WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE. 〜現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ〜 (NewsPicks Book)
- 幻冬舎 (2018年5月9日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344032910
感想・レビュー・書評
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紙媒体の「本」って、買って読むだけじゃなくて貸すこともできる、立ち読みすることもできる、コミュニケーションツールだよなと思っていた。そういうのは本以外にもたくさんありそう。安心、安全のコミュニティの中で勧められて購入し、フィードバックすることでより良くなり、買う人が増える。
宇宙兄弟の新刊セットの話、「暇倫」の話が出てきて、読んでいる本たちがつながりを持った感じが新鮮だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
デジタルネイティブ世代のコミュニティ論。
と聞くと、私自身はまあー読まない類の本なのだが、「持続可能」というキーワードに釣られて読んでみて、とても良い刺激を受けた。
自由か、安心か。
という問いから始まって、デジタルコンテンツが豊富になる(自由度が増す)ことで、既存の安心を得る基盤となっていた、家族や地域、会社といった繋がりはどんどん失われていくことに及ぶ。
そうした中で、どんなコミュニティを立ち上げていけばいいのか。
ここでは、安心・安全をベースとして、狭い熱狂(テンション・モチベーション)を拡げ、また安心・安全を基盤に戻ってくる構図が見られる。
自分が話をする時には、全体にどう周知させるかとか、不安感を煽ることで事象に取り組ませることを考えたりする。
けれど、この本はほとんど真逆の発想で、狭い熱狂を伝播させ、持続させる仕組みを作ろうとする。
なるほど、対象を明確に設定して、狭い相手をまずは熱狂させることが可能か。
そして、答えを全て用意するのではなくて、考えの余白を作ってみよう。
……という視点で一度、話をしてみようと思った。
『宇宙兄弟』の惑星ヘアピンを商品化する話も非常に面白くて、作品をベースに、印象的なシーンや登場人物の心情を私たちが追体験できる商品の価値が述べられている。
ディズニーランドと同じ方式で、深く体験をしていく中で「もう一度読もう」「これは神作だ」というコアさが生まれてくる。
そうしたコアから「持続可能」に繋げていくのだから、面白い。
私自身は他者と交わることが煩わしい方で、こうやって本との対話で云々している方が好きだ。
でも、そんな自分でも社会と繋がっている感覚があるから、安心もしているのだろう、とも思う。
そうすると、私が安心と思えるコミュニティってどのような存在なのか。
積極的にコミットする訳ではない人でも、「BUT NOT ALONE.」を体感できるような居場所が出来るとしたら、ワクワクするなぁとも思う。 -
kindle unlimited のリストにあったため、面白くなかったら途中で止めても良いやという気持ちで購入。
面白すぎて即読破しました。
インスタやTwitter、YouTubeなどに積極的に投稿されてる方などには特に参考になる本ではないかと思います。
私は今までSNSは登録しているものの閲覧するだけでした…が、これからは "自分がこういう人間だ"という人間性を積極的にさらけ出し、自身のコミュニティを積極的に広げようと強く感じさせてくれる本でした。
またビジネスにも活かせるように、もう一度再読しようと思ってます。 -
コミュニティを日本語で言うと何になるのだろう?ネットで検索すると、「共同体」や「地域社会」と訳されるとあった。地域、学校、会社というコミュニティに属している。身近に存在するコミュニティというものを全くのゼロから立ち上げるにはどうしたらいいのか?ということを考えた一冊だった。
持続可能な経済圏のコミュニティや、安心・安全な場の構築など、興味深い内容をコラムのようにコンパクトな字数で、小さなテーマを一つ一つ積み重ねるように考察を重ねている。とても読みやすい。
巻末にブックリストがあり、著者が思考を重ねた断片となった書籍を知ることができる。興味のある人は、さらなる探究の旅へ進める。
ブックリストの中で、「僕を作った本」として7冊を紹介している。短い紹介文だが、7冊全てを読みたくなった。 -
自分自身、これまでコミュニティに自らの意思をもって参加するという感覚を持っていなかった。世間の流れや年齢・人生のサイクルに合わせて自動的に所属してきたという感覚だ。そのため、そこで何か違和感を感じても、普通はそういうものだとして理解してきたが、今は必ずしも世間の普通に合せなければならないと考える必要はないのだと感じた。意思を持ってコミュニティに参加し、能動的に生きるためにも、自分は何が好きなのか、どのように生きたいのか、きちんと考え理解しておく必要があると感じた。
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インターネット時代に必要なコミュニティの形が従来のものとの比較とともに語られていた。
後半を中心に不完全さを含んだこの本自体が主体性を要するコミュニティの体を成している様だった。 -
名著。人の性やインターネットによる時代の変化を踏まえて、語られるコミュニティの作り方は腹落ちしまくる。
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2020年の自分にぴったりと思えた。
この本に書かれていることを、2019年までに何となく見出しつつあったので、ぴったりだと思えたのだと思う。
インターネット、SNSをどのように活用していくのか
ずっと自分なりに考えていたことが、とても分かりやすい文体と構成で書かれていて大変読みやすかった。いや、考えていたと、こうやって書きまとめていることには雲泥の差があるんですけどね。 -
佐渡島さん@sadycorkの新著『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE』拝読した。バウマン『コミュニティ』で主題になっていた安全(安心)と自由のトレードオフ的関係性について、最新の事例・仮説を交えて書かれてた。コミュニティの実践書であり、心理学社会科学的一冊。