- Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344415508
感想・レビュー・書評
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東京の大学を休学して地元足利に戻り映画館で映写技師の助手のアルバイトをする男の子と、三年間映画館から一歩も出ていないという何やら過去に一物あった風な映写技師の女の子を中心とした物語。 風景や映画館の描写などはすごく良かったのだが、登場人物、とくに技師の女の子がいまいちピンとこず。三年も外界に出られないようなトラウマがあったにも関わらず主人公の男の子と抱き合って急に付き合うことになったり、キスを求めたり…。彼女の心情が理解できなかった。またレイジの登場によって一気にありきたりな物語になってしまったのが残念。
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関口氏の作品はどれも透明感があるね。
『パコと魔法の絵本』、『君に舞い降りる白』などなど。
さて、本作は、映写室に三年間引きこもる女の子と、そこでバイトをすることになった男の子の物語。
細微な描写が非常に綺麗。川端康成にも通じるような気がする。
誰かを想うという、純粋さが心を浄化する一冊でした。
物事に感動することが少なくなってきたら、読むと心の運動になるのではないでしょうか。映画化されてるみたいなので、観てみようかね。
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映画館でバイトを始めた恵介。
そこで出会った映写技師のルカは一歩も外へ出ることなく映写室で暮らしているらしい。
なぜ彼女は三年間も閉じこもったままなのか?
「ルカの過去について質問してはいけない」など三つの不可解な約束に困惑しながらも恵介は固く閉ざされたルカの心の扉を押し開いていく。 -
3年間、映画館から出ようとしない映画技師のルカ。アルバイトとして、映写機の扱い方をビシバシ叩き込まれる恵介。親しくなりながらも、触れてはいけないルカの過去が近づく展開が気になって1日で読んでしまった...。恵介とルカが仕事をしながらお互いの過去や、夢を語り合って惚れていく情景は、穏やかに見守りたくなった。ルカを苦しめたレイジはクズ極まりないが、こちらは過去の記憶に打ち勝てずに歪曲した人間なんだろう...同情はできないけど。手下にボコられながらも、ヤツに食らいついて離れなかった恵介は男らしかった。
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文章がところどころわかりにくくて、読み進めるのにつまずく。
ラストは良かった。 -
うーん、いまいちだけど最後のシーンは好き。
何かが起きる度に入る回想がじゃまだった。 -
なんだか懐かしい本だった。
何故か、前に読んだ「百瀬、こっち向いて」を思い出した。
映画になってるのか。映像、撮り方綺麗だといいなあ。
ミステリアスだけど、淡々とした進み方で、それは主人公達が心を100%曝け出さないからだと思うんだけど。
最後の演出は良かった。
爽やかだな。 -
映写の描写がリアル