ミス・パーフェクトが行く!

著者 :
  • 幻冬舎
3.73
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本棚登録 : 497
感想 : 67
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344038875

作品紹介・あらすじ

進むところ、問題はあれど、敵はなし。
「その問題、私が解決させていただきます」この女、何者?!

『ルパンの娘』(ドラマ化、映画化)、『K2』(ドラマ化)の著者による、世直しエンタメ。
前代未聞、全知全能、自由自在。ミス・パーフェクトの問題集……全問正解なるか?!
真波莉子は厚生労働省雇用環境・均等局総務課に所属している。いわゆるキャリア官僚だ。
第一問 某政治家の炎上発言を収束させなさい。
第二問 某ファミレスの売り上げワーストワンの店舗を何とかしなさい。
第三問 某航空会社の客室乗務員のセカンドキャリアについて考えなさい。
第四問 赤字経営が続く某市立病院の経営を立て直しなさい。
炎上霞ヶ関→売り上げ最下位ファミレス→リストラ航空会社→赤字病院。進むところ、問題あれど、敵はなし!

感想・レビュー・書評

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  • 東大卒の厚生労働省の職員、真波莉子29歳は総理大臣の遠戚の娘として職場で知られていましたが、実は内閣総理大臣に8年前52歳で就任した栗林智樹の隠し子です。
    母の薫子は栗林が結婚前に銀座のホステスをしていて知り合い、今は水道会社の事務員をしています。

    莉子のことは栗林も、妻の朋美も公認でよく自宅に遊びに行く仲で、娘のキャビンアテンダントの梓とも大の仲良しです。

    そして、ひそかにミス・パーフェクトと呼ばれるのは側近中の側近だけが知っている公然の秘密です。

    莉子の運転手の紺野が辞めることになり、新しくSPを兼ねた運転手の城島が与党の幹事長、馬淵栄一郎の紹介で任務につきます。城島はバツイチで一人娘の愛梨がいます。

    ところが莉子に恨みを持つ人物から莉子が総理の隠し子であることがマスコミに流れ、莉子はあっさり厚労省を退職します。

    それからなんと莉子はファミレスのアルバイトから始めファミレスの売り上げを伸ばして店を大繁盛させ、次はキャビンアテンダントとして航空会社に勤務し、客室乗務員のセカンドキャリアについて考え、その次は市立病院の立て直しまで…。

    ミス・パーフェクトがどこまでも一人で突き進んでいく痛快お仕事小説です。

    今のコロナ禍の現状を踏まえていて、現実に使えそうなアイデアばかり莉子は提案します。
    誰もが思いつけそうで、なかなか実行に移せないことではないかと思いました。
    女性ならではの差別などもあり、女性がトップに立った方がうまくいく仕事もこんなにあるのだと思いました。

  • スカッと爽快になる。
    まず、こんなに仕事好きな女性は見たことが無いと言えるくらい。
    普通に真面目に働いている女性はいるだろうけど、頭を悩ますほどの難解なものだとやり過ごしたり、回避したいはず…できなくてもそういう気持ちは起きるはず。迷い躊躇うはず。
    なのに真波莉子は、難しいほどやりたがるというか…。
    「相手にとって不足なしです。この問題、私が解決いたします」と宣言しやり遂げるのだからカッコ良すぎ感がたまらない。



    第1問 某政治家の不敵切発言による炎上を収束させなさい。

    第2問 某ファミレスの売り上げワーストの店舗を何とかしなさい

    第3問 某航空会社の客室乗務員のセカンドキャリアについて考えなさい

    第4問 赤字経営が続く某市立病院の経営を立て直しなさい


    彼女の完璧な仕事ぶりに脱帽。
    すべての問題を即解決。
    まさにミス・パーフェクト


    そんな真波莉子の履歴書に興味あり!

    1992年生まれ
    東京大学卒業
    厚生労働省雇用環境・均等局総務課所属

    家族関係:父親ー現職総理大臣
         母親ー銀座の元ホステス
    性格:沈着冷静、困っている人を放っておけない
    信条:「仕事は問題解決」
    あだ名:何でも屋
    趣味:麻雀
    好物:シャンパーニュ


    第1問を解決したあと厚労省を辞めたわけだが、潔すぎ…。



  • 5人の読友さんが既読で、キレキレの美人官僚のお話し。厚労省関係というのもトリガー。厚生労働省のキャリア官僚の莉子、総理大臣の隠し子というぶっ飛んだ設定。政治家暴言の火消し、ファミレスの売上げUP作戦、客室乗務員のセカンドキャリアの仕組みづくり、赤字私立病院の立て直し計画。莉子の行動力と彼女のサポーター(政治家、官僚、大学教授)、さらに首相がバックにいる。このシンクタンクがあれば怖いものなし。莉子のボディーガードの子ども愛梨への愛情も心地よい。確かに厚労省は不夜城。申し訳ないが変な時間の会議設定はやめて~⑤

