- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344037663
作品紹介・あらすじ
新型コロナと闘うダチョウ抗体で 経済効果700億円!?
ハーバード大学やアメリカ陸軍も注目、
鳥を愛しすぎる博士のドタバタ研究記
著者TV出演で話題沸騰!
「情熱大陸」「ガイアの夜明け」「激レアさんを連れてきた。」出演で大反響を巻き起こした「ダチョウ博士」こと塚本康浩氏。
新型コロナウイルスを不活性化する「ダチョウ抗体マスク」開発者だ。
だが子ども時代は鳥の飼育と動物の解剖に熱中し、
吃音にも悩まされて小学校高学年まで不登校だった。
おかげでひらがなの「え」もあやしい始末……。
そんな鳥好き少年はいかにして世界を驚かす研究をする
「ダチョウ博士」となったのか?
ダチョウ抗体の開発から最新研究のこと、ダチョウの生態、
ダチョウ博士の生態まで楽しくわかる科学エッセイ!
●世界に先駆けて新型コロナ抗体精製に成功
●アメリカ陸軍もダチョウパワーに驚いた
●普通のマスクではできない「予防」ができるわけ
●キック力を甘く見ると大人でも泣かされる
●小4でひらがなが怪しかった塚本少年
●花粉症、歯周病、iPS細胞……抗体利用法は無限大
●恐竜からあまり進化していない面白さ
●ダチョウってどんな鳥? そのすごさとアホさ
●絶品の目ン玉を舐めてみてほしい
●研究の前に立ちはだかるダチョウの凶暴さ
●アトピー性皮膚炎の症状がなぜ緩和するのか
●薄毛に悩む方は早めにお試しを
●歓楽街で「夜の獣医」に
●新型コロナウイルスに立ち向かうダチョウパワー
感想・レビュー・書評
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アホで気の荒いダチョウを愛する著者が語る、
ダチョウの途轍もないパワー。真面目&抱腹絶倒のエッセイ。
・はじめに
第1章 ダチョウってどんな鳥?そのすごさとアホさ
第2章 ダチョウ研究23年、その悲喜こもごも
第3章 ダチョウ抗体が秘める無限の可能性
第4章 鳥少年がダチョウ博士になるまで
第5章 新型コロナウイルスに立ち向かうダチョウパワー
・おわりに
各章末にコラム有り。
ダチョウって途轍もなくアホだけど、
途轍もない可能性を秘めてるよ~と、
語る著者自体も、途轍もないパワーの持ち主でした。
目玉よりも小さくシワのないつるんつるんの脳の持ち主。
混ざってしまえばメスも子どもも数すら忘れてしまうし、
カーブを曲がりきれずに激突しちゃうし。
ところが身体能力がやたら強い、ダチョウ。
自己治癒能力の高さ、抗体を作る能力の素晴らしさ!
大変だったけど鳥大好きの子ども時代を経て、
紆余曲折な学生時代を歩み、プラス思考で多くの糧を得て、
多くの縁とチャンスをも吸収し、役立つ研究に邁進する。
ダチョウ抗体って様々な面で役立っているんだな~。
鳥インフルエンザや新型コロナウイルス等についての
説明も分かり易かったな~。産学連携の事も。
何よりも、どんだけ好きなのかと思うほどの、
ダチョウ愛が零れ出ていてすごかったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ダチョウ抗体で大成功、今や産学連携の大成功者とも言える「ダチョウ博士」が関西弁でリズミカルに語る、驚異のダチョウパワー。「ダチョウは人類を救う」!
ダチョウは、"ど" のつくアホ。パートナーや子供のことを覚えていない(入れ替わっても全く気づかない)し、人に乗られてもすぐ忘れてしまうほどの低記憶力。意味のない行動が多く(いきなり集団で走り始め、なんと掛から落ちてしまうことも)、痛みに桁違いに鈍感(カラスに傷口から肉を抉られても知らん顔)。並外れたキック力、ジャンプ力、脚力を有し、二足歩行生物で地球最速(時速60キロを30分持続できるほど)。そしてなんといっても驚異の回復力・自己治癒力。
どアホで超鈍感、抜群の体力と驚異の回復力・自己治癒力。いやあ、ダチョウって桁外れの生き物だったんだ!
