- Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344822542
作品紹介・あらすじ
「少女革命ウテナ」「美少女戦士セーラームーン」シリーズの幾原邦彦監督、12年ぶりのオリジナルTVアニメ原作小説第1弾。
感想・レビュー・書評
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中学生の時にアニメで見ていた作品。
あの時は幼さもあり全然内容がよく分かっていなかったのだが毎週夢中になって見ていた。この年齢で、特に小説で読むと見ていた時の内容がありありと思い出され。懐かしさと共にこのような内容であったのだなぁと面白さがあった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
現在アニメで放映中の原作小説・・・といっても、アニメより先に終わりそうにないのだが。上巻ではまだ物語の核心までは話がいかず、色々と伏線があったりします。とりあえず、登場人物の名前が難しいので、まずアニメを見てから原作小説を読むことをおすすめします。
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アニメの方が視覚的にスタイリッシュで場面もパッと分かりやすくていいですが、小説版のよいところは心理描写がこちらのが丁寧なことですね。
中巻あたりで特に思いましたが場面の切り替え、視点の切り替え、時間軸の切り替えが多いのであらかじめアニメ見てなかった人はちょっと読みずらそう。
アニメ忘れたころに読んで欲しい本です。
あと装丁が3巻ともお洒落で可愛い! -
この本はタイトルだけ知ってて、なんとなく図書館で借りて読み始めた。
アニメ化されてることも知っていたけど、原作小説が先にあるのではなく、アニメのために作られ、書かれた小説だなと読みながら思った。
見ていないはずのカラフルでどこかアニメチックな映像が、鮮やかに再生され、それらが自分の頭の中で動き出すような不思議な感覚だった。
私はあまり想像力が豊かではないので、小説を読んでいて、時に、どんな場面かを構成して理解するのが大変なこともある。(想像力だけの問題ではないだろうけど)
だから、これは面白い体験だなと思った。アニメ脳が先にあたからかもしれない。
ストーリーだけならば、もっと短くてシンプルな作風にもできただろう。実際、読んでて、長いなー!って思った。
物語は、現実とファンタジーが重なりあってて、上巻を読み終えた段階では、面白そうなんだけど、混乱や疑問だらけだった。
けれど、最後には兄弟の愛情に涙したし、いいアニメを見たような満足感があった。
アニメ、再放送してくれないかな~ -
アニメを補完するために読みました。
アニメで有った箇所が無かったり、
無かった描写があったり。
これが非常にうまくいっているように感じました。
続きも楽しみです。 -
想像以上にアニメ通りで驚きました。ただ、アニメを観たあとじゃないときついかもしれません。
登場人物の心情が細かく書かれていて良かった。視点や場面がころころ変わるのはアニメがそうだから仕方がないが、小説だと少し分かりづらい。
昌ちゃんがアニメよりかっこよく?書かれていたし、陽毬はアニメよりも可愛く書かれていたような気がしました。 -
アニメ一話を見て慌てて買いに走った。この時点では本屋も入荷を渋っている様子で私のところは三冊しか入荷していないとのこと。
内容を読んだ限りでは謎すら提示されていない状態。
冠葉のイケメンっぷりと女関係がぷんぷん香っていて、アニメのあのイケメンが女の子とキャッキャウフフしてるのかと思うと意味が分からないほどときめいた。
決して爽やかな香りのしない冠葉の裏の顔がチラチラと見えていて、アニメでやられたら多分心臓がとまるほどときめくと思う。
危険な男はいつだって魅力的だ。
対象的に晶馬は純粋でこの話は晶馬視点で描かれているから、ある意味では凄く普通。陽毬も可愛い。
ただ、文章的には時系列や登場人物がポンポンと飛び出してきて少し把握しにくい部分もあると思う。
雲を掴んだような状態で延々と続く話に業を煮やす人も少なくないに違いない。
中巻は10月ごろ発売の予定だから、俺妹原作や青エク新刊と共にじっと待ちたい。 -
劇場版鑑賞の前におさらいしておきたいと思い、積読だったこの小説版を今読んでいます。
この上巻ではアニメ版と比べてストーリーの変更などありませんでしたが、冠葉や晶馬が家にいない時の陽毬が、どんなふうに時間を過ごしているのか、それがすごく良かったです。
この上巻は陽毬の巻だったと感じました。
ストーリーには直接絡んでこない陽毬をここまで印象付ける、これは単なるノベライズではなく、まぎれもなく小説版です。
そして文体がとても優しいです。
易しいではなく、優しい。
キャラクターがキャラクターに優しい。そして読者にも優しい…
それでいてくどくならず文学的な表現にも溢れています。
ところで、個人的に日本人のアラサーくらいの作家の書く、色の描写がとても嫌いなんです…
例えば"ミン・ブルーの〜"みたいに、一般にはあまり聞いたことのない色の名前をよく書いているじゃないですか。でもそのシノワズリな陶器の青を、作家の感受性で見て何か他の青として書いて欲しいんですよ…〜みたいな青、的なそういうの。比喩表現じゃなくてもいいんです。
あと、"へらりと笑う"っていうのもよく見かけるのですが、その笑顔がどんな笑顔か描くのが文学なのでは?と思うんです、ト書じゃないんだから…
しかし、そういう類いの作家の文学性の欠如はこの小説ではあまり見られませんでした。
読者に想像させないで作家が特定したいものと、作家が読者に想像して欲しいもの、そのそれぞれ二つのバランスが素晴らしいと思いました。
ただ一つ、細かいことですが、ファッションに関する記述はやはり日本人作家らしい残念な部分もありました…
登場キャラクターのファッションについて、かなり細かく着用アイテムやそのカラーやデザインが書かれているのですが、パフスリーブで長袖でワンピース…などという謎のアイテムが出てきたりします。はっきり言ってこれはダサいです…
ファッションに興味のない読者なら、それっぽいアイテムの名前が羅列されていたら、雰囲気なんかオシャレなんだなーって読み進められるのかもしれませんが、自分は村上春樹を読んでも、冷静に頭の中でその登場人物の女のそのスタイリングを再現したら、街の変わり者にしか見えないだろ…と、あまりのファッションセンスの無さに萎えて次第に読まなくなったクチなので、良い作品なだけに尚更ちょっと辛かっです。
わからないことなら無理してアイテム名などを書かず、何かに喩えるなどしてこれもやはり文学的な表現で書けばいいのになと思ってしまいます…
これは日本人の作家ほぼ全員に言えることです。
あなた達全員ファッションのセンス無さすぎです。
でも京極夏彦のあのルックスに誰も突っ込まないんだもんね、こればっかりはもう仕方ない案件なのかもしれません…
しかしそれを踏まえてもこの小説は素晴らしい作品でした。
この文体とリズムはとてもオリジナリティがあり優しく心地の良いものでした。
また苹果の言動や行動は活字の方がパンチがあって楽しめました。
それから冠葉は活字の方が木村昴でした。
まだ2巻も読める。
うれしい。