月と茉莉花 ~月に歩す~ (幻冬舎ルチル文庫)

著者 :
  • 幻冬舎コミックス
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344834514

作品紹介・あらすじ

滅びた湘国の王族・月心は、〓(えん)国太子・煬大牙に愛され幸福な日々を過ごしていた。元服を終え、〓(えん)国人として戸籍も取得した月心は、典楽庁で湘の楽曲を指導する。しかし楽生からのいやがらせを受け憔悴していく月心を憂慮した大牙は-!?表題作ほか、太子として月心を愛しながらも妃を娶る大牙の苦悩を描いた最終話を含む、大人気歴史ロマン完結編!!

感想・レビュー・書評

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  • 大好きなお話が終わってしまった、、、涙
    哀しいです、寂しいです。

    全三冊、とても素敵で心に響く物語りでした。
    読み終えるのを勿体ないと思えるほどの作品にめぐり逢えることは滅多にないし、幸せなことです。
    途中、月心という最愛の恋人がいるのに、皇太子として妃を迎える決意をした大牙を恨めしく思ったり、それを微笑んで見守る月心を私の方がもどかしく思ったこともありました。
    あまりにも感情移入しすぎて、ページをめくるのが辛くなったりもしました。
    しかし、二人の関係の結末を見届けたいという想いも強く、そろそろ今年も終わるということで、勇気を出して? 最後まで読み切りました。
    最後、良かった。
    二人の物語りの結末に添えられた数行の文章で、大牙は結局、月心を「女性」ということにして正妃に立てたのだと判りました。
    同性の「男」である彼を正式な伴侶として日の当たる場所に置くには、性別を偽るしかなかったのですね。大牙の取った苦肉の策だったのでしょう。
    でも、私はそれでも良いんじゃないかなと思いました。
    逆に、彼がどれだけ月心を大切に思っているか、伝わってくるような気がしました。
    物語りは月心という存在がいながら、別の女性を妃として娶るというところを中心に描かれていたので、読者としても辛かったけど、最終的に大牙が月心を「女性」として正妃に立てたというのなら―、ワガママな読者ですが、納得がいったというか、とても嬉しい終わり方でした!

    素敵な作品―。
    「あとがき」を読む限りでは、また続編の可能性もありそうなので、いつかまた素敵な二人に再会できることを楽しみにしています。

  • ノベルズ持ってるけど文庫本に書下ろしがあるので即買い!!
    中華系歴史BL三部作の完結編。
    今回は初めてお仕事をする月心の話と
    大牙の嫁取り物語。
    大牙は王位を継ぐ者。
    その義務を果たさなくてはならないが、
    愛する月心がいるため
    自分の条件に合う女性を探し始める…。
    お互いの立場が分かる、大牙と月心。
    後継者問題とか生々しくそこら辺がリアル。

    ノベルズで賛否両論のあったラストだけど
    私はこの『史記』に基づいた終わり方が気に入ってる。
    これぞ歴史モノ!!
    世界観がしっかりしてる丁寧に書かれたBL。(≧∇≦)b OK

  • 嫌だ!!!妃をとるなんて嫌だーーーーー!!!
    あらすじで駄々をこねていた私はしかし、読み終えるころには「うんうん、大牙の妃はこのこの子しかいない」と心の底から納得していました。この子しかいません。大牙と月心のそばにいて笑っていられるのはこの子しかいません……
    三人でずっとしあわせにいてほしい。本編のラストは泣けました。二人の后……泣けました。
    シリーズ三冊を二日かけて一気読みしました。火烏がたまらなく好きです。火烏も、しあわせになれますように。みんなしあわせでありますように……すごく好きな本になりました。

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