更年期少女

著者 :
  • 幻冬舎
3.40
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本棚登録 : 721
感想 : 146
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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344017986

感想・レビュー・書評

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  • 女性同士の付き合いの複雑さは読んでいて共感できたが、更年期の女性が持つ心の病みが事件の動機につながっているわけではなかったように思う。ミステリー小説としては盛り上がりに欠けていたかな?

  • 14/7/8

    思い出の少女漫画サークルに傾倒する主婦たち。
    ひとり、ふたりと謎の死を遂げる。

    中年女性のドロドロねっとり加減が上手い。
    なによりタイトルが秀逸だなぁ。一気読みです。

    ただマルグリットの章がイマイチだった。

  • まず、本のタイトルが秀逸。これだけで大体どんな人物が出てくるか想像できるし、怖いもの見たさでつい手に取って見たくなる。「青い瞳のジャンヌ」は、なんとなく上原きみこ的な絵を思い浮かべたので、そういえば彼女はいまどうしているかと調べてみたら、なんとまだ漫画描いてたんですね。でも絵柄が往年のかけらもないほど変わっていて驚きました。振り返ると、あの頃の少女漫画はやけに西欧を舞台にしたものが多かったように思います。逆に日本が舞台だと、いやに貧乏臭いものが多かったような。。。エミリーはイメージ江川紹子っぽい。。他の人たちはともかく、稲子、お前だけは同情の余地はない。

  • 更年期少女というズバリそのもののタイトルに惹かれた。
    ミレーユ編までの人生行き詰った感がとても読んでいて陰鬱な気分になるがラストがちょっと尻すぼみ…

  • 20140425
    わかりにくいストーリー
    いまいち無理がある。
    フジコっぽい?

  • 文章自体は今ひとつな感じもするけれど、井戸端感がいっぱいで、どこか大人になりきれない中年の「オバサン」が一人の人物に翻弄され、少しずつ脳内が支配されていく印象は、どこか今の「韓流追っかけ」に似ているのかもしれない。気持ち的にはホラーにも近い。
    お話自体は印象に残るかも?

  • 彼女たちが夢見るためのお値段のようにこの本は私には高い買い物でした。

  • ドロドロ、グログロのザッツイヤミス。 xさすが、真梨さん。

  • 図書館にて。
    全体的に気持ち悪い。わかってて借りたんだけど…。
    みんなそれぞれ悪意の固まりみたいになって突っ走っていくのがものすごい。
    ビジュアル的にも迫力あったんだろうな、この集団。
    それぞれの抱える家族の問題も深刻で醜くい。
    かろうじてラストの方に出てくるマルグリットの娘が救いだった。
    よくこんな小説を欠けたなという感じ。
    良くも悪くも…。結局嫌いではないんだよな、こういうの。
    きっとまたこの作者の本は手に取ってしまう気がする…。

  • これは面白い!!
    久々に一気読みしました。

    フレンチレストランで5000円のランチを楽しむ6人組の女性たち。
    体型は崩れ、顔には皺やたるみ、髪の毛に艶がなく、加齢臭のそこはかとなく漂う・・・どこから見ても普通の中年女性の集団。
    不釣合いな若づくりファッションにキャリーバッグ。
    そして、お互いをハンドルネームで呼び合う彼女たち。
    そんな6人組に一人だけ飛び抜けて美しい、「ガブリエル」というグループの羨望的存在がいる。

    彼女たちは「青い瞳のジャンヌ」というマンガの熱狂的ファンクラブの幹部的存在-通称「青い六人会」。
    1970年代に連載された「青い瞳のジャンヌ」は18世紀のフランスを舞台にした少女マンガで、物語は未完のまま打ち切られ、作者はそのまま姿を消したという伝説のマンガ。
    「青い瞳のジャンヌ」をこよなく愛する彼女たちは定例会と称し、食事会を開いたりネット上で交流を楽しんでいる。

    そんなメンバーの一人、「エミリー」は美しい「ガブリエル」に憧れている。
    実世界では仕事をしない暴力夫との生活に疲れ、この定例会が唯一の楽しみという彼女。
    所が、同じくメンバーの「シルビア」に「ガブリエル」の本性を知らされて-。

    さらに次の話では、40代まで結婚をせず定職についてない「ミレーユ」、そして次には経済的には満たされながらも心は満たされていない「ジゼル」・・・と他のメンバーたちの現実の生活、「青い六人会」との関わりについて描かれていく。
    さらに、彼女たちを襲う悲劇について・・・。

    これを読んでパッと思い出したのは、若い頃よく見かけた、派手派手フリルのピンクハウスのワンピを着た二人組みのオバサンたち。
    うわっ・・・。すげっ!何あれ?いう感じで見る反面、本人たちが堂々と開き直ってたら「あれもありか」とも思えた。
    本当に見ていて痛いのは、内心ちょっと恥ずかしいな・・・と思いつつそういう格好をしている様子。

    この物語の登場人物は40代から50代の女性。
    タイトルのように更年期まっただ中。

    その年代って、育児や仕事にひと段落して、自分のそれまでした事の結果がある程度見えてしまう年代でもある。
    だけど、自分で納得いく結果を出して、しかもスポットライトを浴びている人なんてその中では一部だろう。
    だから、それまでの自分の結果にあせりを感じ、自分の心を満たす対象を求めてしまう。
    それが韓流だったり、恋愛だったり、ボランティアだったり、人それぞれで、この主人公の女性たちのその対象は子供の頃に読んだ少女マンガだった。
    だけど、それに熱中すればするほど現実の生活はおざなりになっている訳で・・・。
    また崩れていく容姿とは別に心は女・・・中には少女だったりもする。
    周囲から見るとその様子はかなり痛い。
    いっそ、何もなくとも自分はこれでいいのだ!と開き直れるところまでいけば楽なんだろうけど・・・。

    正に自分が彼女たちの年代ド真ん中だけに見ていて身につまされる思いがした。
    私も早く開き直る年代になりたい!
    これは一度読んでもう一度読み返してみると「なるほどね・・・」と楽しめる話でもあります。
    この作者の本は初めて読みましたが、文章も読みやすいしよく出来た話だと思いました!

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著者プロフィール

1964年宮崎県生まれ。1987年多摩芸術学園映画科卒業。2005年『孤中症』で第32回メフィスト賞を受賞し、デビュー。2011年に文庫化された『殺人鬼フジコの衝動』がベストセラーとなり、”イヤミス”の急先鋒として話題に。2015年『人生相談。』が山本周五郎賞の候補となる。そのほかの著書に、『5人のジュンコ』『私が失敗した理由は』『カウントダウン』『一九六一東京ハウス』『シェア』など多数。

「2023年 『まりも日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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