仮面同窓会

著者 :
  • 幻冬舎
2.77
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  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344025479

作品紹介・あらすじ

高校の同窓会で、久しぶりに再会した旧友4人。かつて生徒を囚人扱いしていた教師・樫村の変わらぬ姿を見た彼らは、恨みを晴らそうと仕返しを計画。予定通り、暴行して置き去りにするも、翌日なぜか樫村は暴行現場から2km離れた溜め池で溺死体となって発見された。いったいなぜ?そして、4人のうち誰が彼を殺害したのか?それぞれが疑心暗鬼に陥る中、新たな犠牲者を出した殺人事件が、高校時代の衝撃的な秘密を浮き彫りにさせる。過去と決別できない者たちを巧妙に追い詰めていく悪魔の正体とは?

感想・レビュー・書評

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  • 読み進めながら不思議な事が多い内容。
    犯人も気になるし、そっちも気になるし・・・
    で、どんどん読むのが止まらなくなった。
    主人公洋輔も結果、「鉄の結束」に逃れられなくなるのか。
    秘密って共有しない方がいいよね。

  • 読んでいる時はまあまあ面白くすぐに読み終えたんですが、読み終わったらすごくチグハグで何だったんだ?って印象をもちました。
    シリアスな内容なのに、途中からちゃかしたように軽いノリの部分があったからと結末があまりにあまりだったからです。
    これで文章がもっとひどかったら最後まで読めたもんじゃなかったろうな~と思います。

    高校時代に自分たちに屈辱的なしごきをした教師を拉致する、という計画を企てた男4人組。
    定年退職し、老人になった教師を計画通り拉致し、自分たちが受けたしごきを教師に強制させた4人だったが、後日、拉致した場所に放置したままの教師が別の場所で亡くなっていたという事を知る。
    あの場所で教師に暴行をしたと知るのは仲間4人だけのはず。
    4人はお互いに仲間の内の誰かが教師を殺したのだと疑心暗鬼になっていく。
    その内、4人はお互いに知らなかった当時の真相を知る事になる。

    タイトルの「仮面同窓会」は仮面をつけて教師を拉致暴行したからだけでなく、高校時代にお互いを知っていたと思っていた4人が実は何も知らなかった・・・仮面をつけてつきあっていたというのを知るというのにちなんでいるようです。
    それにしても彼らの行為・・・酷いしごきを受けたからって卒業して何年もしてこんな幼稚な事するかな?と思うし、4人の内の一人である主人公の兄のエピソードも何か子供っぽくて現実味がない感じ。
    正直、真相を知った後は白けてしまいましたが、それなりに読める本です。

  • 違和感を覚えつつも著者のミスリードにハマってしまい、ほんとに二重人格なのかと思っていたところに…兄えもん登場で、これはコメディなのかと。
    あぁ、そういうことね。同窓会も葬儀のときもあのハイテンションは洋輔じゃなくてジョージだったわけね、と。

    散々振り回され、知らなくてもよかった(?)事実を知らされ、さらには犯罪の片棒まで活がされた洋輔が不憫でなりません。

    そして、希一や八真人やカズは救いようがない人間のクズだと思うと…ほんとに沈められても文句は言えないなぁと思います。

    洋輔以外はみんななんらかの仮面を被っていて、それを知らない無防備な洋輔は素顔のままでひとり放り込まれ踊らされているという感じ。

    真実を知り、不本意ながら鉄の結束に組み込まれてしまった洋輔。本当に多重人格になっちゃいそう。

  • 中弛みが続くが和康が殺されたあたりから物語が加速していく。
    個人的には、面白かった。

    美郷と八真人がグルだろ。と286頁くらいで思った。
    そして、急に295頁めで上の兄貴(稔彦)登場。
    希一が糞野郎だね。
    まぁ、和康も八真人もだけど。
    何が〝鉄の結束〟なんだか。
    そして、327頁でジョージ参戦。
    ここまで来て、やっと分かりましたー。
    と思ったら、ジョージ=宮本譲司=日比野譲司なの??日比野真理のお兄さんかいっ!!
    八真人が雅之を殺したことは何となく予想できた。じゃないと、稔彦が居る理由が分からんもんなぁ。と思ったけど、雅之も大概、糞だな。殺されても自業自得だと思うけど。ズボン下ろすなや。

