墨の香

著者 :
  • 幻冬舎
3.43
  • (4)
  • (18)
  • (30)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 174
感想 : 17
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344031777

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 書家を主人公とした作品は初めてだったので、どんな展開になるかと期待してた。
    奇想天外な話ではなかったが、読みやすいながれに手堅く書かれた作家の力量を感じた。
    書道は、小さい頃父親に筆遣いと筆法をかなりしつこく叩き込まれたので、20代くらいまでは自分でも書けるほうだと思っていたが、今はずいぶん乱れている。
    忘れているし、筆遣いどころではなくペン書きでも乱雑に描いていたつけがきている。
    改めて習いなおしてみようかな・・・・・・

  • ★3.5 最近、書道を習い始めたので、手に取ってみた。 素直に楽しめました。続きものになればイイのにな。

  • 良かった。仁、知、智、礼、信、義をメインテーマに書を教える奥祐筆の姉の話。男前な雪江と言うヒロインに喝采を送りたい。

  • 理由も告げられず嫁ぎ先から離縁された雪江が、心機一転、筆法指南所を始めます。
    教え子の少女達や、イケメン弟・新之丞、外出ばかりの母・吉瀬に振り回される日々。
    そんな中、ある事件に元夫が関わった可能性から、雪江も巻き込まれることに・・。
    雪江の、書に対する姿勢が真っ直ぐで清々しいですし(性分も真っ直ぐすぎて、少々危なっかしいところも?)文字についての知識も学べるのも良いですね。
    何気に、髪結いの銀さんがなかなかいいキャラでした。

  • なんだか波がない穏やかな物語。
    雪江は勝気なんだけど、門人に対しては一歩引いているし、男性に対してもまた女性である事で一歩引けているので大人しく見える。
    事件もどうしても男性中心に回ってしまうので、もうちょっと女性だからこその部分が出ると良かったかなと思います。

  • 婚家を3年で離縁された武家の娘雪江。書の腕を生かして、自宅で教室を開くことに。様々な家格の娘たちが集まり、順調に行くかにみえたが、生徒同士のいざこざや、家の中の問題等厄介事が降りかかる。また、雪江自身も別れた夫のことで問題が起き…。
    書についての豆知識も得られるし、まぁまぁ面白かった。ただ、女があの当時あんなに行動出来たのかなとは思う。

  • 「女だてら」というところ。
    事件を解決していく。
    嫌な兄弟子だった。
    復縁するなら理由を言って離縁すればよいのに。

  • 水草さんのシリーズが終わって悲しかったけど、この本の新之丞くんが魅力的!お姉ちゃんのことが大好きで、いつも力になろうとする。「この髷の形が気に入らない!」とプリプリしたり、ドタバタ廊下を走ったりして、頼りなさそうに見えるのに、いざという時は頼りになる!シリーズ化されるのかな?主人公であるお姉ちゃんが旦那さんの元に帰ったら新之丞くんの登場が減るのではないかと心配。

  • 梶さんにしては普通だったかなぁ。
    一方的に離縁された女性が書の指南所を始め、その門人である娘たちや弟の奥右筆ならではの揉め事、他藩や外国とのいざこざ、兄弟子の変化など色々詰め込んでいたけれど、例えば日常系に絞った方がヒロインやその弟、門人である娘たちのキャラがより活きて良かったように思う。
    髪結いの銀次さんとか元夫も深掘りして欲しかったな。
    卯美じゃないけど、結局そうなんだね…。

  • 離縁され実家に出戻り、筆法指南所を開いて娘たちに書を教えることになった女流書家の日常を描いた作品。大酒飲みの師匠、奥右筆を務める美形の弟、指南所にに通う娘たちが、彼女の日常に彩を添える。

全17件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

東京生まれ。フリーランスライターの傍ら小説執筆を開始、2005年「い草の花」で九州さが大衆文学賞を受賞。08年には『一朝の夢』で松本清張賞を受賞し、単行本デビューする。以後、時代小説の旗手として多くの読者の支持を得る。15年刊行の『ヨイ豊』で直木賞候補となり注目を集める。近著に『葵の月』『五弁の秋花』『北斎まんだら』など。

「2023年 『三年長屋』 で使われていた紹介文から引用しています。」

梶よう子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×