日本人はどこまで減るか: 人口減少社会のパラダイム・シフト (幻冬舎新書 ふ 2-1)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344980846

作品紹介・あらすじ

2004年12月の一億二七八〇万人をもって日本の人口はピークを迎えた。翌05年から現象が始まり、今後も減り続ける。2042年には一億人を割り、百年後には三分の一になるとも予測されている。その結果を受けて、政府やマスコミはGDPや所得の低下、消費市場の縮小、年金の破綻などの悲観論を喧伝するが、これらは真実なのか?人口減少が下げ止まり反転増加することはないのか?日本の人口変化を「人口容量」という仮説から大胆に予測した文明論。

感想・レビュー・書評

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  • 人口減少問題に関して、キャパシティが飽和しているからという理論は新しい。論調は偉そうで鼻につくが、江戸中期や中世末期の英国の人口減を実例に人口減をいたずらに嘆くだけでなく次の人口増の準備期間とすべきという説は説得力がある。
    日本では石器前期3万人・石器後期26万人・農業前期700万人・農業後期3250万人・工業1億2800万人の人口飽和の天井があり、飽和すると人口抑制装置が働き人口が減りだす。人口が飽和すると少産多死がすすみ人口が減りだすが、人口減により一人当たりの食料がある程度まで増えると生活に余裕がでるため人口減がとまる。例として江戸時代中期の人口は1730年頃3250万人が1800年頃は3000万人を割って停滞するが一人あたりの所得は増えていた。だから今回の人口減少も、人口減によって一人当たりの所得が増えて個々人の将来の展望が明るくなれば子供が増えだすはずというものである。一人当たりの国民所得を目標値にする(4万ドルから増やす)政策目標が未来を明るくする?

  • 1

  • 【由来】


    【期待したもの】

    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】


    【ノート】


    【目次】

  •  人口減が少し話題になったので読んでみた、が、この本を鵜呑みにしてはいけないと、セブンセンシズが語りかける。

     冒頭、長寿化したのだから、「年少人口(0~14歳)」や「老年人口(65歳~)」の定義を変えよう、などと言い出したあたりで脳内にアラームが鳴り響いた。特に根拠はない、ないのだが、気をつけろ、と誰かが言う。よし、せっかくだから俺はこの赤い扉を選ぶぜ。そんな気分。
     なんというか、「メディアの誤解を解いてあげます」的な論調には反射的に防衛姿勢をとるように身体ができている。この点については別の○田○彦氏に御礼申し上げなければなるまい。
     私は専門家ではないので断言はできないし(専門家ほど断言はしない、という見方もあるがそれとは別に)、結果として本書の指摘が正しい可能性も否定しないが、とりあえず判断は全部保留することにした。○田○彦、覚えておこう。

  • 人口減少を読み違えるな!

    人口減少がはじまった

    日本人はなぜ減るか
    動物はなぜ増えすぎないか
    人間は文化で人口を抑える

    人口は波を描く
    人口容量から人口波動へ
    人類の五つの波
    日本人の五つの壁

    人口が反転する

    回復の可能性を探る
    人口反転の条件
    濃縮社会をめざす
    新たな波動に向かって

    パラダイムを転換する

  • 少子高齢化について見方を変えればいろんな解釈ができるよという提言。余命で考えた場合、何才からが高齢者なんだろうとか。常識や定義を疑ってみるのは大事

  • 少子高齢化で人口が減る。よく耳に入るフレーズだ。しかし、よくよく眼をこらして見ると、少子化でいくら出生数が減ってもベビーがゼロにならない限り人口は増えるし高齢化でも増えるはず。では、なぜ人口が減少しているのか。少産多死化。これが本当の理由である。全く当たり前の話である。キーワードによる思考停止に陥っている。誤解曲解が多い人口問題。過去の常識や人口統計の枠にとらわれ、また、単純な発想で惑わされ現実を読み解く理論的な根拠を完全に喪失してしまっている。さらに視野を広げ、人口容量説や人口波動説の立場にたてば人口はいつまでも減少していくのではなく必ず反転する時期が来ることも十分理解できる。

