ストーリー・セラー (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344424135

感想・レビュー・書評

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  • 2023/10/30読了
    #有川浩作品

    純愛小説。
    複雑な思考により死期を早める病に
    かかった小説家の妻とファンの夫。
    妻は小説を書かない人生を選べるか。
    2つの世界線から描かれるストーリー。
    いい話ではあったけれど、
    ちょっと作品として奇を衒ってて
    スッ話が入ってこなかった。

  • 付き合うまでの過程はすごくキュンで好みでした。
    お互いに理想とする人に出会えて結婚できて幸せに年を重ねて行くはずだったのに…
    やっぱり愛する人が亡くなってしまうのは悲しいですね。
    感動というよりはただただ悲しくなってしまいました。

  • Side:Aが、やがて夫になる同僚に、類稀な小説家の才能を見出され流行作家になった女性が、不治の病を宣告される物語。
    一方、Side:Bは、反対に夫が、交通事故の後不治の病が見つかる話。
    夫婦愛を描いたストーリーだが、小説の中でどこからがフィクションで、どこまでがノンフィクションなのか、戸惑ってしまう。
    書中、「作家殺すにゃ刃物はいらぬ、甘い言葉があればいい。」これって、作家の本音?

  • 読み終えるのに時間はかかりません。
    夫婦の絆、いいなぁ。

  • 2016.11.14 完読

    敢えて名前を出さない
    彼と彼女の話
    だからこそ、余計に境目を混乱する
    でも、これは小説なのだ
    そう全部が小説。すげぇな、書ける側の人間は。羨ましいわ。

    sideAに関して
    電車の中で読んでたのに泣いてしまった

    只、sideBに突入して、あれ?
    その涙が引っ込む

    sideBに関して
    彼が読んで泣いた本がsideAだということに
    気付くまでに時間かかり。。。
    そうか、この話を書いたから、1冊になったのか。なるほど。涙より感嘆

    そして、彼と同様、電車の中で読み終わらず
    家に帰って読むという

    ストーリーというより、描かれてく様々な伏線に魅入られて、本っていろんな楽しみ方があると思わせてくれた本でした

  • 面白い構成の物語
    SideAとSideBからなる物語

    SideA
    小説家の妻とその夫の物語です。

    複雑な思考をすると脳が劣化して死に至るという奇病にかかった妻
    夫は妻の小説業をサポートしながら妻の読者として支えます。
    人気作家となった妻に様々なトラブルが..
    そして、病気の発症
    妻は小説を書かない人生を歩むのか?

    といった展開です。
    べたな展開となりますが、夫の想いが暖かい

    そして
    SideB
    こちらも、小説家の妻とその夫の物語ですが、こっちは、交通事故にあった夫にガンが見つかるという展開
    残りの人生をどう過ごすかという夫の気持ちに共感が持てます。
    これまたべたな展開となります。

    SideA、SideBともに夫婦の想いが暖かい

    最後の最後で裏話の感覚でノンフィクションのような記述がありますが、これ要る?(笑)
    ご自身の話なの?

  • 2020年12月27日読了。

    『あなたの奥さんは大変に珍しい、かつて症例がない病に罹っています。
    仕事を辞めるか、このまま死に至るか。二つに一つです』
    そう医者から宣告された夫。
    思考に脳を使えば使うほど、生命を維持する為に必要な脳の領域が劣化していき、思考することと引き替えに寿命を失っていく。
    妻は『致死性脳劣化症候群』と名付けられたその病気の、世界でたった一人の病人となった。
    治療の方法はない。
    悪化させないためには努めて物を考えないこと。

    妻は小説作家。
    人一倍物を考え、物語を紡ぎ出していかなければいけない職業だ。
    そして彼女は天性の才能を持ち、書く事を生き甲斐としている。
    書く事を辞め、考える事を辞め、日々ぼんやりと過ごし続ける事など苦痛以外のなにものでもないと嘆く。

    夫は、妻の一番の理解者であり、小説作家としての妻の一番のファンでもあった。
    作家になる前から彼女の才能を見出し、デビューするきっかけを与えたのも彼だった。
    そして売れっ子作家へと成長した妻を襲った病。
    彼女が書く事を辞められない事を分かっているし、自分も彼女が生み出す作品をもっと読みたい・世の中の人に知ってもらいたいという気持ちと、
    作家という仕事を辞め、生き続けるために平穏無事な日々を送って欲しいという気持ちで心は揺れ動き、葛藤する。

    『書く側』と『読む側』で巡り会った夫婦の切なくも甘いストーリー。


    初の有川作品。
    side Aとside Bの二部構成。
    普段全然読まない甘めのラブロマンス系で、それはそれで楽しく読む事が出来た。
    だが甘いだけでなく、重く暗いナイーブな人間の汚さみたいな面も描かれている所が、この作品に深みを持たせているのかなとも思った。
    side Aで語られた事が、別視点でside Bで描かれるのかなーと思いながら読み進めて行くと、まったく予想外の展開だった。
    ラストはなかなか含みを持たせた終わり方。
    他の方の解説を読んでみると、人それぞれ解釈は違うが結構複雑な模様。

    好きな作家ランキングなどで名前をよく見る有川浩氏。
    有川作品は『自衛隊三部作』『旅猫リポート』を長らく積みっぱなしにしてあるので、早く読みたい。

  • 表紙買いで購入した本。期待が大きかったからか、自分の中に期待のストーリーがあったからか響くものが少なかった。サイドAとサイドBで同じ時間を過ごした2人の違う視点から描かれた作品で伏線の張り方などはとてもよくできており感心するところはあった。他の方の評価が良いものが多いのでもう一度読み返してみようと思ってます。

  •  甘々の恋愛小説、しかも切なく泣ける系。読み始めて十分で抱いた感想はそのようなものだった。あまり好みの作風ではないので早々に読むのを辞めてしまおうかと逡巡したが、偶々閑だったのでさくっと読破してしまえば良いと思い、通読。


     結果的には、面白かった。否、ストーリーそのものはどうしても苦手なのだが。この仕掛けは途中で読むのを辞めていたら分からなかっただろう。

     本当のラストまで読んで初めて妙味の分かる仕掛けと言うのも有るものだ。不覚にも一本取られた形である。

  • この著者の作品は久しぶりに読みました。本の紹介を見て、読みたいって思っていて、書店で見つけたときにすぐに購入。
    あっという間に読み終えました。

    夫婦のあり方を考えたり、切なさを感じたり、様々な感情になったりしながら読みました。

    物語のつながりやこの作品の中の現実なのか作品なのか、など完全に理解できなくても、
    心動かされながら幸せな読書の時間を過ごせたことに喜びを感じました。

著者プロフィール

高知県生まれ。2004年『塩の街』で「電撃小説大賞」大賞を受賞し、デビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊』3部作、その他、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』等がある。

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