インビジブルレイン

  • 光文社 (2009年11月18日発売)
3.70
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Amazon.co.jp ・本 (460ページ) / ISBN・EAN: 9784334926885

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

禁断の恋と組織の闇が交錯する物語は、主人公・姫川玲子の心の葛藤を美しく描き出しています。彼女が捜査の禁忌を犯し、一人の男・牧田に惹かれていく様子は、切なさと共に迫力を持って展開されます。雨に打たれなが...

感想・レビュー・書評

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  • 「禁断の恋と組織の闇。雨に打たれ、最も切なく揺れる姫川玲子。」

    誉田哲也氏の「姫川玲子シリーズ」中、最も切なく、最も美しいと言われる『インビジブルレイン』。二週目、三週目となる「耳読」での再訪でしたが、結末を知っていてもなお、ページをめくる(再生する)手が止まりませんでした。捜査上の禁忌を犯してまで、一人の男・牧田へと吸い寄せられていく玲子。降りしきる雨は、彼女の涙か、それとも組織の欺瞞を洗い流す雨なのか。

    今回改めて胸に迫ったのは、現場に生きる男たちの「矜持」です。
    今泉係長や和田課長が、組織の論理に飲み込まれそうになりながらも、刑事としての筋を通す。その背中に宿る真っ直ぐな信念は、読むたびに痺れるほど格好良く、「こんな上司がいてくれたら」と願わずにはいられません。警察組織の冷酷な一面だけでなく、現場の人間が持つ泥臭いほどの熱量が、物語に血を通わせています。

    そして、社会的な「悪」でありながら、抗いがたい色気を放つ牧田。
    玲子が、そして読者が、なぜ彼にこれほどまで惹かれてしまうのか。それは彼もまた、孤独という名の深い闇を抱えているからかもしれません。正反対の立場にいながら、魂の深い場所で響き合ってしまう二人。そんな二人を、やるせなさを抱えながら影から支えようとする菊田の存在が、物語の切なさをより一層際立たせています。

    映画版の鮮烈な映像が脳裏に蘇り、改めて作品の持つ圧倒的な引力に圧倒されました。
    「ダメだとわかっていても、抗えない」
    そんな人間の業をこれほどまでに美しく、残酷に描いた作品が他にあるでしょうか。雨音が聞こえるたびに、玲子の孤独と、牧田の眼差し、そして菊田の切なさを思い出してしまいそうです。改めて、このシリーズが、そしてこのお話が一番好きだと確信しました。

  • 個人的なことはさほど知らなくても、葉山は主任警部補としての姫川を尊敬しているし、彼女もまた、一捜査員として自分のことを評価してくれているように思う。具体的に何というのではないが、話をする時の目に、ある種の、敬意のようなものを感じる。ちゃんと、自分という存在を認めてくれている、尊重してくれている。今の葉山にはそれだけで充分だった。

  • 4.5
    面白かった。
    展開としては意外性は少なかったが、相変わらず読みやすかった。
    姫川本人はたくさん登場していたが、姫川班の他のメンバーは今回あまり登場せず、そこがちょっと残念でした。
    姫川玲子の女の部分が結構出てました。

  • 色々入り混じってる
    なんか納得しちゃう恋の落ち方だったな
    うんそういうのってあるよね
    そして和田捜査一課長もカッコ良さよ

  • 誉田哲也の作品は、初めて読む。

    この作品は、2009年に発行されているので、著者が40歳位の時に書かれたものである。
    今まで知らなかったが、姫川玲子が登場するシリーズがあるそうで、この作品もそのシリーズの一つであるようだ。

    ●2023年3月11日、追記。

    本作の内容は、次のとおり。

    ---引用開始

    姫川班が捜査に加わったチンピラ惨殺事件。暴力団同士の抗争も視野に入れて捜査が進む中、「犯人は柳井健斗」というタレ込みが入る。ところが、上層部から奇妙な指示が下った。捜査線上に柳井の名が浮かんでも、決して追及してはならない、というのだ。隠蔽されようとする真実――。警察組織の壁に玲子はどう立ち向かうのか?シリーズ中もっとも切なく熱い結末!

