メモリークエスト

著者 :
  • 幻冬舎
3.64
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本棚登録 : 158
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344016552

作品紹介・あらすじ

あの日、あの時、あの場所で消えたあなたの記憶、探しにいきます。「探索のプロ」を自任する著者は、縁もゆかりもない赤の他人のために、不安を抱きつつも世界へ飛び立った。時空を超えた空前のドラマが、いま始まる。

感想・レビュー・書評

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  • 未知のものを探して世界の辺境を旅してきた著者。この本は、他人から依頼を募集してその人が過去に会った人を探すというプロジェクト。探索の紆余曲折、悪戦苦闘が面白おかしく描かれる。
    いろいろな言葉を操れるとはいえ、著者の人間力、突破力にはいつも感心する。次々ページをめくりたくなった。世界には様々な人がいて、それぞれの人生を送っている。

  • 無計画すぎる高野さんは相変わらずだけど、見ず知らずの日本人を葬式に連れて行ってまで親切をするタイ人に驚き。
    子供を叱らない、クラクション鳴らさないのがタイ人。
    ルワンダ、コンゴの関係。リチャード氏の壮絶な人生が何よりすごい。
    「ホテルルワンダ」を観て分かった気になってはいけないということを気付かされた。

  • ある意味、著者らしさ全開のお話。その行動力、検索力(?)には感心する。これからもこの勢いを衰えさせずイッテほしいなぁ。

    *2014年に再読。相も変わらず面白かった。国際関係に興味が出た身としては、南アフリカ編のコンゴ人が難民キャンプでUNから貰った毛布などを売り払って資金にして逃亡生活を続けた事、ユーゴ編で外国から経済制裁を加えられると表経済が停滞し、裏経済(悪い奴ら)がはびこるというコメントが記憶に残った。あと著者がユーゴ事情にあまり詳しくなく、かつて読んだのは”戦争広告代理店”ともう一冊だけだったというところに、殆ど同じ状態の自分にとって親近感が沸いた。あの本、名作だったよな。

  • 高野秀行さんの本はいつでも星五つだな。

  • この人の本を読むのは初めて。ブクログで結構読んでる人がいたので読んでみましたが、面白かった。疲れていて何も考えたくない状態の頭だったけど楽しく読めて良かったです。恐らく今後の人生で海外に行くことはないであろう私なのでこういう本で楽しませてもらうのもいいかな。他の本も読んでみたいです。なにがいいかな?

  • 旅先で出会ったあの人は今、どうしているのか。そういった人々の記憶をたどって人を探し出す、というのがこの本のテーマ。著者の取り組む依頼はどれも情報が曖昧で本当に見つかるのか、と心配になるほど。しかし著者は持ち前の捜索力で探し人を見つけていく。探し人たちはひとクセもふたクセもあり、依頼文からでは思ってもみなかった様々なドラマが待っていた。

  • 旅行(秘境?)ライターが、「他人の」思い出を追いかける。

    他人の思い出を聞き、その思い出にかかわる人を世界規模で探す。簡単そうに見えるが、探している著者自身、探偵や人探しのプロというわけではなく、また、依頼してくる人の思い出や記憶というのもかなりあいまいな部分も多い。

    相当苦労したようだが、著者自身のこれまでの旅の経験をもとに、意外な伝手で、意外な方法で依頼を解決していく。

  • 他人の思い出の人を探す雑誌の企画を本にしたもの。見つからなかったものも含めて収録されているが、結構な確率で見つけている。南アフリカのリチャードの話は高野氏本人の話だが、リチャードの数奇な人生が圧巻。

  • 一月でタイ・セーシェル・南ア・セルビアを廻り,リクエストのあった人を探す~§1タイ南部でかつてのスーパー小学生を探す-§2タイ北部でミャンマー難民の辺境ガイドを探すが失敗-§3セーシェルでインド人春画おやぢを見つけるが結構大物だった-§4南アでコンゴから逃げて逃げて南アに移った高野の知り合いをみつけると大統領が父から息子に代わって,南アでも良い暮らしを手に入れていた-§5カンザスに一緒に留学していたセルビアの男は結構苦労しながら,町の顔役のような感じだったが,苦労が忍ばれる-~酒が入らない‥若しくは‥酒が飲みたいという話がなくてほっとする。Webで公募したら26件の応募があったらしい。尤も,工夫をした探し方をすればこんな苦労はしなくても済んだのではないかと思われるんだけど

  • 軽いタッチで面白く、一気に読んでしまった。
    けれど、内戦、民族紛争、貧富の差、治安の差、、、知らなかった現実の一部を具体的に見せられたようで、考えさせられもした。
    高野さんのほかの著書も読んでみたくなった。

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著者プロフィール

1966年、東京都八王子市生まれ。ノンフィクション作家。早稲田大学探検部在籍時に書いた『幻獣ムベンベを追え』(集英社文庫)をきっかけに文筆活動を開始。「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」がモットー。アジア、アフリカなどの辺境地をテーマとしたノンフィクションのほか、東京を舞台にしたエッセイや小説も多数発表している。

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