- Amazon.co.jp ・本 (556ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344403536
作品紹介・あらすじ
「五億円を日本から送金し、損金として処理してほしい」美しい女の要求は、脱税だった。四ヶ月後、女は消えた。五億ではなく五十億の金とともに。女と金はどこへ? 驚天動地の金融情報小説!
感想・レビュー・書評
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海外の法人や口座を使って、法の間隙をつき利益を上げる方法が書いてある。(規模が大きすぎて知識が中途半端では真似できないが)
違法と合法についても、ここまでは合法でここから先は違法など、丁寧に書かれている。
金融に興味がないと、かなり難しい小説であるが、読みごたえはあると思う。
2002年頃の話なので、法改正が進んで現在では通用しないところもあるが、参考にできる部分は大いにあると思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
租税回避を扱う金融小説で、消えた女を探して日本と香港を巡る。主人公の感情というか本心が見えてこないので、淡々とした話に思えた。
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みんな大好き、お金の話。知識欲を刺激しつつ物語がどんどん展開していき不幸な人間が増えていく。
こういうお金に狂わされていく・翻弄されていく人間の物語はけっこう好きかもしれない。角田光代さんの『紙の月』とか。
賢い人がいろんな方法で大金を手にしようとしていて、お金とは…幸せとは…を考えさせられるけれど、やっぱり自由にできるお金がたくさんある生活は憧れちゃうよね。 -
汚い金に手をだすと、必ずその報いを受ける この言葉は心に響いた
資本主義社会では、金さえ払えば極論どんな事でも出来てしまう
しかし、お金で本当の幸福を買えるかという事は、、未だ答えが出ない謎であろう
生まれてから26年
お金で人生が狂った人はあんまり見てきてないが、この資本主義社会の日本でも、そう言った人達はいっぱいいるんだろう。
そして、自分も、そうならないように
努力をしていくんだ。
誰もが人生をやり直すことはできる訳ではない、だか、努力する事は誰でも出来る。
久々に小説を読んだが、久々に心がえぐられた感じがまだ止まらない。
面白かった、、
おやすみ -
金融小説の超大作。
どこまでリアルなものなのか全くわからないが、オフショアを使った租税回避、マネーロンダリングのやり方にはとてつもないリアリティを感じた
最後の局面では壮絶な結末の連続で、大金が人を狂わせる様をまざまざと見せつけられた -
金融参考書風
ミステリ感もあり -
この作品は二〇〇二年五月幻冬舎より刊行されたものです。
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金融勉強本に最適。
香港在住の主人公に舞い込んだロンダリングの依頼から、様々な事件に巻き込まれながらも案件をこなし、事件の真相を追い続けます。
ストーリー、人間関係、キャラクターは火曜サスペンスの域を出ませんが、著者の金融知識が惜しげ無く披露されたロンダリングや金融詐欺等の実際をストーリー仕立てで分かり易く勉強する事が出来ます。その為に読むのもアリな一冊です。 -
ミステリというよりも金融に関する知識に感心し、アウトレイジな雰囲気と香港の雑多な賑わいを楽しむ作品。途中で最後の犯人が何となく分かったのは興醒めだったが、作品の魅力にはたいして影響はない。
この著者のミステリではない方の著書を読んで少し金融の勉強をした方がいいかなと思った。 -
金融関係の話は複雑で読み難かったので飛ばしたところも多かった。それでもストーリーの大枠にはついていけたし、殺人等のハラハラする展開が読み応えがあった。