未来を予見する「5つの法則」

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334975463

感想・レビュー・書評

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  • 時代が移り変わっても、抽象化すると螺旋階段のように同じものが戻ってくるという話などがあり、分かりやすい。端的な文章ですぐに読むことができ、物事を理解するときの物差しや整理のヒントとして頭の引き出しに置いておきたい。

  • 感想
    対立を超えた進化。相反するものが上昇圧力を受け次のステージへ淘汰される。変化が多い時代。より多くの止揚が見られるようになる。

  • ■ひとことで言うと?
     弁証法的思考により未来の方向を知ることができる

    ■キーポイント
     ・弁証法の法則
      →1. 螺旋的発展:世界は螺旋状に発展する
      →2. 否定の否定:発展の動きは極致で反転する(相手を包含し反転する)
      →3. 量質転化:量的飽和が質的変化を生む
      →4. 相互浸透:対立物は互いに似てくる
      →5. 矛盾の止揚:矛盾を超えて発展する(矛盾は発展の原動力)
     ・進化の本質
      →進化≠古いものの排除
      →進化=古いものと新しいものとの共存(多様化)
     ・これから起こるパラダイム・シフト
      →直接民主主義(参加型イノベーション)
      →感じる文化(非言語コミュニケーション・VUCA時代)
      →マルチタレント時代(複数人格の表出・分人)

  • 新聞のコラムの経営者の座右の書として紹介があり、この度、読みました!
    2008年に出版された本ですが、世の中にどのような変化が生じるのかが書かれている。ズバリなんだよなー。そんでもって読んでて思うのは、世の中の本質というか、普遍的なものというか、そんな精神的なことをこの本より感じました。→読んだら、なんとなく理解頂けるかと思います。

  • 弁証法を用いて未来を考察。当たるか、当たらないか、よりも考察する過程が大事だと感じるとともに、シンプルに削ぎ落としきる筆者の文体も魅力。

  • 本書で言っているところの「5つの法則」とは、・「螺旋的プロセス」による発展の法則・「否定の否定」による発展の法則・「量から質への転化」による発展の法則・「対立物の相互浸透」による発展の法則・「矛盾の止揚」による発展の法則である。それぞれの法則に説得力があり、すごく納得させられる。過去を振り返れば、まさにこれら5つの法則で人類は発展、発達を繰り返した。では、未来は?

  • これまで、田坂さんが書いてきた、「使える弁証法」「これから何が起こる」で述べてきたことを12のパラダイム転換にまとめたもの。

  • ・未来に向かっての「大きな流れ」は予見できる。

    ・「弁証法」の哲学は、世界発展の「5つの法則」を教えてくれる

    ・弁証法とは「正」テーゼ、「反」アンチテーゼ「合」ジンテーゼ
     というプロセスで、思考を深めていく技法。

    ・5つの法則

     1)世界はあたかも螺旋階段を登るように発展する
     2)現在の「動き」は、将来必ず「反転」する
     3)「量」が一定の水準を超えると「質」が劇的に変化する
     4)対立し、競っているもの同士は、互いに似てくる
     5)「矛盾」とは、世界の発展の原動力である。

    ・便利になった懐かしいもの。
     ネットにより、古く懐かしい「ボランタリー経済」が復活。

    ・進化の本質は「多様化」

    ・「矛盾」を深く見つめることが大切。
     「割り切り」とは、魂の弱さ。

    ・自己の中に「多様な価値観」が共存することを認めること。

  • 20150411 読書 未来を予見する5つの法則

    2015年4月11日土曜日
    12:15

    新しい世界を予見するための考え方の本。

    複数ある法則の中で、1)量から質への転化と、2)矛盾の止揚が響いた。

    1)シェアがあるレベルを超えると、多くの顧客が、加速度的にその製品を買うようになり、その製品の企画が事実上の標準となり、市場を独占していく。

    1)
    コストが劇的に下がると、ビジネスモデルが進化する
    あえて商品の無料配布等を行って、ユーザー数を一挙に増やすという戦略もまた、主戦場の移行を早める為の戦略であり、量から質への転化を加速するうち手に他ならない。
    主戦場がどこにうつっていくかを読む事は時代が早く移り変わる今日は非常に重要だ。ましてやそれを先読みし、一手を打つ事ができれば有利なポジションにたつ事ができる。

    トイレは必ず毎日10分くらい行く→記憶定着には最も良い環境。
    高価格バージョンと低価格バージョン、これは広告に酔って差を付ければ良いのではないか?
    広告主は顧客のセグメントを指定できる。一台1000THBとか。みんな見てもらう為に大金をWISEなどに払っているんだから。


    2)
    人物の器とは、壮大な矛盾を抱える事のできる魂の力に他ならない。
    割り切りとは、魂の弱さである。
    社会に存在する様々な矛盾を前に、その矛盾と整体師、それを心の中に深く把持し、割り切る事無く、その矛盾のしよくの道を求めて、格闘し続けること。それには魂の強さと呼ぶべき力量が求められる。


    利益追求と社会貢献、どっちが大事だ?と言われたときに、意見の
    対立(矛盾)を割り切る(=思考を放棄する)のではなく、いいと
    ころをとりあってよりよい答を見つけていくことが大事。


    ●弁証法の法則

    「螺旋的プロセス」による発展の法則
    懐かしいもの、一見なくなったように見える物の復活
    Ex)商店街、ボーイスカウト
    「否定の否定」による発展の法則

    「量から質への転化」による発展の法則
    量が臨界点を超えると一気に開かれる
    Ex)シェア、勉強

    「対立物の相互浸透」による発展の法則

    「矛盾の止揚」による発展の法則
    矛盾を抱えつつなんとか頑張る大人
    Ex)経営者

    で、この弁証法思考というやつを使って未来を「予見」すると、
    次のようなパラダイムシフトがあると思われる、と
    書いております。

    ●これから出てくる新しいパラダイム

    貨幣の経済 → 「善意の経済」

    コンシューマ(享受型) → 「プロシューマ」(参加型)

    政治だけでなく文化も → 「直接民主主義」

    言葉のコニュミケーション→ 「イメージ・コミュニケーション」
    Ex)instagram
    考える文化 → 「感じる文化」

    単一才能社会 → 「多重才能社会(ダ・ヴィンチ社会)」

    単一人格社会 → 「多重人格社会(脱ペルソナ社会)」

    単一価値「イデオロギー」→ 「コスモロジー」

    一神教 → 「多神教」

    機械論的世界観 → 「生命論的世界観に基づく科学」

    現代文明の「科学技術」と古い文明の「生命論的な智恵」の融合

    東洋文明と西洋文明 → 融合して「新たな文明」
    Ex)カンビシ

    大局的な物の見方はは、現代のように移り変わりが激しい時代にこそ必要であるとの主張、なるほどと思った。
    ポエムチックに広々としたページにかなりの行間を取ってある本なので、ぱらぱらめくるだけで短時間で読める。時間とともに響く部分が変わりそうなので、何度も読み返したい。

  • ★『使える弁証法』とほぼ同内容。ただ、同時に英語版が出版されるとあって、日本だけでなく地球規模の螺旋的発展が述べられている。

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著者プロフィール

シンクタンク・ソフィアバンク代表

「2023年 『能力を磨く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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