- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344428577
感想・レビュー・書評
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せきしろさんの自由律俳句から感じていた、胸がぎゅっとなる感覚。それがこの本一冊に詰め込まれている。
この本は、そんな大好きなせきしろさんの本ということもあるが、私の夫が育った北海道の田舎町の集落がどんなものだったのかを少しでも知りたくて手に取った。
せきしろさんの記憶はとても鮮明で全然色褪せていなくて、こちらにも情景がありありと浮かんできた。
初めて自分で漫画本を買った帰りに雪の中に埋まる小さなせきしろさん、とうきび畑で怖くなって走り続ける小さなせきしろさん。そんな中に小さな夫を投影しながら読んだ。
やはり胸がぎゅっとなるこの感覚。
小さな夫を抱きしめてやりたくなった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
エッセイ集ということになってるけど、僕は小説だと思った。電車で読んでいるとそのまま実家に帰りたくなるのが困る。
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北海道東部、冬にはマイナス20度以下の地で過ごした著者の体験と思い出が凝縮したエッセイ。少年期の懐かしくも恥ずかしく抑えきれない感情が極寒の地の風景と相まってセンチメンタルな心象風景が広がる。随所に散りばめられた自由律句も良い。
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まさに同郷、同時代の方の作品。本人の事は知らないが、実は父親同志がたしか知り合いだったりする道東の片田舎が舞台。
良かった。
でも、なぜかすぐに手放したくなって、ブックオフへ。
今日、その店に行ったら丁寧にラッピングされ、買い取り額の約三倍の値段がついていた。新たな読書に出会ってもらいたい。