- Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344419285
感想・レビュー・書評
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謎解きの要素というより、温泉宿での滞在やのんびりした人間関係などのほうに目がいってしまった。
自分が温泉宿でのんびりしたいからかもしれないが(笑)
のんびりゆったりムードの中にある、シリアスな真相の落差に悲しみがあったような気がします。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シリーズ3作目
そして、北海道。
読者がニューヨークでザンテさんが、
仕事をするところを読むことは
決してない、のだろうなぁ。
そして、舞台が東京の下町になることは
決してない、のだろうなぁ。
結構、内容は驚愕だったのに、
優しい感じが漂う、実に小路さんらしい、シリーズ。
また、是非。。今度は道東はいかがでしょう。 -
日本での人探し/手がかりは出征時の写真のみ/依頼人のエヴァ、その友人シモーヌとともに来日/ゴシック温泉とは?/依頼は簡単に終わるがどこか引っ掛かるザンティピー/また骨?/事件発生。
■ザンティピーについての簡単なメモ
【休暇 一行目】人は誰でも秘密を抱えている。
【仏心 一行目】人は誰でも〈秘密〉を抱えている。
【惻隠 一行目】人は誰でも〈秘密〉を抱えているものだ。
【アーノルド】ザンティピーの親友。シモーヌの兄。警察時代の同期で相棒。互いに遺言を交わし会っている。
【足砂埋/アスナズメ】お盆の最終日、砂浜に足首まで埋め太陽が沈みはじめてから完全に消えるまでの間じっとしていたら一年間はうっかり名前を言ってはいけないアレの名前を口走っても大丈夫。
【厚田義男/アツタ・ヨシオ】ジュンの担任教師。郷土史家。ナイショだけどミッキーのカレシ。たぶん研究者としてタブーを侵そうとしたりするのだろう、ゼンジローに嫌われているのでナイショらしい。ザンティピーにとっては日本でのいい相棒となる。
【イアン・メイリング】金髪巻き毛の青年。
【岩谷恵美/いわたに・えみ】→エミー
【岩谷朋子/いわたに・ともこ】トモノリの妻。エミーの母。
【岩谷千野助/いわたに・ちのすけ】トモノリの父。エミーの祖父。八十歳。岩谷屋の創立者。
【岩谷智則/いわたに・とものり】→トモノリ
【岩谷屋/いわたにや】湯郷〈岩谷屋〉。定山渓の温泉宿。エドの友人「トモノリ」が経営している。建物は和洋折衷という感じで立派なもの。外国人の別荘として建てられたらしい。定山渓で最も古いとされる。
【岩谷祐也/いわたに・ゆうや】→ユウヤ
【エヴァ・デニスン】依頼人。大学の事務職員。シモーヌの知人。祖父の友人の「カタヒラ」という人に写真を返してくれと依頼してきた。父はジョン。
【エド・ヒースウッド】依頼人。六十歳。日本に行って温泉地を見てくる長女パトリシアのボディガードをと。ボストンで「イースト・ヘブン・ホットタブ」というスパを経営しそこで使っているホットタブを販売もしている。孤児として生まれ卑屈にならず明るく恩だけを記憶したくましく生きることによって立志伝中の人物となった。
【エミー】岩谷恵美。ツヨシと仲がよい。
【岡本】神別署刑事。
【御口/オングチ】オンジョイワにいる名前を言ってはいけないもの。妖怪の類いと思われる。目が一つしかなくて口が大きい。オングチさんを怒らせると石女になるらしい。
【オンジョイワ】御浜から十メートルほどの海中にある岩。謂れはあるが言ってはいけないことになっている。要するに名前を言ってはいけない何かがいるということのようだ。
【小平/オビラ】ゆーらっくの湯がある。旭川まで一時間。
【愚か】《しかし、愚かであることは人間の性なのではないかと思う。もしも人間が賢く完璧な生物ならばこの世に悲しみも憎しみもなくなっているはずだろう。/ しかし、悲しみも憎しみもない世界があるとしたなら、ひょっとしたらそこには喜びもないのかもしれない。それらの思いは表裏一体のはずだ。》《愚かな自分を愛せよということだろう。》惻隠p.40
