- Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344429468
作品紹介・あらすじ
スーパーマーケットでは人生を考えさせられる。人間とは。男とは。女とは。夫とは。妻とは。老人とは。赤ん坊とは。犬とは。働くとは。人の親切とは。生きるとは……。これは、そんな、ありふれたようでいて、日々、興味が尽きないスーパーマーケットでの観察記です。
感想・レビュー・書評
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再読。
つれづれノート㊵を読んでスーパーマーケットが閉店したと書いてあったので、またまた読みたくなってしまった。
スーパーマーケットでの観察記なのだが、ほんとうにいろんなところを見ていて感心するほど。
買いたいと思う食品のことや売っている人の感じの良さ、レジの人の仕草、受け答えなど…いろいろなことを感じ興味が尽きない。
客の赤ちゃんやつながれているイヌ。
ありふれた日々のひとこま…。
いいね。
ゆったり。
ぷらぷら歩いていろんな人、物を見て毎日が探検気分。
さまざまな世代の人々、かすかなざわめき。
ゆっくり周りを見て歩いて見てみようと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
スーパーマーケット好きのため、手にした本。銀色夏生さんのことは恥ずかしながら初めて知った。詩人だが、本書の装丁や本の中の挿絵もご本人が描かれていた。銀色さんが日々通うスーパーの様子、商品のこと、店員や買い物客、それについてきて待っている犬たちのことなどがつづられているエッセイ。なんてことはない話が多いが、わたしにとってはそれが楽しく、寝る前にリラックスして読む本には最適だった。ひとつ気になったのは、どこらへんのスーパーなのかということ。唯一地名が出てきたのは、通っているジム仲間におすすめされ一時、麻布十番のスーパーに浮気したとのくだり。麻布十番までは電車で行く距離らしく、結局どこら辺にお住まいなのかは推測できずだった。日々使う近所のスーパー、地方にある超大型スーパー、海外のスーパー、雰囲気もひっくるめどれもとても好きだ。今のところそのような本があるとは認識していないが、ほかにもスーパーマーケットばかりを題材にしたエッセイがあればぜひ読みたい!
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私はやっぱりエッセイが苦手かな。なかなか読み進められない。
スーパーマーケットでのあれこれなんだけど、私が行くようなスーパーとは違う。
一番印象深いのは昨年の収入を把握してないというところ(そこ?) -
「銀色夏生」というと、結婚したときに妻が持っていた詩集を読んだ程度で、自分の中では「謎の詩人」でしかなかった。このようなエッセイもあるのかと、手にとった。昔はメディア露出も少なかったと思うのだが、調べたらYouTube配信もされているんですね。今では全然、謎の人ではないんだな。
内容は、スーパーマーケットでの買物日記のようなもの。何か事件が起こるわけでもないし、人によっては退屈に感じるかもしれないが、個人的にはこういう日常を切り取ったようなエッセイをリラックスしたいときに読むのが好きだ(とくに食べ物に関するものがよい)。
著者の他人に対する気遣いと、そこから来る不器用さみたいなところに「あるある感」を感じつつ、一気に読んでしまった。 -
スーパーマーケット(っていってもデパ地下の高級スーパー。恵比寿三越の地下なんじゃないかなって思ってるんだけど。わからないけど。)に行ったことだけに特化した日記みたいなもの。スーパーの話だけでそこそこ読ませる感じになるのはやっぱり筆力なの? わたしがこういうどうでもいい日記みたいのが好きなだけ?
最初のほうのあれもこれも買ってみたい食べてみたいっていう感じ、よくわかって読んでて楽しかったし、逆にスーパーがすたれてきて店が変わったり売り場がなくなったりしていって、なんとなくあんまり買わなくなっていったりするのもまた味があるというかなんというか。買って失敗したとか、断れなくなって買ったとか、こっちをくださいって言えなかったとか、「あるある」もおもしろい。
でも、わたしが最近なにを読んでも寂しさを感じてしまうからかもしれないけど、なんだかけっこう寂しい感じもしたな。ひとりスーパーを歩きまわってあれこれ考える、っていう。「つれづれノート」だと、息子のさく君や娘のカーカの姿も見えるし、スーパーだけじゃない他の生活もわかるからいいんだけど。 -
自分がスーパーマーケットをふらふら歩いているかのように思えるエッセイ。気楽にさくさく読みやすかったし、楽しかった。余計なことが書かれてないから、って気もするし、どうでもいいことしか書かれてないような気もする。
でも、著者の視点を通して一緒にスーパーを巡っていると、確かに人生を考えさせられた。
「視点によって価値が変わる。」スーパーの片隅でお料理教室を見たシーンにさらっと書いてあったけど、私には刺さった。
これはどうでもいいことだけど…思っていたよりもセレブのスーパー使いだった。 -
コロナ禍で心がくたびれて、テレビもみたくない
深刻な本も読みたくない、そんなときに銀色さんが
スーパーで買い物中色々な人を考察した本が出てるのを
知って即購入。
もちろんつれづれは毎回かかさず購入しているので
あの人間観察のするどい銀色さんなら絶対面白いと
思っていたけれど、本当に面白い。
疲れた心に「ふっ」という軽い笑いをもたらしてくれる。
どこからでも読めるし、隙間時間にぱっと読んで
気分転換できる。まさに今にぴったりな本。
またこんな風にスーパーをゆっくりぶらぶら出来る時が
そうそうに来ることを祈りながら共感したり、笑ったり
小さな幸せがスーパーにはあるよなっとしみじみしたり
疑似ショッピングを楽しんでいる。 -
20220224
気楽に楽しみながら読みました。
本当になんでもないことをつらつら書いているだけで、それが心地よかったです。
「ムカムカするくらいかわいい」なんて素敵な表現なの! -
スーパーマーケットに行って、
そこで何を見て、何を買ったか、
どんな人に出くわしたか、何を思ったかを
ひたすら書き綴った買い物エッセイ。
(ほんとうにただひたすら!)
“ 今日、注目したのは、あるレジの人の眉毛。不思議なふうにピンと上がって描かれていた。おもしろい。その形にしたいというその気持ち。それが好きという感性。”
大抵の人ならば、なにかを
ふっと感じる瞬間があっても
取り立てて口に出すほどでもなく
つぎの瞬間にはもう、
忘れてしまったりするような
何気ない気付きや淡い感情。
べつになにか結論づけてるわけじゃない。
取り止めもなく書かれた文章のなかに
ちょっと共感したり、くすっと笑えたり、
微笑ましく感じたりする部分がある。
ただそれだけの感じがすごくいい。 -
なんとなく読み始めただけなんですが、本当にただスーパーマーケットであった出来事を淡々と語られるだけで、ちょっと退屈してしまいました。銀色夏生さんの文章に初めて触れたからというのもあると思いますが