妃殿下の研究

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344022522

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  • 「わちゃ~。なんでこの人にしちゃったんだろう」。皇太子殿下の
    婚約が発表された時、正直、こう思った。まだ「妃殿下候補」の
    頃の雅子妃にいい印象がなかったから。

    「外交官というキャリアを断念し、古い伝統に縛られた皇室に
    嫁ぎ、囚われの身のおかわいそうな雅子妃」。

    妃殿下が長期ご静養に入られた頃にそっちこっちから聞こえて
    来た「おかわいそうな雅子様」。大いなる違和感があった。

    ハーバード卒、東大卒の帰国子女、エリート外交官。婚約時期から
    言われていたスーパーキャリアウーマン像も眉唾だった。

    そんな私の疑問を裏付けてくれたのが本書である。元々、雅子妃
    はメディアが騒いだほどのキャリアウーマンではないんだよな。

    ハーバード大学は父である小和田氏が客員教授を務めていたし、
    東大に至っては帰国子女枠での学士入学で卒業はしていない。
    外交官試験には受かって外務省にお勤めだったけれど外交官
    であったことはない。しかも外務省は小和田氏の職場である。

    尚、義務教育は日本で終えているので厳密に言えば帰国子女で
    もない訳なんだが。

    確かお妃教育も中途半端になってたはず。神道に関する教本も
    英語版を要求し、それでも理解出来なかった…なんて話もある。
    結局は教育はあっても教養のない方なのだろう。

    そもそも、宮内庁長官が冨田氏の頃、一度、お妃候補から外され
    ていた方である。理由はチッソ関連だったかな。

    今年の皇太子殿下のお誕生日を迎えての記者会見で妃殿下の
    長期ご静養について記者から質問があった。「担当医を変える
    考えはないのか?」と。

    「こんだけ静養して治らないならセカンド・オピニオンを考えて
    はどうか」ってことだったんだろうな。殿下のお答えは「考えて
    ない」だったけど。脱力…。

    もう期待してはいないけどさ。静養だけには元気に出かけるのは
    少し控えて欲しいと思うのはダメか?せめて終戦記念日くらいは
    花火を楽しんだり、クルーズを計画したり(東宮大夫の説得で
    取り止め)は止めて。

    雅子妃ファンには耳の痛い内容の本書だが、女性天皇・女系
    天皇の問題点や、百合子妃殿下はじめ各妃殿下の出自等、
    海外の王室のスキャンダルなんかもあって皇室問題の入門
    書としてはいいかも。

    それにしても愛子内親王が飼い犬に「ゆり」と名付けるのを何故、
    止めなかったかね、殿下。大叔母様である百合子妃殿下のお名前
    ですぞ。東宮大夫が「漢字では由利」と言い訳してたけど。

  • 日本の皇室を特に妃殿下の方から考察している。海外の皇室の事例から、現在問題になっている皇室の問題の解決策として挙げられている事が、本当に適切なのか疑問を投げかけている。

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著者プロフィール

1951年、滋賀県大津市に生まれる。東京大学法学部を卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省。北西アジア課長、大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任。在職中にフランスの国立行政学院(ENA)に留学。現在は徳島文理大学大学院教授を務めるほか、作家、評論家として活躍中。著書は150冊を超え、ベストセラー『江戸三〇〇藩 最後の藩主』(光文社新書)のほか、近著に『365日でわかる世界史』『365日でわかる日本史』(清談社Publico)、『日本の総理大臣大全 伊藤博文から岸田文雄まで101代で学ぶ近現代史』(プレジデント社)、『日本人のための日中韓興亡史』(さくら舎)、『歴史の定説100の嘘と誤解 世界と日本の常識に挑む』(扶桑社新書)、『令和日本史記 126代の天皇と日本人の歩み』(ワニブックス)、『誤解だらけの韓国史の真実』『誤解だらけの平和国家・日本』『誤解だらけの京都の真実』『誤解だらけの皇位継承の真実』『誤解だらけの沖縄と領土問題』(イースト新書)、『消えた都道府県名の謎』『消えた市区町村名の謎』『消えた江戸300藩の謎 明治維新まで残れなかった「ふるさとの城下町」』『消えた国家の謎』(イースト新書Q)など、日本史、西洋史、東洋史から政治、経済、文化など多方面でリベラル・アーツを重視する斬新な視点で話題となる。

「2022年 『家系図でわかる 日本の上流階級』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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