【御浜/オンハマ】崖。ゆーらっくの湯の近く。神様がおわすところなので入ってはいけない。ゼンジローが管理者の頭。
【カサジマ・ゼンジロー】→ゼンジロー
【カサジマ・トキ】→トキ
【カサジマ・ミキコ】→ミッキー
【カサジマ・ミチコ】→ミチコ
【カサジマ・ヨシイチ】→ヨシイチ
【カサジマ・リュウイチ/笠島隆一】→リュウイチ
【化石】山の方で採れる。《化石と聞いて心躍らない男はいないだろう。》休暇p.104
【カタヒラ】エヴァの祖父の友人。エヴァが見つけだして返してほしいとザンティピーに預けた写真は「ゴシックオンセン」で撮られたらしい。
【片平章子/かたひら・あきこ】五四季温泉の女将。昭一郎とトネの娘。稔彦の妻。
【片平喜一/かたひら・きいち】章子の弟。ザンティピーにとって見慣れた「悪党の笑顔」をしていた。
【片平修一/かたひら・しゅういち】稔彦の息子。
【片平昭一郎】稔彦の父。故人。五四季温泉を作り上げた。元大工で実家は炭焼きで山のことにくわしかったようだ。
【片平稔彦/かたひら・としひこ】五四季温泉の主人。章子の夫。婿養子で元は安斎稔彦という名だった。
【片平トネ】稔彦の義母。
【片平由紀/かたひら・ゆき】五四季温泉の若女将。修一の妻。
【兼実健一/かねざね】岩谷千野助の友人、俊道(としみち)の息子。兼実観光開発社長。エミーによると岩谷屋を買いたがっている。
【カンダ・トモオ/神田智夫】自動車修理工場をやってる。リュウイチの祖父の友人。
【キース・ベイン】弁護士。マクミランの代理人。
【聞く】《人から話を聞き出すというのは実はかなりテクニックのいる作業なのだ。》休暇p.107。探偵にも郷土史家にも必要な技術。
【ケイザン和尚】北辰寺の住職。ツヨシの父。
【コウダ】七十代後半の老婦人。
【サンディ】アレクサンドラ。ザンティピーの妹。ザンティピーは両親とは折り合いが悪いが妹とは仲がいい。リュウイチと結婚してゆーらっくの湯の若女将になった。
【ザンティピー・リーブズ】主人公。愛称はティップ。身長百九十センチほど。探偵。元警官。マンハッタン在住。言語取得能力が高く二時間ほど会話を聞いていたら日常会話くらいはできるようになる。英語、フランス語、イタリア語、ロシア語、ドイツ語、スワヒリ語、中国語、日本語は使える。ただし日本語はビジネスでは使いにくいタイプ。読み書きは苦手。大学では生物学専攻で演劇部所属。たばこはウィンストン。自分でも認めるお節介な性格。「仏心」のとき三十八歳。
【シモーヌ】ザンティピーの無償のアシスタント。ほぼ恋人かもしれない? 二十八歳。大学生。奇抜なファッションが特徴。しかも、似合う。両親はいない。兄のアーノルドはザンティピー警察時代の相棒で今は潜入捜査官。
【ジュン】ジュンイチ・ニシザワ。小平の少年。十一歳。大人しい性格。母子家庭。絵が上手い。野球が好きで中学校では野球部に入りたい。
【ジョン】サンティピーやサンディが子どもの頃死んだ飼い犬。
【善二郎/ゼンジロー】笠島善二郎。リュウイチやミッキーの祖父。トキの夫。八十一歳。
【タフ】警官や探偵は《タフでなければできないだろうと人は言うが、そうではない。タフでいられることに慣れていくのだ。》休暇p.110
【タロウ】ゆーらっくの湯の飼い犬。北海道犬。
【探偵】《誰かが言っていたが、探偵とは生き方だ。》惻隠p.6
【ツヨシ】藤村剛。小学五年生。北辰寺の息子。洞窟っぽいところでザンティピーが囚われているのを助けてくれた。
【ディヴィッド・ワットマン】ザンティピーの警察での先輩。常に冷静沈着で信頼おける。〈雄牛〉と呼ばれる。息子のダニエルも警官になると言っている。最近日本食に凝っている。
【鉄心】ツヨシの祖父。
【トキ】リュウイチやミッキーの祖母。ゼンジローの妻。八十五歳。
【トモノリ】岩谷トモノリ。エドの友人。定山渓の「岩谷屋」のあるじ。
【日本語】ザンティピーの日本語はおおむね「寅さん」。「男はつらいよ」を観て覚えたらしい。標準的な話し方もできるがこの方が気楽なのとこういうしゃべり方だとほとんどの日本人が好意的になりフランクになってくれるというメリットがある。
【バートン】ザンティピーと同じビルの六階にオフィスを借りている怪しげな貿易商で呑み仲間。ザンティピーが日本土産で贈った扇子がお気に入りのようだ。《仕事上の信頼はできないが、男としては信用できる。》仏心p.8