ダチョウの自己治癒力の源は、抗体を作る能力がずば抜けて高いこと。この驚異の力を利用して、人間(や家畜、ペット)のために有益な抗体を安価かつスピーディーにどんどん作っちゃおう、と思い付いちゃったのが著者の凄いところ。
ダチョウは「恐竜が鳥類に進化していった直後ぐらいに枝分かれして登場した、云わば原始的な鳥」なので、抗体を作るための遺伝子が最適化されていなくて遊びがいっぱいあるのだという。このため、「ダチョウの場合、抗体のYの先が長すぎるし、ゆらぎがあるんです。だから、ほんまやったらこんなところまで引っ付かへんやろう、というところまで引っ付いて、ものすごい種類の抗体が大量にできてしまう。だから、ウイルスなどの異物が体に入ったら、一気にあらゆるパターンのたくさんの抗体を作り出すことができるんですね」、というのだが、この辺はちょっと難しい。
とにかく著者は,企業(ないし起業家)と組んで、ダチョウ抗体マスク、アトピー性皮膚炎鈍感ニキビに効く化粧品、日焼けやシミを抑える多機能化粧品、ダチョウキャンディー(花粉症対策、インフルエンザ予防そして新型コロンウイルス抗体入り)などを次々と製品化しているらしい。中でも気になったのは、薄毛に効くヘアケア製品(ダチョウ抗体入りシャンプー)。ジールコスメティックスという会社が出しているらしいのでチェックしなきゃ。
ダチョウ抗体を使ったがん診断キットやがん治療薬も開発中だし(動物実験段階)、アメリカ陸軍の研究所とも生物兵器によるテロ攻撃力に備えたワクチン開発にも取り組んでいるというから凄い!
小さい時から鳥がとにかく大好きで、「餃子の王将と、トイレでの立ち話、そしてじいちゃん連合との出会いが、今の僕を作った」という著者。昨年からは京都府立大学の学長まで勤める著者のこれまでの人生の歩みも、ダチョウに負けず劣らず規格外だ。
という訳で、ダチョウパワー万歳\(^_^)/ -
ダチョウが偉大すぎる!!予想をはるかに上回る能力でした。
…にも関わらず、アホなのもまたツボ(笑)
塚本さんの文章が読みやすく面白かった。
意外な事実に驚き、一人感心しながら読み、思わず家族に内容を語りだしてしまいました。誰かに話したくなるほどの驚異的な能力と面白さ!
塚本さんのダチョウ愛を感じながら、その知られざる能力について知ることができました。
肌の悩みからガン、SARS、エボラ出血熱、コロナウィルス…とダチョウ抗体の可能性は無限大にも感じる。しかも簡易、低コスト、高品質と最高!
探究心、根気、直感力、タイミング、御縁と色んな要素が積み重なって塚本さんの今がある。
世界に影響を及ぼす発見や研究の一端を見せて頂きました。
スケールの大きさと未来への希望を感じて、ちょっと興奮状態です。
人がまだ気付いていない大きな可能性は、案外その辺にあったりするのかなぁ。
研究者の著書を読むと「国はもっと研究費を助成してあげて!!」って、いつも思います。 -
めちゃくちゃ面白かった。
ダチョウはアホだが役に立つ。まさに題名の通り。
学者もビジネスセンスを身につけるべき、というのはその通りだと思う。研究費が減らされる中、自身で研究費を稼ぎながら「役に立つ」研究を続けてきた著者はすごいと思う。
私は学問は「一見役に立たないことでも続けるべき」派なので、著者の言うことに全乗りはできないのだけど、役に立たない研究を続けるために、役に立つことをやって金を稼ぐとか、そういうセンスは今後学者にも必要になるんだろうなーと。古文漢文は役に立たないから教える必要はない!とか言い出す輩がいる中で、学問の火を絶やさないために、学者も賢くならないといけないのかもしれない。ダチョウの話とはちょっとズレるが、そんな感想を持った。 -
ダチョウは恐竜が鳥類に枝分かれし進化した頃に登場した原始的な鳥で、回復力が高く抗体を作り出すのが早い。
インフルエンザや新型コロナや花粉症などの抗体を卵から作り、様々な薬やコスメ、商品へと展開している。
しかし脳みそは目玉よりも小さく、自分の家族でさえもわからなくなるくらい物覚えは悪いらしい。
著者をテレビでみた時はダチョウに頭をつつかれていたが、こんなすごい研究をしていたとは。
研究だけでなく、商品に展開する能力がある。
研究するにはお金がかかる。それを商売に繋げる能力が凄い。研究者として強い。 -
面白くて読みやすく一気に読んでしまいました。ダチョウにこんなすごい力があったとは…そんなすごい力を持ちつつも、ダチョウは自分の家族の顔も覚えられないというのがツボでした。
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ダチョウへの愛に溢れている。そして商魂逞しい。消費者としては、成果を私利私欲で悪用しない限り、カジュアル・イノベーションも賛成である。それにしてもダチョウさん、色んな意味で凄い。あまりにアホすぎると生き残るの難しそうだけど、ダチョウの場合、行動になんの法則性もないから逆に予測不能で淘汰されにくいのか。非常に高い自然治癒力にも驚かされた。ダチョウ抗体、本書を読む限りたいへん有能・勤勉で頭が下がる。
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一般人にも読みやすく、関西弁で書かれている。
ダチョウの生態って、こんなにおもしろいんやって興味がわいた。
ダチョウ抗体の発見素晴らしい!!
多少アホなくらいが世のため人のために役に立つのかもしれませんね。(本文より)
確かに、それくらいの方が人間も世の中生きていきやすいかもね、、 -
テレビで拝見して、直ぐに購入して読んだ本です。
読了してから随分経ちますが、今だに面白かったことが忘れられず、手放せない一冊です。笑
興味が人の役に立つ、素敵です。