  • 人口容量という概念に基づいて、人口波動説(増減)を唱える。
    まぁ言いたい事は分からんでもないが、読むのが若干だるかった。
    要するに、今の環境で応じられるだけのキャパシティーまで増えて、そっからまた減るの繰り返しってことね。

  • 「人口減少」2冊目。
    自説の「波動」概念で人口増減を解説。
    以下、印象に残った点をご紹介。

    1)動物はなぜ増えすぎないのか。
    キャリングキャパシティー(Carrying capacity)
    「一定の環境の中に一種類の生物がどれだけ生息できるか」という概念で研究されていること。

    2)人間は文化で人口を抑制する
    ギリシャ時代や江戸時代、近代イギリスなどの文化・政策などを
    人口増減要因という視点で比較解説してます。

    <まとめ>
    2)について
     個別の中身については、若干論理の展開に無理を感じましたが、
     「なるほどそういう視点もあるのね」と感じました。

    全体)
     色々な文献から資料を紹介していましたが、
     一つ一つの文献について筆者の解説や考察などがもっとあると
     よかったように感じます。なので★2にしました。

  • [ 内容 ]
    2004年12月の一億二七八〇万人をもって日本の人口はピークを迎えた。
    翌05年から現象が始まり、今後も減り続ける。
    2042年には一億人を割り、百年後には三分の一になるとも予測されている。
    その結果を受けて、政府やマスコミはGDPや所得の低下、消費市場の縮小、年金の破綻などの悲観論を喧伝するが、これらは真実なのか?
    人口減少が下げ止まり反転増加することはないのか?
    日本の人口変化を「人口容量」という仮説から大胆に予測した文明論。

    [ 目次 ]
    人口減少を読み違えるな!
    第1部 人口減少がはじまった(日本人はなぜ減るか 動物はなぜ増えすぎないか
    人間は文化で人口を抑える)
    第2部 人口は波を描く(人口容量から人口波動へ 人類の五つの波 日本人の五つの壁)
    第3部 人口が反転する(回復の可能性を探る 人口反転の条件 濃縮社会をめざす 新たな波動に向かって)
    パラダイムを転換する

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 経済的・政治的な少子高齢化の影響を知りたいと思って買ったのですが、概要にも書きましたがあくまで人口学としてかかれたものだったので、自分としてはあてが外れた格好です。
    内容的には非常に高度な内容で、紀元前から人口の増減を追ってどういうときに人口が増えたり減ったりしているのかを事細かに分析しています。
    興味のある方には非常に勉強になる一冊だと思います。

  • 人口問題の見方が変わった。物事には多面的な見方があっていいと思わせる一冊!!

  • 日本に限定して書かれているので、本当にこうなるのかは疑問である。
    が、今後発展途上国を中心に人口が爆発的に増加することが予想されており、
    グローバル社会を考える上で人口問題はあらゆる点において切っても切れない問題になるんじゃないでしょうか。

    考える一つのキッカケとして。

  • 200901

  • 人口減少を生物学的な個体数抑制現象と捉える。つまり子殺しも自然な行動。その観点では今の少子化対策は生活水準上昇へ導くためむしろ逆効果と説く。15歳未満を子供とする定義は時代遅れとの指摘も興味深い。

  • 人口は減るけどもう一世代めぐるとピラミッド構造が変わって子ども比率は増えるよ、という話。どんなピラミッドになっているか?その時に世界各国のピラミッドはどうなっているか?などの手法で分析展開したもの。45歳の人が65歳になるのは2028年、30才の人が65歳になるのは2043年、15歳の65は2058年・・・ この手法では世代で価値観がぜんぜん変わってしまう。まあ、近視眼による人口減少だけを憂うのを諌める視点は良。

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