- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344041516
作品紹介・あらすじ
今でも、黒板五郎の幻影を見かけることがある。テレビも映画も元気な過剰で過激なあの時代を、苛烈に駆け抜けた。そして、今、思うことは――。抱腹絶倒、波瀾万丈、そして泣ける。どこまでも人間臭い漢の、痛快無比な自伝。ニッポン放送から独立した「倉本聰」は、「速く! 安く! うまく!」を武器に、テレビ界・映画界に乗り込んだ。大河ドラマ「勝海舟」に端を発したNHK出禁事件、応えられなかった石原裕次郎、最期の依頼、田中絹代さんの切ない葬儀、高倉健さんと「ディア・ハンター」観賞弾丸ニューヨーク旅行、富良野への移住と「北の国から」の誕生、「やすらぎの郷」がテレビ界に投じたもの、そして、先に逝ってしまった数々の盟友たち……。
感想・レビュー・書評
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スポーツ紙で連載していた自伝的エッセイ。
裕次郎、勝新、高倉健、大原麗子、数々の昭和の大スター達の違った一面が興味深い。
勿論「北の国から」を始めとした様々な映画、ドラマ、舞台、そして富良野塾の話も。 -
面白いんだけど自慢話。
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・知識と金で、前例に倣ってつくるのが「作」。金がなくとも新しい知恵で、前例にないものを産み出すのが「創」。
自分で思ってる以上にうわさ話や裏話が好きなミーハーなたちなのかもしれない、面白く読んだ。綺羅星のような大スターたちを呼び捨てにできる立場になった成功者の自慢話とも読めるけれど、北島三郎に学んだこと、高倉健の礼儀のこと、最近のテレビのつまらなさなど、共感できる話が多かった。
この人の書いたシナリオをいくつか読んだことがある。例えば、「北の国から」では、この脚本から、あのすばらしい映像や物語ができるとは思えず、演出の杉田成道はスゴイ、脚本の倉本聰は胡散クサイと思っていたが、ゴメンナサイ、間違っていました。 -
NHKの大河ドラマ”勝海舟”を途中降板したのは有名な話し。でもその経緯を知るその時代の制約(組合がらみの’)の厳しさ、素人のディレクターのひどさ、その他もろもろの原因が重なって起きた不幸な出来事だったんだね。
まぁとどめは週刊誌に9割褒めて(NHKのことを)1割不満を言ったことがそのことだけが取り上げられて大問題の発展したことなのかな。でも、北海道に飛んでからも脚本はちゃんと送ってたらしいので結局、NHK側が馘にしたらしいけど。まぁすったもんだがあったのは確かか。
北海道でトラックに運転手になってたらあの「北の国から」は生まれなかったんだね。
でも、未だに著者の中では物語は続いているらしい。演じる田中邦衛や地井武男を鬼籍に入ってしまったからねぇ。
高倉健や石原裕次郎との懇意な中で大原麗子は妹のようにかわいがったらしい。生きてたらやすらぎの里に絶対出演してたね。
著者の母をドラマにした”りんりんと”見てみたかったなぁ。
主演の田中絹代がまるで母親が乗り移ったかのような迫真の演技だったらしい。
あんな大女優も死はひどく寂しい死だったようだ。
身寄りもなく貯金もほとんどなく著者とあと懇意にしてたスタッフ?記者?が取り仕切ったらしい。
富良野塾ももう閉塾していたこともこの本を読んで知った。
著者も御年89歳、山田太一も向田邦子も鬼籍に入ってしまって寂しい限り。長生きして欲しい。
https://www.yomiuri.co.jp/culture/book/reviews/20...
https://www.yomiuri.co.jp/culture/book/reviews/20231218-OYT8T50028/