【ハシモト】七十代後半の老婦人。
【パトリシア・ヒースウッド】エドの長女。二十四歳。血のつながりはない。優しく、賢い。エドはゆくゆくはスパの経営を任せようとしている。日本の温泉地を見るために定山渓に行くことになりザンティピーがボディガードすることになった(仏心)。愛称はパット。
【藤村剛/ふじむら・つよし】→ツヨシ
【ベル】開拓時代、岩谷屋の建物を別荘として建てた、外国から来た技術者と思われる人物。
【ボーヨーダイ】おそらく望洋台。町を一望できる。
【ホットタブ】数人入れる大きな浴槽。日本で一般的に言われているいわゆる「ジャグジー」とほぼ同義かと。
【マクミラン&ペレケーノス事務所】ザンティピーの依頼人と思われそれが腹を負傷する原因となったようだ。
【マコ】マコト。小平の少女。十二歳。片親がいない。
【ミチコ】カサジマ・ミチコ。五十歳。リュウイチの母。ヨシイチの妻。ふくよかな優しい感じの人。
【ミッキー】カサジマ・ミキコ(笠島実希子)。リュウイチの妹。スレンダーな肢体に長い黒髪、子犬のような丸い瞳。大学の国文学教室秘書。
【もの】《女性には色々と必要なものがあるのだ。おそらく男の十倍ぐらいのものが日常生活で使用されるのだ。》惻隠p.38
【ユウヤ/祐也】岩谷祐也。トモノリの息子、エミーの兄。エドとトモノリはパトリシアと結婚してほしいと思っている。
【ゆーらっくの湯】サンディが女将をしている温泉宿。北海道の「ルモエ/留萌」の「オビラ/小平」にある。銭湯と宿を合わせたようなタイプだが若向けにこじゃれた感じに改装している。部屋数は十五室ほど。地元の人もよく集まる場所となっている。
【ヨシイチ】カサジマ・ヨシイチ。リュウイチの父。ミチコの夫。小学校からの同級生だった妻のミチコと同様優しい感じの人。
【リックの店】ザンティピー行きつけの店。ハンバーグだけがやたらに旨い。最大の特長は値段の安さ。
【リュウイチ/隆一】カサジマ・リュウイチ。サンディの夫。ゆーらっくの湯の三代目。調理人として修行しており持ち場は厨房。ザンティピーと同じくらいの身長。涼やかな印象。
【レジー・ジャクソン】ザンティピーがジュンのためにホームランボールにサインをしてもらったメジャーリーガー。アニメ「侍ジャイアンツ」にもモデルになった選手が最強のバッターとして登場するくらいのスター。えらい大物へつながるコネがあったんやなあと。ヤンキースには1970年代に在籍してたみたいなんでこの話もその頃かと。 -
第四弾はあるのかな?気軽に読めて良いのだけれど。北海道が舞台だし。
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久々に読んだザンティピー。
相変わらずの寅さん風日本語と、日本大好きな所は変わっていない。
日本では事件に巻き込まれてばかりだが、今回も予想にたがわず。
親友の妹とのラブはさっぱり進まないけど、トネさんとのやり取りとかはスムーズで、トントン拍子に進んでいく。
さらりと読めて、日本人の繊細さと美徳が褒められてて、何故か自分までいい気分になる不思議な小説。 -
なんかもう、全員いい人!
バカー!
あ、あと温泉行きたい。湯治に。 -
前2作は正直そこまで面白いと思わなかったが、
これは面白かった。
過去のネタバレも気になるほどはなかったし。
続編があったら読みたい位。 -
北海道に再びやってきた?でも、実は、この作品3作目だったそうなのですが、初めてよみました。なかなかあっさりよめました。
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どうやらシリーズ3作目だったらしいが、この巻から読んでしまった。
が、最初に簡潔な設定の説明があるので問題なかった。
ニューヨークの探偵が、古い写真の持ち主探しを依頼されて日本に来る。
日本の温泉地で持ち主を見つけ、写真を渡したが、それだけで話は終わらなかった。
ライトノベル系であっさり読めるが、主人公がアメリカ人なので、日本人の登場人物が出てきたときに、名前が漢字ではなくカタカナなのが少しだけ読みづらい。
簡潔でテンポよく読める。