大絵画展

著者 :
  • 光文社
3.11
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本棚登録 : 134
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334927462

作品紹介・あらすじ

ゴッホ作「医師ガシェの肖像」を巡り、絵画を愛するものたちが仕掛けた、痛快でスリリングな史上最大の罠!第14回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • フェルメールの憂鬱の人か。バブル期の日本の美術品購入と、大昭和製紙の齊藤了英による「ガシェ氏の肖像」の購入とその後の謎の経緯でサザビーズで売却された謎の経緯を埋めるような作品。
    色々盛り込んでるし楽しめはするけど、これも同じく浅い荒い。

    小堀遠州が2百年前って何だ?

  • 2021.2.1-371

  • 絵画会の裏側みたいな話は専門性があって興味深かった。全体像が見えてからがちょっと長いのが難点。読みやすい文体だったので、最後まで読めたという感じ。凄く面白いわけではないけれど、面白くないわけでもないという微妙な感じ。

  • 【最終レビュー】

    文庫本有。再貸出・図書館貸出。

    昨年、紀伊國屋書店・文庫新刊本本棚にて見つけたのがキッカケ。

    特に後半、本格的に実在する画家名や作品の数々が登場してきたので、その辺りから以降、釘付けになりながら、ドンドンアートを取り巻く雰囲気が漂ってきたので、スリリングかつ楽しめました。

    トリックだったり、巧妙なカラクリを上手く絡めてました。

    ただ、前半の展開が、取っつきにくく、やや疑問かつ理解し難いところがあったりと、その点で惜しいなという感じだったので

    ☆は3つとしました。

    ラストに書いてあるのは、後半部分で出てきた、先月、実際に美術館で体感したことをなぞらえてるかのような、確かに自分の中でも頷ける内容だったので、そのメッセージの一部を引用しながら、レビューを終えます…

    《『現実だけ』が『人』を『大人にする』》

    《絵画は『進化の物証』(略)―時代のある『瞬間の事実』―》

  • 銀行が気の毒だ。

  • 面白かった やや雑かな

  • 絵画ミステリーが好きで手に取った本だが、話が複雑に込み入っていて、純粋にストーリーを楽しめなかった。
    詐欺に次ぐ詐欺事件の話で、ネタとしてゴッホの絵が使われているだけのような。
    途中絵の入ったコンテナを盗みに入るシーンは手に汗握った。
    2015/05

  •  なんだか少し難しかったかも…。お金の動きとか、絵画のこととか、ややこしくて分かりにくかったので、ぐいっとのめりこめませんでした。詐欺をしている人たちも、どの人も最後まで憎みきれなくて、大ボスという一番の悪者がピンチになった時まで「あぁ…危ない…」と思ってしまいました。本当だったらスッとする場面なのに(笑)

  • 第14回日本ミステリー文学大賞新人賞作品
    すごく読みやすかった。新人なのか?って。
    この人のほかの本も読んでみたいです。
    騙された人達も日常を取り戻して、爽快な後味も良い作品でした。
    絵画ミステリーって好きなんですが、純粋に面白かった!
    出会えてよかった作品です!

  • ギャラリーファイク読みたくなった

  • 日本ミステリー文学大賞新人賞(2010/14回)

  • 非常に出来の良いコンゲーム。あっと驚くというほどでもないが、楽しかった。ただ、最後の説明部分が少し余分なのと、登場人物に例えばロバート・レッドフォードのような魅力がなかったのが残念だ。

  • おもしろかったけれど、あまり私の好みではなかった。話が入り組んでいて、登場人物も多いので、もしこれからこの本を読む人がいたら、名前だけでもメモを取りながら読んだ方がいいかもしれない。

    私が絵画的な方面に明るければ、もっと楽しめたかも?

