- Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344406315
感想・レビュー・書評
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物語の進め方がすごい面白いと思った。段々読んでいくうちに難しーと感じ初め、読み終わった時には納得行かないという気持ち。殺人事件の真相にせまるとともに、人間のつけている仮面(ペルソナ)についても言及している。
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事件が始まるかと思いきや、いきなり事件後に時間が移り、後日談として回想と手記で事件が明かされます。それは、この作品の大きな仕掛けを施す為なのですが、これが非常にトリッキーで良く出来ていると思いました。
また、事件を追うストーリーの中に入れ子のように挿入されるスリリングな追跡劇も読み応えがありました。
手記のトリックが判り易かったのは残念ですが、挑戦的な作品ですので評価に値すると思います。 -
メタミスに挑戦した山田正紀。 相変わらずアイデアをぶち込み過ぎて収拾つかない。 もちろんそれが山田正紀。
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山田正紀という人は、とにかくうまい。
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とあるクラブのパーティーに集った男女7人をおそった
突然の惨劇。
生き残った人物が紡ぐ回想と現実の交錯によって真相が
解き明かされていきます。
『人は仮面を選ぶのではない。仮面を選ぶことで、
仮面に選ばれる。』
この一節がやけに頭に残ったままです。
パーティー参加者が仮装として身に纏った仮面は自己の
内なるものを現すため、選び選ばれたもの。
つまり深層心理の具現化ということでしょうか。
私は人と対峙するとき無意識の中で、相手に自分に対して
抱いて欲しい印象を想像し、身に纏っています。
これもやはり私が、深層心理を現すための仮面を選び、
また、心理によって仮面を選択されていることなのでしょう。
『誰もペルソナなしでこの世をいきていくことなど
できないのだ。』
ラストの一節が胸に響きます。 -
クラブ【クレイモア】で開かれた仮装パーティ。魔女、死に神、子鬼、道化師、オフィーリア等・・・男女合わせて7人が参加していた。しかしながらその場であけられたウィスキーを飲んだ瞬間、苦しんで倒れる魔女の姿があった。パーティの準備をするため、近くのレストランから出張してきていたアルバイトの風水火那子が捜査にのりだす。
途中まではよかった。が、火那子と精神科医のやりとりからだんだんついていけなくなり、ダイイングメッセージについて、「死ぬ直前の人が犯人の名前を漢字で書けないことがばれるのは自尊心が傷つくから、違う言葉を書いた」って・・・ありえなーい!あと、後の説明のためにしょうがないにしても、文中の▼▲は気になるし読みづらくてしょうがない。最後の謎解きはもう、文を追うのも嫌になってしまった。 -
2005/06/12