愛のあとにくるもの (幻冬舎文庫 つ 1-8)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 457
感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344413450

感想・レビュー・書評

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  • 良い話だとは、思うのですがシックリこない。。。

    遅ればせの感想
    先ず、導入で躓いてしまいました。
    傷心している時だから、一目惚れするってあるのかも知れないなぁ、、、
    と思いつつ、
    私自身はウジウジとして(←嫌ですね)、別の人は目に入らず、失恋を
    忘れてしまうには、結構時間が掛かりました(←実体験です)。

    次に、都合よく紅と再会するのは、運命的な感じを出すのに良かったかも知れませんが、
    私的には、少ない手掛かりを元に走り回って、韓国の人に助けられながら・・・と言うのが本筋ではないかと。。。

    それから、潤吾の両親との関係は、成功しなければ紅と同じ立場にならないコトを暗示しているようで嫌な感じでした。

    日本で暮す韓国人の女性の疎外感は、きっと激しいものだったに違いないのですが、潤吾は日韓の溝を忘れた振りをしただけではなかったか?
    紅を失って初めて事の重大さに気付いたのでしょうね。そう言った意味で別れは必然だったのでしょう・・・
    7年間思い続けて小説をモノにした主人公には頭が下がりますが、それで本当に紅の苦悩が理解出来たのか私には判りません。

    また紅も、学費生活費を稼ぐためにアルバイトに明け暮れる主人公を理解できたとは思えません。
    でもこの部分は孔枝泳版を読んで、もう一度考えてみようと思います。。。

    もう一つ言うなら、カンナの視点で書かれた「愛のあとにくるもの」を読んでみたい気もします。

    • mariさん
      レビュー楽しみにしてました☆

      「別れは必然だったのでしょう」
      確かにそうですねー。若い2人なのでなおさら・・・
      お互いに理解できてないです...
      レビュー楽しみにしてました☆

      「別れは必然だったのでしょう」
      確かにそうですねー。若い2人なのでなおさら・・・
      お互いに理解できてないですよね。不安と孤独でボロボロになっている感じですね。

      「都合よく紅と再会するのは、運命的な感じを出すのに良かったかも知れませんが」
      再会のシーン、私はけっこう好きです。んなことあるかいな!!ってツッコミながらも、やっぱり縁なんだなあ~ってしみじみしました。笑

      男性版は、けっこうさらっと描かれている箇所もあるなあと孔枝泳版を読んで思ったので、読まれたらまたレビューUPしてくださいね!
      2012/06/04
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      > mariさん
      「不安と孤独でボロボロに」
      楽しい時間を過ごした分、辛さも大きかったのでしょう。今の人は、もっとドライなのかなぁ?とふと思...
      > mariさん
      「不安と孤独でボロボロに」
      楽しい時間を過ごした分、辛さも大きかったのでしょう。今の人は、もっとドライなのかなぁ?とふと思ってしましました。
      「やっぱり縁なんだなあ~って」
      「縁」って良い言葉ですよね、定められたコトとしての「縁」については懐疑的なのですが、「振り合うも多生の縁」は大事にしたいですね!
      「読まれたらまたレビューUPして」
      はい、読むまで少しお待ち願います。。。
      2012/06/05
  • 『愛のあとにくるもの』辻仁成さん
    五年以上前に購読しました。
    辻さんとの出会いは、王道 冷静と情熱のあいだ からです。

    タイトルのとおり恋愛小説です。

    ハッピー度 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
    はらはら感 ⭐️⭐️⭐️⭐️
    あるある度 ⭐️⭐️
    読みやす度 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

    辻さんの小説って、映像が流れてきます。
    あと、主人公の気持ち溢れる表情や息づかいも溢れてきます。
    だから、手にとる作家さんなんですよね。

    #読書好きな人とつながりたい

  • 個人的に、辻仁成=女々しい男の話というイメージがあるが、女々しさというのは見方を変えれば、繊細さであったり優しさも含まれていることを改めて教えてくれるものである。今更だが、著書によってそれを教えられた。
    若い頃の、おそれを知らない恋愛。それに日本と韓国の、国の違い。側にいたいからというお互いのエゴで始まる付き合いが、ちょっとした歪みやすれ違いが重なって大きな溝となり、それが激突して破局する。恋愛はナマモノであるはずなのに、7年も忘れずにいられるというのは、それだけ通じ合えた想い合いだったのだなあと羨ましく思えた。

  • 同じ国同士だって苦しいのに。
    きっとすごく強くて寂しがりやな人なんだろうなあ。

  • 特別なことなんて何もないただの若者の恋愛…のはずなのに。それを異国の血が、日韓の歴史が難しくさせる。
    別れても離れてもずっと忘れられずにいる二人が、国境と時間を越えて再び…
    紅が、韓国の女性がとても可愛く思えました。

  • 事前知識なしで読んだ。韓国と日本の複雑な関係に呆れてしまう。いまの時代生きているものとして、見逃してはいけないことは絶対だと思うが。

  • 紅,カンナ,潤吾の恋愛模様.逃げた恋,待つ恋,諦めた恋,そしてそのあとには.「あとに」というタイトルの第一印象とはちょっとちがったけど,納得の読後感.裏の女性視点ものと併せて.

  • 韓国人の名前への拒否反応を抑えつつ読み進めたが、それほど多くもなかったので、どんどん引き込まれた。
    かわいくて苦しい愛、だけど、最後はハッピーエンド?
    ーーー
    「変わらない愛って、信じますか?」小説家を目指す潤吾は、失恋の痛手のなか、韓国からの留学生・崔紅(チェホン)と出会いそう問われる。そこから始まる狂おしい愛の生活ーー。やがて二人は、小さな行き違いで決別するが、七年後の再会で愛が蘇り……。韓国人気作家・孔枝泳(コン・ジヨン)とのコラボレーションで放つ渾身の恋愛長編小説。

  • 2009/9/12

  • 以前、「情熱と冷静のあいだ」をを読んだときにも感じたことだけど、
    私は辻仁成の描く男性が苦手。
    だからこの評価の低さは、作品の質というより好みの問題です。

    どうして男ってこんなにもいちいちが遅いんやろう。
    男が気づくころには、女は踏み出してる。
    なんでいちいち乱しにくるのか。なんて傲慢。
    うじうじうじうじ。これが辻さんの描く男だけじゃなく一般像ならショック。
    読んでて本当にいらいらする。
    ただこれがロマンチズムなんやろうなぁ。

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著者プロフィール

東京生まれ。1989年「ピアニシモ」で第13回すばる文学賞を受賞。以後、作家、ミュージシャン、映画監督など幅広いジャンルで活躍している。97年「海峡の光」で第116回芥川賞、99年『白仏』の仏語版「Le Bouddha blanc」でフランスの代表的な文学賞であるフェミナ賞の外国小説賞を日本人として初めて受賞。『十年後の恋』『真夜中の子供』『なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない』『父 Mon Pere』他、著書多数。近刊に『父ちゃんの料理教室』『ちょっと方向を変えてみる 七転び八起きのぼくから154のエール』『パリの"食べる"スープ 一皿で幸せになれる!』がある。パリ在住。


「2022年 『パリの空の下で、息子とぼくの3000日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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