    というか、一番の被害者は洋輔じゃん。
    救われず、譲司や美郷に支配される結末という。。。何とも言えない救いがない終わり方。嫌いでは無いけど。

  • 兄エモンてwww

    今後、美郷とジョージと兄エモンのトリオで
    シリーズものにしても面白いかも。

  • Amazonレビューで不評なので読んでみた。さもありなん、と思う内容と登場人物。しかし倫理観を捨てればある種のざまーみろ感は味わえる。高校同窓会で久々に会った鬼先生。しごかれていた過去がフラッシュバックし、洋輔たち4人は先生に復讐しようと思いつく。いい年してなんて幼稚な男たちと呆れる。そして主人公が私の嫌いな二重人格設定?で萎える。そして読み進めていくとナニコレ?なバカミス展開を挟み後味悪く着地する。なんということでしょう。『望み』との振り幅が凄くて驚いた。よく分からない所は「よいしょー」と吹き飛ばした。

  • 設定が強引すぎて、しかもその理由を文章で説明しちゃうから余計にシラケると言うか。
    これは伏線ですよーと言わんばかりというか。
    それでも最初はシリアスに読んでましたが後半に「はぁ?」みたいな展開に。
    イヤイヤイヤイヤって思いながら読みました。
    流行のイヤミスをやってみたかったのかな?
    読後も嫌な後味で終わってます。
    全体的に浅いイメージ。
    文章力も浅い。
    発想は悪くはなかったと思うけどまとめ方が好みじゃなかったので★2
    「犯人に告ぐ」がとても好きなだけに、ちょっと厳しめの判定です(汗)

  • 高校時代、主人公・洋輔は教師・樫村による屈辱的なパワハラを受けていた。
    10年後の同窓会で樫村を見つけ、あの頃の恨みが蘇り
    同じ扱いを受けていたかつての友人4人と復讐を企て実行。
    しかし数日後、樫村は復讐がされた場所と違う場所で遺体で発見される。
    あの日、彼らは樫村を拉致し復讐したあとその場所に放置していた。
    犯人はこの4人の中にいるのか、それとも他にこのことを知った第3者の犯行か。
    互いに疑心暗鬼になっていると、さらに第2の事件が起きる…。

    これイヤミスだったんですね。
    途中まではシリアスだったのに、後半あの人の出現によりガラッと雰囲気が変わり一気にしらけました。
    これまで丁寧に慎重に積み上げてきたものが台無しです…。
    慎重に伏線を逃さないように読んでいたけど、後半は悪い意味でサクサク。一気読み。
    作者も書くのに飽きてきたのか、疲れたのか、はたまたどうでもよくなってきたのか(汗)
    確かに意外な結末ではあったけど、読後感はよろしくありません。

    美郷さまって。。。キャラ崩壊しすぎだよ。。。(涙)

  • 高校の同窓会で再会した友人たち4人が、悪ふざけの延長で、恨みを持っていた当時の生活指導の体育教師を拉致する計画を立て実行した。
    しかし、彼らの悪事の後に、その元教師が遺体で見つかる。
    犯人はグループの中にいると、仲間を疑い始める主人公。
    やがて、謎を追求していくうちに、7年前のある事件が鍵となっていたことが分かってくる。 

    う~~ん、なんだったんのでしょう。
    途中まで、面白くて、夢中で読みました。
    でも、犯人が判明したあたりから、ものすごい違和感を感じ、結果、最後には、あれれと言う失速感。
    伏線が散りばめられていたので、もっと違った展開を想像していました、そこ?な感じでした。兄えもんって。

    そうは言っても、途中までのストーリーは面白かったので、☆3つで。

  • うわーー、後味が悪い。。。

    仮面をつけた同窓会で殺人事件とか、
    心に仮面をかぶって相手を騙したりとか、
    求めていたのはわりとそういうものだったんだけど、

    まさかの主人公の二重人格疑惑。
    これはいい、話の展開でトリックにもなりうる。
    昔の事件の真相に迫っていくのも臨場感あって良かった。

    でも、最後が。
    最後が、積み上げたもん、全部壊しに来た。。。
    非常に現実的だったけど、ここまでのリアルさを小説には求めてなかった、な…。

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著者プロフィール

1968年愛知県生まれ。専修大学文学部卒。2000年、第4回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作『栄光一途』で小説家デビュー。04年に刊行した『犯人に告ぐ』で第7回大藪春彦賞を受賞。他の作品に、『火の粉』『クローズド・ノート』『ビター・ブラッド』『殺気!』『つばさものがたり』『銀色の絆』『途中の一歩』『仮面同窓会』『検察側の罪人』『引き抜き屋1 鹿子小穂の冒険』『引き抜き屋2 鹿子小穂の帰還』『犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼』『犯人に告ぐ3 紅の影』『望み』などがある。

「2021年 『霧をはらう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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