本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344408739
感想・レビュー・書評
-
青山県吹上市。
この架空の町の学校関係の人々におこった恐ろしい事件の数々を、
読みやすい文体と表現力で書いた連作短編集でした。
学校の行事になぞり、
1学期から3学期までと夏休み、冬休み、春休みの間におこった
6つの事件がリアルに描かれていました。
引きこもり教師の起こした殺人事件、
林間学校を襲撃した40人殺人事件、
連鎖的におこった殺人事件に町の人は震えあがりますが、
それが引き金となって、
次々と人の心の奥底に潜む悪魔が目を覚まします。
まじめで型物なお面をかぶった教師たちの
裏の顔があらわれ、第3、第4の事件や殺意へと繋がっていったのです。
「うつ病」や「ひきこもり」など
心の病気も学校の先生に多いようですね。
それだけ職場で御苦労もされているのだと思います。
でも、そこから、殺意へと発展するのは、
少し狂っているとしかいえないでしょう・・・
そんな人間の心の弱さを
架空の町の1年に凝縮した、こわい、こわい物語でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
田舎の事件に続く、筆者独特の陰湿かつホラーチックな
田舎の学校を舞台に起こる事件。
一見バラバラに起こった事件かと思いきや、連作形式により
その隠していた背景が浮き上がってきた時の嫌悪感には
ちょっと「ゾッ」としました。怖いです。
なんとなく厭な感情や、肌触りの悪いタオルで顔を拭くような
嫌悪感を抱かせてくれますw。