Xデイ到来 資産はこう守れ!

著者 :
  • 幻冬舎
3.23
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344039841

作品紹介・あらすじ

インフレになっても、金利を上げられない日銀。円安、物価上昇はこれからが本番。※Xデイ=日本経済が大混乱に陥る日今、世界では長く続いていたデフレの時代が終わり、インフレ懸念が生じている。インフレが進むと国民の生活が苦しくなるため、各国の中郷銀行は金利を引き上げて、インフレを抑えようとしている。ところが、世界一の借金大国である日本は、金利を上げると、保有国債の金利も上がって評価損が出てしまうため、金利を上げることができない。そのため日銀の黒田総裁は、3月下旬から10年国債の0.25%での「指し値オペ」を始める始末。アメリカは徐々に金利を上げていくから、日米の金利差は開く一方で、ドル高円安も止まらなくなる可能性も。著者は、以前から警告してきたXデイ(日本経済が大混乱の陥る日)が近いと予測。この先、日本経済はどのように崩壊しているのか? 個人はXデイから自分の財産をどのように守ればいいのか?今こそ知っておくべき知識・情報が詰まった、日本国民必読の書。

感想・レビュー・書評

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  •  内容が専門的すぎており、用語の注釈や事例に対する例えが少なく、極めて分かりずらかった。  
     また、日本がハイパーインフレに向かうだろうというゴールについては分かりやすいが、その過程の説明や対策に対する見解が少なく、説明が抽象的で具体的ではないと感じたため、あまり共感を覚えられなかった。  

  • 著者は異次元金融緩和に当初からジリ貧から脱しようとして、ドカ貧に墜ちると警告してきた。まさに太平洋戦争敗戦並みの事態が来るのか。バブル経済時は強烈な円高(1984年251円→1990年134円)により消費者物価は上がらなかった。結果的にこれが現在に至る経済の低迷をもたらすこととなった。いま大量にばら撒かれた基軸通貨の回収が始まっている。この衝撃の大きさを日本は過小評価しているようだ。日銀が債務超過に陥れば(この可能性が少なくないことは本書で詳細に理由が記載されている)$1=¥500どころではない。かつて行われた円高阻止の為替介入は自国通貨の円を売るだけだから制限はない。しかし円安阻止の介入は手持ちの外貨準備が原資なので限りがある。しかも外貨準備は多くが米国債。これを売れば米国金利は上がり更にドル高となるし、せっかくの貴重な外貨資産が減少してしまう。そして世界の投資家に日銀は円安阻止の手を打ち尽くしたとみられてしまうから、介入すべきでないという意見だ。しかし、その後の報道によれば6兆円の為替介入が既に行われている。円が暴落したときに、この国最後の砦である170兆円の外貨を早くも無駄遣い。本来は円が大暴落した場合に国民の命を守るため、その資産で食料や石油、医薬品を輸入することに使うべきなのだが…。
    矢野財務事務次官が相当の勇気をもって文春に掲載した、国家破綻への警告も当初は少し話題になったが、無かったことにされてしまったようだ。国民の側にも責任がある。欧米は税金が何に使われたか非常に気にする。日本の納税者はそんなことを気にする人は少ない。国のトップも安倍元総理からして「日銀は国の子会社だから国債が60年後満期になれば返さず繰り越せばよい。何の心配もいらない」とこの短文に多くのツッコミを入れられるほどの知識レベルである。日銀黒田総裁からして「金利が上がれば保有国債からの受取金利も上がる」という。保有国債の殆どは固定金利だから、満期まで金利は変わらないし、総裁が知らない訳がない。この発言はバカな国民はこれで騙せるだろうという発言と思われる。
    著者の結論としては外貨MMF一択。米国株・債券などは以前推奨していたが、既に高すぎるとして慎重だ。但し、著者はここ数年の米国株急騰の恩恵を受けていないという。なぜなら高すぎるとして全て売却してしまったから。タイミングというのははなかなか難しいという話。

