#塚森裕太がログアウトしたら

著者 :
  • 幻冬舎
3.79
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本棚登録 : 225
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344036901

感想・レビュー・書評

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  • 話手が変わることで、いろんな視点で読み進められ、重すぎず、でも何か琴線に触れるものもあり、ちょうどよかった。
    ちょっと美談かなぁ、とも思ったけど。

    2021.3.29
    41

  • Twitter、Facebook、Instagram、LINE。便利だけれど、情報の存在を大きく変えたものたち。
    一つの情報が、触れた一人一人に影響していく。それはきっと過去もそうだったけれど、スピードも大きさもきっと変わっている。
    あまり読むことのないテーマだったけど、もし自分がそれぞれの立場だったら、考えて考えてなんとか生きていくんだろう。でもそれはきっと特別なことじゃない。

  • バスケ部エースで人気者の塚森裕太が、カミングアウトをしたのをきっかけにそれに影響された4人と本人が、どう向き合っていくのか、赤裸々に丁寧に描かれています。

    物語の構成としては、カミングアウト直前の場面から決勝リーグの試合の模様までの期間を5人の視点で描かれています。一人が終わったら、時間を巻き戻してまた最初の場面へ。終わったらまた、時間を巻き戻すという形式になっています。なので、世界観が立体的に映り、内容に深みが増しました。
    同じゲイとして、大人として、女として、後輩の男として、本人としてなど様々な立場から、どう思っているのか、心理描写を中心に苦味がありながらも胸を打つものがありました。特に同性愛者の視点は、他の人のパートと比べると、より詳細に心理描写が描かれているので、リアルさが、より増していました。
    塚森裕太のパートでは、塚森裕太役の「僕」のような感じで、一人の人間だけれども2人の存在かのように己を戦っています。

    普通の生活に少しでも違和感が入ると、心が揺れ動く。今回はカミングアウトですが、昔よりは多くの人に理解が知れ渡っていると思います。分かっているけど、実際目の前にいたら?果たして、自分は今までと見る目が同じになれるのか?
    なかなか、すぐに解決できる問題ではありませんが、こういった作品に触れる事で、前準備として衝撃度は緩和されるかもしれません。
    「自分」を再確認できる良いきっかけになるのではと思いました。

  • スラスラ読めました!
     

  • 高3の男子バスケ部エースが、同性愛者であることをSNSでカミングアウト。その出来事が広げた波紋を、同じ学校の生徒や教師、そして本人の視点から描く。反発、応援、困惑、拒絶…さまざまな思いに揺れ動く彼ら彼女らを瑞々しくもリアルに描く青春小説。

  • 「男だけど、男しか愛せない」
    バスケ部エースがカミングアウトした。周りの人達はどう感じ、どう動く?

    みんなが好きなのは「塚森裕太」。俺じゃない。

  • 2020 塚森裕太は高校3年、バスケ部エースのイケメン

    ある日、インスタでカミングアウトした
    マネージャーの彩夏と同じ部の悟志と一緒の写真とともに

    それにまつわる人々

    第一章
    同族、清水瑛斗
    清水は塚森と同じ高校3年生、同じゲイ

    第二章
    教育者、小山田貴文
    小山田は塚森と同じ高校の教師、娘がレズビアンだとインスタで知る

    第三章
    ファン、内藤まゆ
    塚森のファン、試合のたびに差し入れをしたり、見守っている

    第四章
    後輩、武井進
    塚森に憧れ、この高校に進学し、バスケ部に
    塚森も武井の素質を認めている

    第五章
    当事者、塚森裕太
    俺と塚森裕太との間で揺れ動く


    他、梅澤先生 バスケ部顧問
    塚森のことをよくわかっている

    塚森裕太の両親、妹
    理解し、尊重してくれている


    それぞれの立場を使い、それぞれの気持ちを多角的に分析しながら、表現している
    変わらないテーマに対して

    生まれてこない方がよかったのではないかという当事者の思いを払拭する小山田の言葉に救われる


    アウティング〜まだ理解できていない

    小山田の妻の言葉が真実を突いていて、
    自分がしていることを肯定したいのか
    相手のことを思い遣っているのか
    大事なことは、それだな、と思う。

    わかったようなこと言うなって
    言われてる気がした
    それほどのことなのだ

  • 2021/06/29 読了。

    図書館から。

    著者作初。

  • 913-A
    閲覧

  • 最後の、塚森裕太がログアウトした章にぐいぐい引っ張られた。
    良い終わり方だった。
    作者の方、ゲイの方なのですね。

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著者プロフィール

小説投稿サイト「カクヨム」に2016年10月より『彼女が好きなのはホモであって僕ではない』を投稿開始。2018年同作で書籍デビュー。同作は2019年に『腐女子、うっかりゲイに告る。』のタイトルでドラマ化され、話題となる。他著作に『御徒町カグヤナイツ』(KADOKAWA)、『今夜、もし僕が死ななければ』(新潮社)、『#塚森祐太がログアウトしたら』(幻冬舎)などがある。

「2023年 『100日後に別れる僕と彼』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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