- Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344433212
作品紹介・あらすじ
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感想・レビュー・書評
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櫛木理宇『監禁依存症』幻冬舎文庫。
『殺人依存症』『残酷依存症』に次ぐ、『依存症』シリーズ第3弾。文庫書下ろし。
何とも込み入った仕掛けの小説だろう。さらには、予想もしなかったまさかの事件の真相に驚愕。シリーズ全体を通じての鍵を握る謎の女、浜真千代が三度登場し、謎が謎を呼ぶ展開はまだまだ続くようだ。
性犯罪者たちの犯行にも反吐が出るが、性犯罪者たちを弁護し、被害者たちにあの手この手で示談を持ち掛ける弁護士も相当な悪者だ。
性犯罪者たちの弁護を行い、何度も示談を成立させて来た悪名高き小諸成太郎の9歳になるひとり息子の在登が誘拐される。しかし、小諸成太郎はタイのバンコクに出張中で、警察に連絡したのは妻の史緒だった。
犯人は1億円の身代金を要求するが、急に連絡が途絶える。犯人の目的は一体……
警察は小諸成太郎が過去に担当し、不起訴処分となった被害者家族を訪ね、犯人に迫ろうとするのだが……
本体価格750円
★★★★★ -
予想外の一冊。
真千代さんシリーズ3。
いきなり性犯罪者を擁護するシーンで幕開け。
被害者サイドを侮辱抑圧し、一方通行的な弁護士に憤り、母親の煮えたぎる怒りに迷わず同調せずにはいられない。
そして起きた弁護士の息子の誘拐事件。
誰が何の目的で?
なんとなく匂わせられる真千代さんの影にドキドキしながら、反吐が出るほどの性犯罪事件への憤りがたぎり、被害者たちの一生消えない深い疵が深く心に刺さった。
いろいろと予想外の展開、そして正直、刺激強過ぎの裁きだったと思う。
でも同じ目に合わなければ人は痛みを判らない、そう思うと納得。 -
性犯罪者たちの弁護をし、度々示談を成立させてきた悪名高き弁護士の小諸成太郎。ある日、彼の九歳のひとり息子が誘拐される。だが、小諸は海外出張中。警察は過去に彼が担当し、不起訴処分となった事件の被害者家族を訪ねるが…。この誘拐は怨恨か、それとも身代金目的か…。ラスト一行まで気が抜けない、二転三転の恐怖の長編ミステリー。
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依存症シリーズが登場人物も続いているのを知らずに『殺人依存症』の次にこれを読んでしまいました。1作目に較べるとグロさは抑えられていて割と淡々と話が進むところがかえって不気味です。最後の50ページ位からはなんだかすごかった。しかし性犯罪者や悪徳弁護士が胸くそなので私刑なんか絶対にダメと言いきれない気持ちに傾いてしまいます。
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『殺人依存症』『残酷依存症』に続く依存症シリーズ第三弾。
今回は、性犯罪者たちの弁護をし、示談を成立させて来た悪名高き弁護士・小諸成太郎に天誅が下る復讐ミステリー。
ある日、小諸の9歳の一人息子が誘拐される。
当然、その時点で小諸に恨みを抱く者の犯行だろうと予想するが、真相は遥か上をいく。
性犯罪と私刑がテーマなだけに、加害者と、ただ裁判に勝つ事だけを目的とする悪徳弁護士、両者に対し怒りが膨れ上がり、ダークヒーロー・浜真千代の登場をひたすら待ち続けた。
弁護士一家に起きた悲劇は全て因果応報、自業自得としか言えない。
櫛木理宇さんの作品は「死刑にいたる病」が怖すぎて それ以来手に取れずにいます。
この作品は表紙カバー...
櫛木理宇さんの作品は「死刑にいたる病」が怖すぎて それ以来手に取れずにいます。
この作品は表紙カバーから怖すぎですね…
Σ(ll゚Д゚ll)
目には目を歯には歯を!
櫛木理宇の小説は結構ハードな内容のものが多く、苦手な方は躊躇しますよね。シリーズの3作目になりますが、な...
櫛木理宇の小説は結構ハードな内容のものが多く、苦手な方は躊躇しますよね。シリーズの3作目になりますが、なかなか全貌が見えて来ないところに面白さがあります。