は事故か、それとも…。

     また、借りてきてしまった道尾秀介。軽い気持ちで夕食後手にして一気読みでした。
     ねずみのようにも、人のようにも見えるイラスト「ラットマン」。人と並べれば「おじさん顔」に、動物の絵に並べれば「ねずみ」にしか見えないというのですが、本当に人の思い込みというのはコワイですね。ミステリはかなり読み込んだつもりでも、二転三転とおもしろいくらいに騙されていく自分が、なかなか快感でした。ときには裏をかいてみるのですが、空振り。それすらも計算されているのだろうと思うと、道尾さん恐るべしだなぁと。

     冒頭が???な感じですが、それはジェットコースターがカンカンと登っていくあたり。すぐに登りつめたかと思うと、一気にラストまで疾走していきます。もう誰にも止められない感じです。

  • 個々の思い込みにより、一人の死から巻き起こるミステリー。

    ラットマン…周りの状況や知識等によりおこる、思い込み・錯覚の現象。

    それぞれが、それぞれに思い込みにより、
    自分の都合のいいようにまた悪いように想像して、
    真相がわからないある意味パニックミステリー。

    日常生活において殺人事件に出くわすことはなくても、
    人の心理として、おおいにありえる勘違いと思い込みは面白い。

    内容も分かりやすくてさっくり読めるので、
    難しい本の間に読むとホッとできる感じ。

  • 二転三転してびっくり。一気読み。
    読者が見てたのもラットマンやったんか。

  • ミステリー好きにはいいかも。

  • 同じバンドマンだが(〃ω〃)
    共感はしない、できない。
    まあでもそういう生き方もありですね(〃ω〃)

  • 3.7

  • そういうことか!
    伏線回収ですっきり。
    面白かった。

  • だんだん道尾秀介が分かってきたぞ!
    前半は我慢して読んで、後半はスラスラ読める感じ
    もっと読む

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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