    • アールグレイさん
      え~っ!!
      こんなこと言わないでよ~
      え~っ!!
      こんなこと言わないでよ~
      2022/12/10
    • ポプラ並木さん
      ああああ、言葉足らずでした。滅びの前のシャングリラが合わなかったみたい。その印象だけです!アールグレイさんは楽しんでね。
      ああああ、言葉足らずでした。滅びの前のシャングリラが合わなかったみたい。その印象だけです!アールグレイさんは楽しんでね。
      2022/12/10
    • アールグレイさん
      ありがと―!
      ありがと―!
      2022/12/10
  • 若い女性が知識と行動力と人脈を武器に、どすどす問題を解決していく。安直なきらいはあるけれども、単純にまぁおもしろかった。

  • 私が読む横関大氏作品の3冊目。

    本書、主人公が鼻につきすぎる。
    政治家の不適切発言の収束とファミレス立て直しまではまあまあとしても、3日で客室乗務員として乗務するという非現実的な設定以降、もう嫌になった。(一応ちゃんと全部読んだが)

    あちこちに入り込んだり立て直したりするという非現実的設定エンターテイメントなら、よっぽど顔も変身マスクで変えられちゃう昔のスパイ物映画や、今野敏氏の任侠シリーズくらいぶっ飛んでくれた方がいい。
    中途半端な非現実的設定なのがイライラする。

    「総理の隠し子」が何だっていうんだ?
    みんなビビったりへつらったり崇めたりしすぎ。
    当の主人公莉子にとって、人の価値というものが「どれだけの情報を有していて、どれほど多岐にわたる人脈を持っているか」だっていうのだから、うっすい人間。
    まあ、本物の省庁の官僚達もそういう考え方の人間が多そう(←全くの私の偏見と想像)だから、その点では現実的といえば現実的なのかも。

    また、本書は2021年12月発行なので、「政治家のトップが銃撃されて、それを一番近くに居たSPが守れずに責任を感じている」という設定には私も驚いたが、著者ご本人が一番、先日の事件に驚いたことだろうと思う。

  • テンポよく軽めの痛快さ。

    あまりに簡単に問題が解決していくので、問題自体が簡単に思えてくる。
    もっと敵も悪賢く強く、あらぬ方向から出てきたりして、味方が1番の敵だった!のような話でもよかったけど、これはこれで莉子の問題解決集として読みたいならよし。続編も読んでみたい気がするし。

    でも、最後に恋愛が絡んでくるのは無理がある。
    ミス・パーフェクトなら、他を寄せ付けないし、自分も寄り付かない孤高の存在がよかった。

    それと、栗林総理がナヨ男すぎる。

  • 「その問題、私が解決いたします」
    帯に惹かれ、読んでみた作品。
    主人公は厚労省のキャリア官僚の真波莉子。
    様々な問題をバリバリ解決していく、痛快お仕事小説を期待していたのだけど、エンタメ要素が多すぎて、がっかり・・・
    まず、主人公の莉子が総理の隠し子で、なおかつ原稿なども全て手掛けるブレーンと言うのが、突拍子もない設定。
    1章ごとに仕事も変わり、それぞれ分野の違う業界の問題を解決していくのだけれど、その手法も納得半分、奇想天外半分と言う感じで、お仕事小説でないことは間違いない。
    ただ、元警備部で当時の官房長官の狙撃事件を防げなったことで警察を辞職して、警備会社を通じ、莉子の運転手兼ボディーガードになる城島と、城島の娘との関係性が心地よくて、そのパートはほっこり出来た。
    最初に「再会」を読んで、まぁ、普通な感じの作家さんだと思っていたが、「ルパンの娘」ぐらいからは、もうこっちのエンタメ系に完全に方針転換してしまったのかなぁ・・・

  • 問題がサクサク解決していき、爽快な気持ちになるお話し。
    そんなに上手くいくかしら?というような状況も、能力、人脈を考えるとなんとかなってしまうと思えてしまう。そんな説得力と勢いが文章にあり、楽しく読みました。

  • 出来過ぎだけどそれが面白いですね。
    不可能はないのかな。
    だからミス・パーフェクトなんですね。

  • 莉子さんの様に生きられたら気持ちがいいだろうな!
    女性が活躍する話は好きです。
    楽しく読みました。

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著者プロフィール

1975年静岡県生まれ。武蔵大学人文学部卒。2010年『再会』で第56回江戸川乱歩賞を受賞。著書に『ルパンの娘』『ピエロがいる街』『沈黙のエール』『チェインギャングは忘れない』『スマイルメイカー』『グッバイ・ヒーロー』『炎上チャンピオン』『仮面の君に告ぐ』『いのちの人形』などがある。

「2023年 『ゴースト・ポリス・ストーリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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