ありったけの話

著者 :
  • 光文社
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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334926304

感想・レビュー・書評

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  • それぞれの人物設定がいいですねえ
    理解し難いと思っていても
    なんとなく許せたり
    上手く生きてねって思う

  • 別れた恋人に一言伝えたかったこと。

    子供の頃からの幼馴染で恋人でもあった静佳が抱えていた皮膚の病気のこと。

    静佳のことが好きだったから、病気のことも理解したつもりだったけれど、
    彼女を突き放してしまった形のまま、静佳は治療のためにスイスに旅立ってしまった。

    ずっと心に引っかかっていて、スイスまで静佳に謝りに行こうと思っていたこと。
    姉に頼まれて、父を亡くした甥っ子との生活。
    幼馴染の鴇田とエザミの終わっていく関係。

    村上春樹氏の影響を受けている印象。
    もやもやしている葛藤、いいよ。

    ユキと静佳の関係は修復できるのはわかっていたけれど、それもまた良しで、
    どちらかというと静かに終わりに向かっていく鴇田とエザミの関係が切なかったのだが。

    優しさに包まれてた印象。

  • みんな凍ってたのかなぁ。
    何かが動き出す時は必ず来る。
    1番好きなのは鴇田にあてたエザミの手紙。それからページ下のパラパラ漫画。
    ハッピーで完璧な世界へ登場人物みんなが飛び立てますように。

  • すごく退屈でよかった。好きな感じ、すごくつまらない。わたしもいっしょです。

  • エザミの手紙

  • この本を読んでいたら「ノルウェイの森」を思い出した。
    雰囲気が似てる。

    でも舞台は熊本。熊本が舞台の小説って珍しいかも。

    病気が原因で目の前から消えてしまった彼女。

    父親が遭難死してしまい、そこから成長が止まってしまった甥。
    毎晩、冷蔵庫の前で寝ている。そこから誰かが出てくるのを待つように。

    それぞれが個性的な登場人物。
    でもみんなそんなもんなんだろうな~

    ページの片隅にパラパラ漫画が載ってて、そこに惹かれました。

  • エザキの考え方がいちばんすきだなと思ったし、共感した。

    でもやっぱり終わり方は思っていた通りで少しうーん!という感じです…

  • 熊本を舞台にした、著者渾身の苦い青春ストーリー。幼馴染同士の友情とそれゆえの反発。家族同士の愛情と思いやり。

    傷ついた心の処方箋は見つかっても、傷つけた相手への謝罪は難しい。そんな若者らしい心の葛藤が、多彩なエピソードを書き込みながらメイン・ストーリーとして展開されていく。

    「ありったけの話」というだけあって、実にたくさんの小説的材料が放り込まれた内容だ。小学生時代のエピソードから始まり、その頃からの付き合いのある幼馴染との現在に至るまでの話。

    父親が亡くなって以来、成長を止め冷蔵庫の前で帰りを待つ甥っ子・リツの話。肝心の元カノ・静佳との恋の経緯と別れの原因、そして主人公・ユキのしたこと、、、

    作中話として時おり挿入される童話やページ下で展開されるパラパラ漫画も、次第に明らかになっていく過去の出来事を理解する助けになっていく。

    雪の降った熊本の町でのソリすべりと正月明けの「どんどんや」の火の様子など印象的に書き込まれた場面も多い。物語の構成自体が「なぞなぞ」めいていて、各章に付けられたタイトルもまるで判じ物だ。分かりにくいところを、そのままミステリぽくしておくところが読み手の想像力を刺激するのかも。

  • ウジウジ悩むならいっそ行動してスッキリしてしまいたい
    とは思わないのだろうか?
    最後には、吹っ切れたように行動に移せるんだけれどね〜。

  • 死別よりもつらい別れを選んだふたりと、その6年後を描いた物語。
    そんなあらすじに惹かれて、名前も知らない作家さんだったけど、購入。

    うーん、
    うーん、、
    うーん。。。

    正直に言ってほとんど共感も感情移入もできませんでした。
    病気を打ち明けるところと別れのシーンくらいでしょうか。

    甥っ子と暮らす事になった事も
    友人カップルの破局も
    「どんどや」という祭りも
    何か関係あったのだろうか?

    そして、ラストは途中から危惧していた通りのものに。
    あきらかに、消化不良だ。。。

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著者プロフィール

小説家

「2021年 『ペンギンのバタフライ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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