  • ・日銀は為替介入できない→した。
    ・円安が進み,1ドル500円→全く違う。
    ・日本は放漫財政した→全然。むしろドケチ。
    ・…

    予想が当たっている感じがない…。

    財務官僚による矢野論文を,財務省の人間だからという理由で賛同する視点は,あまり論理的ではない。多分に確証バイアスが入り込んでいると思う。

    内容はほぼ前著と同じ。ただ違っていたのは,前著では「自国通貨建てではデフォルトしない」という説に賛成していた(しかしハイパーインフレにつながる)が,本書では「そうとは限らない」という英国中央銀行のレポートを引き合いに出して否定的な記述になっている。ハイパーインフレ悲観論につながる資料を集めて論拠にしているように見える。

  • 超円安、ハイパーインフレのリスクを延々と語っている本。この方の軸は全くぶれていない。ただ振り切りすぎの感がある。超円高主義の浜矩子と正反対の立場であり、話半分で聞いて丁度良いぐらいかと勝手に思っている。

  • p129 学問的に中央銀行が債務超過になっても、信用を失わないための条件が3つある 1 債務超過が一時的であること 2金融システム不安 3政府の財政が黒字で、税収で資本投下して債務超過を解消できること
    今の日本政府日銀はどれ一つ満たしていない

    p204 消費税35%で122年かけて1218兆円の借金が返せる

    p206 ハイパーインフレを抑える方法 1ドルを法定通貨にする 2預金封鎖し新円発行 3古い中央銀行を廃止し、新中央銀行を設立する

    p225 今考えるべきは資産防衛

    p231 リスクヘッジの基本はドル買い
    米ドルのMMF

    ドル預金の為替益は総合課税 雑所得
    ドルMMFは20%の源泉分離課税

    p237 インフレヘッジ 暗号資産、株、不動産、絵画以外のインフレ時にも儲かる金融商品

    TMV 債券ベアファンド

    暗号資産 資産の1% 買ったら子供のために20年間、もったまま寝ている イーサリアム

    暗号資産 売却して、もし儲かっていれば、申告して税金を払う必要がある

  • ちょと盛り過ぎかなと思いつつ、程度の差はあれ多分起こるだろうなと予想される記述ばかり。
    本気になってその日に備えなければならないかも。

  • 少し過激。150円を超すようなことは、考えにくい。まだまだ、経済基盤は、揺るがない。金利という問題はあるが。

  • ずっと同じことを言い続けることの大事さ、それで商売になることがわかる。内容の当否ではない。しかし、米ドルMMFを買え!というご託宣だけは評価できる。

  • 日銀が日本をダメにした、ということの説明。資産はこう守れ!っていうタイトルになってることに触れてるのは終盤にほんの少しだけ。僕には難しい内容でしたし、面白いとは思えませんでした。

  • 至極全う、日銀黒田総裁批判が激しいがそれくらい無茶なことをしている。

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著者プロフィール

1950年、東京生まれ。一橋大学商学部を卒業後、三井信託銀行に入行。80年、行費留学にてMBAを取得(米ノースウエスタン大学大学院・ケロッグスクール)。帰国後、三井信託銀行ロンドン支店勤務を経て、85年、米モルガン銀行(現・JPモルガン・チェース銀行)に入行。東京屈指のディーラーとしての実績を買われ、当時としては東京市場唯一の外銀日本人支店長兼在日代表に抜擢される。同行会長からは「伝説のディーラー」と称された。
2000年、モルガン銀行を退行後、世界的投資家ジョージ・ソロス氏のアドバイザーなどを務めた。1999年より2012年まで一橋大学経済学部で、02年より09年まで早稲田大学大学院商学研究科で非常勤講師を務める。13年から19年までは参議院議員を務めた。2020年に旭日中綬章を受章。日本金融学会所属。現在、㈱フジマキ・ジャパン代表取締役。東洋学園大学理事。

「2022年 『超インフレ時代の「お金の守り方」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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