    ---引用終了

  • 待望の姫川シリーズ第4弾。
    しかし期待したほどではなく・・・
    主要人物が話の途中で簡単に死んでいくのは、相変わらず。
    最後に解体された10係のメンバーの今後が気になるけど、次作の新展開に期待。

  • 玲子と牧田が葛藤しながらも惹かれ合っていく過程が原作を読んでやっと納得できました。映画だと全てが急で...。理解が追いつかなくて、結局なんでこの結末になったのか?という疑問と菊田ロスの気持ちだけが残ってました。そういう意味では、原作を読めて本当に良かった。
    菊田の失恋が本当に残念だし悲しいけれど、なぜ牧田が刺されなければならなかったのかも、玲子と牧田の心情も分かってスッキリ。

  • ヤクザの出てくる話は好きじゃない。
    でも読みやすい

  • 姫川シリーズ4作目。誉田さんの描く女性はほんと魅力的だわ。ストーリー自体は可もなく不可もなく。

  • ちょっと不満が残るシリーズ最終章

    姫川と異なる視点からの独白は健在。今回の展開は色々な意味で驚き。警察官僚の腐敗は警察小説では良く扱われる話ではあるが、それにしても怒涛のたたみ込み。最後の一捻りは良かったが、詰め込み過ぎ感は否めない。今までと比べる物足りなさが残る。ある意味では、読者の予想に反して、ということになるのかもしれないが、菊田がかわいそう。

  • 姫川玲子シリーズ第4作。
    姫川シリーズ好きなのに未読でしたしシリーズも順番どおり読めてない。
    映画は当時見たので雨と牧田は覚えていたしがっかりしたのも思い出した。でも小説は違ってた。柳井健斗視点、姫川視点、牧田視点と話はすすんでいく、牧田と姫川が出会う部分は牧田視点と姫川視点が繰り返されそれぞれがどう見てるのかわかったのもよかった。
    読んだ後序章を再読して「おおっ」となった。
    今回は姫川班としての活躍はほとんど見れず残念だったし、姫川の恋愛はどうなのよというのもわかるけど
    誉田先生好きそして姫川玲子好きなので評価は甘め。

    姫川シリーズを頭から読み直したくなりました。

  • 意外と映画は原作に沿っていて、むしろこの内容をうまく凝縮して映画にしたなと思ったくらいです(もちろん映画向けの変更箇所はありますが)。
    殺す価値もないと評されたヤクザの下っ端が殺され、そこから過去の事件まで繋がっていきます。しかし、その過去の事件は触れるのは厳禁。
    煮え切らない部下との恋よりも、少し危険な男との恋を選んでしまった姫川。
    今回は姫川班としての活躍はほとんどありません。
    そのせいなのか、姫川が主役というよりはむしろ相手役が気になります。
    映画で結末を知っていただけに切なかったです。

  • 読んでいる途中から、映画『ストロベリーナイト』の原作なんだな・・・と気づいた。まさに、私が好きな大沢たかおが『牧田』を演じるに違いないと。
    映画化にあたって、姫川(竹内結子)が大沢たかおに惹かれるとあったから、大沢たかおも刑事なんだろうなと思っていたのだけれど・・・ヤクザさんだったとは。

    でも、その分菊田(西島秀俊)がほとんど登場しなかったのは、寂しい。
    菊田ファンでもあるから。

    まあとにかく、早く映画を観たい。

    ストーリーは、けっこう好きで評価は★5にしたいところだけれど、菊田とのからみが少なかったところがマイナス1

    • gogopink1209さん
      映画を先に見るか、まず原作読むか、とーっても迷って、やっぱり原作を先に読む事にした。昨日買ってきたよ♪
      映画を先に見るか、まず原作読むか、とーっても迷って、やっぱり原作を先に読む事にした。昨日買ってきたよ♪
      2013/01/12
    • yumiamiさん
      gogopink1209さん
      コメントありがとね。うん、先に読んだ方がいいと思うな。
      映画も楽しみ~('v')ニヤリ・・
      gogopink1209さん
      コメントありがとね。うん、先に読んだ方がいいと思うな。
      映画も楽しみ~('v')ニヤリ・・
      2013/01/16
  • 面白かった。
    今回は、姫川班というより、玲子個人を描いている気がした。
    予想はしていたが、ラストは切ない。
    そして決着のつけ方にも驚く。
    シリーズをどのように続けていくのか、気になるところ。
    http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-9207.html

  • やっぱり最後に全部ひっくり返されました。
    結末が意外でした。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      この作品が今公開されている「ストロベリーナイト」の原作なんですよね、、、予告編見て面白そうだな。と思ってます。
      でも最初から読んだ方がイイん...
      この作品が今公開されている「ストロベリーナイト」の原作なんですよね、、、予告編見て面白そうだな。と思ってます。
      でも最初から読んだ方がイイんだろうなぁ~
      2013/02/08
  • ミステリーより恋愛要素が強い、私的にツボ。調べちゃったけど、映画では牧田役は大沢たかおなんですね。読んだ後でよかった・・・イメージが違ったから。とっても官能的なお話でした。本筋よりこっちの方が面白かった。著者は男性なのに、女目線ができる、すごい。魅力的なヒロイン像。続きが読みたい!

