- Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
- / ISBN・EAN: 9784336047748
作品紹介・あらすじ
バンジョレレを習い始めたバーティーはご近所から苦情を浴びせられ、田舎のコテージで練習を再開。だがジーヴスにも辞められて新たな執事を雇い入れるが…シリーズ第6弾。
感想・レビュー・書評
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ウッドハウス・コレクション6冊目。
バーティー&ジーヴスの長編は、ほんとにお腹抱えて笑かされてしまいます。
本書はウッドハウス本人の序文からしてアクセル全開で、控えめに言って最高でした。
バンジョレレの演奏にハマってしまったバーティーですが、その演奏に耐え切れずジーヴスは辞表を提出…といきなり不穏な流れ。
そしてバーティーの学友と彼が想いを寄せる女の子(バーティーの元婚約者!)、バーティーの天敵であるサー・ロデリック・グロソップなどなど、登場人物たちが出そろうと、もうわくわくが止まりません。
後半に行くにつれてきれいに伏線が回収されていくのも、読んでいて気持ちがよかったです。
バーティーの元を離れても、何かと彼を気に掛けるジーヴスがすてき。
紳士お側付き紳士として元主人を支えつつも、バーティーのピンチを結構おもしろがってんな…という感じがたまらんです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
まずは私からも「サンキュー、ジーヴス!」と言おう。
今回も楽しい時間をありがとう!
時系列に読破チャレンジ4冊目は、シリーズ初の長編。長編だと間延びしちゃわないかしら?なんて心配していたけれど、そんなのは無用でした。
場所が固定のせいか舞台的で、まさに「音楽抜きのミュージカル・コメディ」!
驚きのジーヴス解雇から始まり、恋人たちの誤解を招き、狂気の新執事(これって、いわゆる“執事病”?)、少し間抜けなお巡りさんたち、宿敵サー・ロデリック、サー・ロデリックに負けず劣らずの鬼親父パパ・ストーカー……と、数々の災難に見舞われるバーティ。
やっぱりバーティにはジーヴスがついていなくちゃね。
ところどころ声出して笑いました。
いやぁ愉快愉快☆ -
バンジョレレの演奏にハマるバーティー
周囲を悩ませ
そのあげく
ジーヴスともなんと
決別することに
田舎のコテージに引っ越し
そんなとき親友チャッフィーの
恋
お相手はなんと
バーティーがかつて婚約していた女性
あいも変わらず
よかれと思った
でも思いつきの行動が
必ず裏目へと
出るのでしょう
それよりなによりバーティーは
ふたたび
ジーヴスの愛を取り戻せるのか?
それは彼の
生存にすら直結する
(2007年03月08日読了) -
またチラホラと読み始めたジーヴス・シリーズ。クリスティを読んでいると、英国趣味の執事が登場するシーンが多く、執事と言えばつい読みたくなるのがこのシリーズ。なんとジーヴスが辞意を示してバートラム・ウースターの元を去るという衝撃的な幕開けから、いつもの奇想天外なドタバタコメディを経て大団円の結末。今日もジーヴスは冴えわたる。
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コレクション第6弾。おそるべしバンジョレレ!
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今回は長編。
バンジョレレの演奏にハマったバーティーと、それが耐えられないジーヴスが決別するところから話が始まる。
えっ!ジーヴスなしでこの長編進むの?!と一瞬不安になったけど、バーティーの友人のチャッフィーに雇われたジーヴスはなんやかんやバーティーの面倒を見たり問題を解決したりでいつもの感じで一安心。
離ればなれになって、バーティーが実際どれほどジーヴスが必要だったのか、別れてどれほど辛いのかというのがよく書かれていてなんだか切ないやらキュンとするやら…。
あとジーヴスの描写で何度も『端正な顔』と出てきたのでやっぱかっこいいんだなぁと。
バーティーは『ほっそり柳腰(自称)』。
今回は問題がひとつ解決するとまたひとつ問題が出てきて…と展開が結構変わるので長編でも飽きずに読みきれた。
相変わらずキャラクターも濃い人ばかりでテンポもよく笑えるシーンも多くあったような。
特にブリンクレイこれ面白く書かれてるから笑えるけど、書き方シリアスにしたらほんとにホラーじゃん…って感じでインパクト強かった。
終わり方はほんとにサンキュー!ジーヴス!って感じで最高。
あとがきにも書いてあったけど、ジーヴスとバーティーの関係性や話の展開が『恋愛小説風』『ベタなメロドラマ』だった。 -
ジーブスシリーズは、どれも似たような、軽快でクスッと笑えて後に残らないお話だ。でもやはり面白いので、特に日常生活…仕事など…が忙しいときなどに読みたくなる。そして、読むと愉快な気持ちになれる。
今作はバートラム・ウースターがハマって練習を重ねる楽器に不快感を持ったジーブスが彼の元を去り、ウースターの友人のところに勤めはじめるという衝撃の内容。この友人と、ウースターがかつて婚約をしたアメリカ人の富豪の娘の恋愛が絡んで、いつものドタバタ喜劇の幕があがる。
突拍子もないのだが、英国の貴族世界の文化を覗き見れるのがたいへん興味深いし、その中で生きる人たちの大仰な言葉遣いとチグハグなおマヌケさが面白い。
また別のが読みたくなった。