  • ロンドンのあるオークションで破格の値で競り落とされた『医師ガシェの肖像』。その日から誰もその消息について知るものはいなかった。十数年後、新聞に大絵画展の広告が載る中、金に纏わる出来事で、いっけん関係を持たなかった人たちの境遇が、わずかな点だったものが線となって結びついていく。ガシュの画(え)はどこにいったのか。表立って皆の前に現れるのか。__『大絵画展』のタイトルだけを汲み取ると、画にまつわる話だけに終わるのかと思うが、画とは相反して綺麗とは言いがたい人間模様がしっかりと書かれてあり惹きつけられる。あえてマイナス点を挙げるとすれば唯一、絵画の薀蓄が多い点で個人的に全部網羅できなかった。

  • 20110509
    半ばくらいまでは面白かったが、謎解きは間延びした印象

  • 第14回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。導入部が少しつらいんですけど、そこさえガマンできれば天国が待っています(笑。とても気持ちのいいコンゲームなんですが、若干できすぎ感がなきにしもあらずなので★一つ減らしました。美術界の裏話など、信憑性の程は定かでないのですけど、なかなか興味深かいものがありました。

  • クラシックな印象の題名レタリング
    ゴッホ調の筆使いの絵が覗く表紙

    誰かと 漫画家さんか? 混同しそうな作者名

    306ページ

    レッドフォードとポールニューマンへの献辞
    つまりスティング?古典的?

    ------------------------------------------------------

    と思いつつ読み始めたが
    半分くらいまではうまくいかない人生が細々と書き綴られる。

    この題名はいかがなものか?と思っていると
    良いタイミングで「大絵画展」が開かれる。
    この辺りが読んでいて一番快感。

    終わりに向かっては入り組んだコンゲーム。
    私はまったくトリックが見破れない性質なので
    読み進めても何が何だか・・・な状態が続いた。

    優しさのある終わり方で安心できる。
    騙しのテクニックには少し納得できない部分も残った。

  • 申し訳ない。面白くなかった。とりあえず取材の真摯さに☆二つ。
    つーかP・ニューマンとR・レッドフォードね……

    登場人物がワラワラいる割に、どれも魅力がないのでなんの感情移入もできず。
    状況を描写することで精一杯という感じで、キャラの造形が浅いから、ちっともドキドキハラハラしない。
    読者に登場人物を愛してもらうのが先決ではないですか?
    どれだけ凝った内容にしても、読み手の感情が動かないのではどうにもならない気がします。

    これでは現役美術評論家が日本画壇の閉塞性に警鐘を鳴らすために書いたという告発本のほうが何百倍も面白い。

    後半約二割くらいは物語の辻褄合わせって感じだし。
    うーん。話に入り込めないので、やけに大風呂敷広げたなーっていう感想でした。

  • ゴッホの「医師ガシェの肖像」を巡る美術ミステリー。借金を背負った三人が、ある場所からこの「ガシェ」を攫おうとする。が、ホントの敵は誰で味方は誰?その正体は?
    そこが面白いといえばそうなのかもしれないけど、登場人物が多く、視点が目まぐるしく入れ替わるため、大きな物語の流れがつかめず残念。
    それぞれの時間の流れもきちんと管理された作品だけど、そこまで楽しむ余裕がありませんでした…。悔いが残ります。

  • 第14回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。
    ゴッホの作品「医師のガシェの肖像」を巡って
    繰り広げられる二転三転する騙しと、事実と
    推理と創作を織り交ぜたゴッホの作品の謎が
    展開されます。この作品が当時、大昭和製紙の
    会長によって、トンデモない高額で落札された
    ニュースは覚えたいたし、(その購入後の失言までもw)
    当時のバブルが産んだ日本の狂気が、こういった
    絵画や美術、芸術にどのような作用を与えたのかは
    興味深いですね。

    そこまでの罠を張ってまでこの作品を入手する
    必要があるのか?とか、やや回りクドさを
    感じてしまったりとしたのは単純に読書に
    集中出来るような現在の環境の所為なのか?
    は分かりませんが、この「ガシェ」を巡る
    ストーリーは、日本でいう写楽のような謎を追う
    ミステリーのようで興味を持って読めたのは収穫。

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著者プロフィール

愛媛県生まれ。銀行勤務の後、学習塾を経営。デビュー作『神の手』が、電子書籍で異例の大ヒットを記録して話題となる。2011年、『大絵画展』(光文社)で、第14回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞。

「2023年 『最後の記憶 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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