草原の椅子(上) (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (373ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344401006

作品紹介・あらすじ

五十歳になり、さらに満たされぬ人生への思いを募らせる憲太郎と、大不況に悪戦苦闘する経営者・富樫。人の使命とは? 答えを求めるふたりが始めた人生という鮮やかな大冒険。

感想・レビュー・書評

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  • 大人になってから
    特に男性では
    親友を作るのは難しいと聞く。

    学生時代の友人でも無く
    仕事で出逢った
    取引先とメーカー
    上下関係のある中で
    きっかけは些細な事だったが
    親蜜になっていく二人。
    学生時代のような二人のやり取りが微笑ましい。
    そこに50歳という年齢が故の
    経験と知識が盛り込まれ
    マッタリと進む話なのに退屈しない。
    私も同世代だから?
    うなずける部分も多い。

  • 久しぶりに読んだ宮本作品。読後感はこれは夫に読んで欲しいなと思った本です。いつかこんなことを感じる考える日が男の人にはあるんじゃないかな・・・来るんじゃないかな・・・って思ったから。

  • 生命力が弱っているときほど、人はーー。
    というところ、ものすごく腑に落ちた。

  • なんてことだ、50歳になっても人生に悩むというのか。今も悩んでいるのに、まださらに悩まなければいけないのか。人生はつらすぎる。

  • 「写ってないものが目に浮かんでくるっていうのが、いい写真かんでしょうね」「小説でも映画でも舞台でも、もしかしたら落語や漫才でも、いいものはみんなそうなのだと自分は思っている」

  • 50歳になって今までの人生を振り返り、これから先を考える。道標のないタクラマカン砂漠への旅行が象徴しているように感じた。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    遠間憲太郎は長年連れ添った妻とも離婚し、五十歳になりさらに満たされぬ人生への思いを募らせていた。富樫重蔵は大不況に悪戦苦闘する経営者だが、愛人に灯油を浴びせられるという事件を発端に、それを助けた憲太郎と親友の契りを結ぶ。真摯に生きてきたつもりのふたりだが…。人間の使命とは?答えを求めるふたりが始めた鮮やかな大冒険。

  • 今のところ錦繍の次に好きな宮本作品。砂漠のシーンがとても印象深い

  • カメラメーカーに勤める憲太郎とカメラ量販店の社長の富樫。
    50歳になる彼らの友情を軸に、社会に対する不条理、人生に忍び寄る「魔」について描く。
    憲太郎が恋心を抱く貴志子、発達に遅れがある圭輔などこれから物語にどう絡んでいくのか。
    下巻が楽しみである。

  • 作家さんや作品に対して殆ど情報を持たないまま読み始め、もしかしておじさん向けだったかな...?お父さん世代が読んでしっくりくるのかな?と思ったけど、現代社会の矛盾や問題点、人生観、子供の成長など、私(30女)が読んでも楽しめる作品でした。上巻がおもしろかったので、下巻へ。

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著者プロフィール

1947年兵庫生まれ。追手門学院大学文学部卒。「泥の河」で第13回太宰治賞を受賞し、デビュー。「蛍川」で第78回芥川龍之介賞、「優俊」で吉川英治文学賞を、歴代最年少で受賞する。以後「花の降る午後」「草原の椅子」など、数々の作品を執筆する傍ら、芥川賞の選考委員も務める。2000年には紫綬勲章を受章。

「2018年 『螢川』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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