- Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344430631
作品紹介・あらすじ
料理、庭仕事、ドイツ語レッスン、
ご近所付き合い……。
女優・中谷美紀の、
田舎暮らしは、忙しい。
ドイツ人男性と結婚し、想像もしなかったオーストリアでの田舎暮らしが始まった。朝は、掃除と洗濯。午後には買い物に。当初はお肉屋さんに行くも注文が伝わらず、動物の鳴き真似をしたことも。晴れた日には、自らスコップを握り、汗だくになっての庭造り。慣れないドイツ語の学習には四苦八苦。女優・中谷美紀のかけがえのない日常を綴った日記エッセイ。
感想・レビュー・書評
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女優の中谷美紀さんが、オーストリアでの日常を綴ったエッセイ。
自然に囲まれた環境で、庭造りや料理に取り組んだり、ドイツ語を学んだり、はたまた結婚相手の娘さんのよき遊び相手になったりと、充実した日々を送られている様子が伝わってくる。
海外では暮らしたいけど、ここまでの丁寧な暮らしは自分にはムリだなぁ。。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この本を見て初めて知ったのですが
中谷美紀さんは3年前に
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団に所属する
ドイツ人の男性と結婚
ウィーンか、自宅のあるザルツブルクの山中で1年の半分を過ごしています。
しばしば、別れた奥さんのところにいる娘さん(8歳)が訪れてきます、時に祖母や母と一緒に。
ヨーロッパでは事実婚が多く、美紀さんもそれでいいと思っていたけど、このコロナ禍でオーストリア入国や夫と一緒に他の国に移動するのに「夫婦であることが公に証明されていること」がとても良かったのでした。
そんな美紀さんの昨年5月~7月までのオーストリア滞在記です。
ザルツブルクでの庭の手入れ。
先妻の娘との関わり。
ドイツ語のレッスン。先生たちとの会話。
夫の友人や親せき近所の人たちとの関わり。
結婚って「好きだから一緒にいる」だけじゃないんだなあとしみじみ思いました。
美紀さんはスカウトによりたまたま女優を始め、
そのうちに面白くなってきてどんどんハマり
厳しい自らの基準に適う演技をしようと自らを痛みつけ
ほとほと疲れきっていたところに夫と出会い
「Life is too short not to enjoy」といわれ
はっとさせられました。
また、すでに20代のうちに「子どもを産まない選択」をしていた彼女でしたが
〈こうして人様の子供との素晴らしいご縁をいただき、
共に戯れたり、旅をしたり、料理をしたり、学んだり
できるなんて夢にも思わなかったことで、
人生をもう一度行き直しているような感覚すら覚える〉
嘗て私にパスポート作る決心させた
素敵なオーストリアの様子や
いろいろな国籍の人たちとの関わりもとても面白かったけど
一番よかったのは
股関節に不具合を感じる美紀さんが、
様々な分野で活躍される皆さんに施術してもらう。
私も股関節や筋肉に興味をもっているので、
その話がとても面白かったです。
そこの部分だけ、あらためて書籍化してほしいと思いました。 -
海外生活は苦労も多いとは思うけれど、オーストリアでの丁寧な暮らしが羨ましい。
実際に作られた庭を一部でもいいから写真で見たかったな。
エッセイを見ていると凄く真面目な方なのだと思うので、あまり頑張り過ぎずにこれからも活動してほしい。 -
ドイツ人男性と結婚した中谷美紀さんが、オーストリアの田舎で暮らす日々が綴られた日記エッセイ。
私はこの日記形式のエッセイというものが好きなので、楽しく読みました。何月何日にここへ行った·これを食べた·という日常を記した文の後に、心情が語られたり、ふと琴線に触れるような言葉や風景の描写に出会えるところが日記エッセイの好きなところです。
中谷さんのこの本も、ご主人や、ご主人とかつてのパートナーの娘·Jと過ごす日々が丁寧に綴られているなか、普通だったら知る由もない中谷さんの心の内や考えていることが書かれていて、興味深く読み進めました。
特に、40歳になってからドイツ語を学び始めたり、たまに会う継娘Jへの思いと付き合い方、自分自身の体とも真摯に向き合う姿には、見習うことがたくさんありました。 -
他人の日記を見ている不思議な感覚。
毎日こんなにも何かが起こって刺激をもらって考えを巡らす毎日がうらやましいなと思った。
中谷美紀さんの教養の高さを感じ、義理の娘Jとの関係からは謙虚さを感じた。いくつになっても学ぶ姿勢を忘れずに、また学びを楽しんでいけたらなと思った。 -
本屋で何の気なしにパラパラめくったら、ページをめくる手が止まらなくなり購入。
ぎっしり書かれた日記から、知性、博識、真面目さなどが伝わってくる。
女優が書いたエッセイという枠には収まらない、読み応えのあるものだった。
少し立ち止まって自分の生き方を見直してみたくなる。
自然に親しんでいる様子が目に浮かぶし、
食には相当気を遣っているようだが、美味しそうでもあり、読んでいるだけでおなかが減ってくる。
直接関係ないけど、平野啓一郎の『マチネの終わりに』は、やっぱ石田ゆり子よりこの人だったんじゃないかなあ。 -
選択ミスであったことは否めないが、自分には合わない本だと感じた。
ドイツ人の旦那さまとの暮らしは所謂上流階級そのもので、星つきレストランでの食事にトップアスリートも通うジムでのトレーニング…芸能人の暮らしを垣間見たい人には面白いのだろうか?
ランチやディナーのメニューも聞いたことのないものばかりで、素敵な食卓だな、美味しそうだなと想像すら出来なかった。淡々と日々が描かれていて感情の起伏もあまりなく穏やか、悪く言えば単調。
ドイツ語表記もアルファベットが縦、横どちらかに統一されておらず読み難い。地名・店名・人名どれなのかいまいちわからない。 -
この本を読んでいる数週間、中谷美紀さんのドイツでの生活を味わいながら、楽しく過ごすことができた。
女優としての姿や海外での生活は憧れるものではあるけれど、きらびやかに見える生活の裏で、愚直に語学に取り組む姿や健康の悩みを率直に書いている文章に励まされた。
語学を学ぶ意味として、死生観も含め、海外の国の様々な考え方や文化をより深く知りたいから、というのは素敵な考え方だと思う。 -
読んでいるだけで、ヨーロッパの街並みが浮かび、丁寧な生活をされていることがわかります。
外国語を学び、病とうまく共存し、すごく努力されていると思いました。
健康がいちばんの宝物、すごく共感です。
日々の暮らしを丁寧に、自分の体もケアして、日々の小さな幸せを感じながら生きていることに感謝をしようと、気づかせてくれる本でした。 -
普通の小説よりも文字数が多く、中谷さんの真面目さがいっぱい詰まってて、読むのに悪戦苦闘しました。
ドイツ語の勉強や、庭仕事、海外の知り合いとの食事や、ご主人の娘さんとの関係。
てんこ盛りな内容。
日記エッセイなのだけれど、キチンと細かく書かれてて大作を読んだようでした。