  • 姫川シリーズは割と好きな作品群で、ちょっとずつ読み進んでいます。
    トラウマ持ちの女刑事姫川が、女に戻りそうで戻らない話。
    この人は周りの人に恵まれていますね。
    背中を守ってくれる部下、広く包み込んでくれる上司、厳しくも見守る同僚。
    ラストで組織が解体された後、姫川がどう這い上がるのかが見たいですね。

    ドラマから逆流したので、頭の中ではドラマキャストが動いています。
    なので、竹内結子があんなことに! なことになっているわけですが。
    牧田はかっこいいものの、菊田好きなので「菊田……(>_<)」となります。
    牧田を見習ってもうちょい押してみろ菊田! みたいな。
    今回部下たちがほとんど出てこないのが寂しかったかな。

    ああ、あと柳井の親父が気色悪くて気色悪くてドン引きでした。
    やだなこんな家庭環境……。

  • ドラマを見てから読み始めた、「姫川玲子」シリーズ。
    ドラマの配役がハマり過ぎていて、本を読んでもイメージが浮かびやすい。竹内結子のいろんな表情を浮かべながら、ぐいぐい読めた。

    今までは単独で動いてるの無くて菊田が陰で支えてる感じだったけど、今回はあまり姫川班は前に出ず、姫川の単独捜査が多くなっている。

    そして、物語の軸にはヤクザの男が登場。
    途中まで読んでいて知ったけど、映画版の配役ではこれ、大沢たかおがやるみたい。
    体の大きな、ちょいシブの男性なイメージのヤクザ男、大沢たかおとちょっと合わないような、でも見てみたら結構合うのかな。
    姫川との切ない関係とか、感情の動きとか、映画でもじっくり描いて欲しいな〜。


    物語の最後、姫川班も、今泉さんも、みんなバラバラになってしまう。シリーズの次回作は、あるのかないのか、それも気になるな〜。

    • hs19501112さん
      【物語の最後、姫川班も、今泉さんも、みんなバラバラになってしまう】

      文庫化されるのを待っている状況ですが・・・、ソコはとても気になる...
      【物語の最後、姫川班も、今泉さんも、みんなバラバラになってしまう】

      文庫化されるのを待っている状況ですが・・・、ソコはとても気になるところですね。

      映画を観る前に読んでおくべき???劇場公開前に文庫化されないようならば・・・単行本買います。
      2012/06/25
  • どどどど、どうしよう!
    映画化されるからって再読してみたら、菊田の存在感がNothing!
    映画に菊田がちょびっとしか出てこなかったらどうしよう!
    どうしよう!!!(落ち着け)

  • 牧田さんカッコイイですね。玲子ちゃんがドキッとするのもわかります。
    これは…実写だとだれのイメージなんだろう。
    牧田さんの配役は重要だなあ、とヒシヒシ感じました。
    全体的には読みやすくて面白かったです。
    でも、やっぱ最後はそうなるかあ…という感じかな。
    菊田がちょっと存在薄い上にかわいそうでしたね

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著者プロフィール

誉田哲也
1969年東京都生まれ。2002年『妖の華』で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞受賞、03年『アクセス』で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞。主なシリーズとして、『ジウⅠ・Ⅱ・Ⅲ』に始まり『国境事変』『ハング』『歌舞伎町セブン』『歌舞伎町ダムド』『ノワール 硝子の太陽』と続く〈ジウ〉サーガ、『ストロベリーナイト』から『ルージュ 硝子の太陽』まで続く〈姫川玲子〉シリーズ、『武士道シックスティーン』などの〈武士道〉シリーズ、『ドルチェ』など〈魚住久江〉シリーズ等があり、映像化作品も多い。

「2023年 『ジウX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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