しがみつかない生き方: 「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール (幻冬舎新書 か 1-3)
- 幻冬舎 (2009年7月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344981324
作品紹介・あらすじ
平凡で穏やかに暮らせる「ふつうの幸せ」こそ最大の幸福だと、今、人々はやっと気がついた。雇用、医療、介護など社会のセーフティネットは重要だけれど、自分の外に求めるだけでは、人生はいつまでも満たされない。「ふつうの幸せ」を手に入れるには、「私が私が」という自慢競争をやめること。お金、恋愛、子どもにしがみつかないこと。物事の曖昧さ、ムダ、非効率を楽しむこと。そして他人の弱さを受け入れること-脱ひとり勝ち時代の生き方のルールを精神科医が提案。
感想・レビュー・書評
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著者の香山リカさん。私と同年齢なので、同じ時代の空気を吸っている。それ故か、共感する部分が多い方である。
ウィキペディアでは、著者を次のように紹介している。
香山 リカ(かやま りか、1960年7月1日 - )は、日本の精神科医、立教大学現代心理学部映像身体学科教授。 神戸芸術工科大学大学院客員教授、甲子園大学心理学部客員教授。 臨床心理士、評論家、エッセイスト、リベラル活動家、ニューウェーブ雑誌『HEAVEN』編集長代理、 ピースボート水先案内人。 北海道小樽市出身。小樽ふれあい観光大使。
「香山リカ」はリカちゃん人形が由来の筆名 で、本名は非公開。黒縁眼鏡がトレード・マーク。ミュージシャンの中塚圭骸は実弟である。
この本の章立ては、
序章 ほしいのは「ふつうの幸せ」
第1章 恋愛にすべてを捧げない
第2章 自慢・自己PRをしない
第3章 すぐに白黒つけない
第4章 老・病・死で落ち込まない
第5章 すぐに水に流さない
第6章 仕事に夢をもとめない
第7章 子どもにしがみつかない
第8章 お金にしがみつかない
第9章 生まれた意味を問わない
第10章 “勝間和代”を目指さない
平凡で穏やかに暮らせる「ふつうの幸せ」こそ最大の幸福。実際には、その「ふつうの幸せ」を手に入れること、そして、それを維持することは難しかったりする。
でも、少しでも、「ふつうの幸せ」に近づくには、どうすれば良いのか?
この本は、その辺りを提案してくれています。
「ふつうの幸せ」を手に入れるには、「私が私が」という自慢競争をやめること。
お金、恋愛、子どもにしがみつかないこと。
物事の曖昧さ、ムダ、非効率を楽しむこと。
他人の弱さを受け入れること。
などです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
P128
仕事に夢を求めない。
「生きるため、パンの為に働いている」というのでも十分なのではないだろうか。
人はパンのみにて生きるにあらず。しかしパンなしでは愛の実戦も夢の実現も不可能なのも、また事実だ。
深い意味はなくとも仕事をし続けるのは、それ自体で結構意味のあることなのではないか。
これを伝えたい相手がいるし、私自身にも何度も言い聞かせたい。 -
努力すれば必ず報われる❗という熱い考え方に疑問を投げ掛けていた。
確かに、みんながヒーローになれるわけではない。今ある自分に満足することの大切さも理解できる。
しかし、それに偏りすぎるのも、なんかつまらない気がします。
大切なのは、向上心と現状を感謝し満足する気持ちの両方をバランスよく使いこなすことだと思います。
時と場合によって、向上心>満足、向上心<満足のようにコロコロ変えていって良いと思います。 -
あまり自分には関係ないかもと思いながら読んだが、やはりそうであった。
というか、自分の考え方に近い考え方であった。
しがみつかない、というか、自分がコントロール可能なことに集中して、不可能なことに激しく気が付いたり、自分を責めたりしない、期待しすぎない、ということかと。 -
目次を見て、子どもにしがみつかない...の部分が気になり
図書館から借りて、読み始めましたが、
一番、知れて良かったのは、音大生の挫折の部分です。
今の子供たちを育てようとする周囲の期待は、プレッシャーになり、
ともすれば、本人を追いつめてしまうこと。
世の中でメジャーになれるのは、本当に一握りであること。
その裏には、数えきれない挫折者がいる、という事実に
改めて気付かされ、ハッとしました。
子どもを育てている身としては、つい期待も大きくなりがちですが、
改めて子ども自身を尊重し、なにが幸せなのか、
親の価値観を問われているのかなと、気持ちが引き締まりました。 -
読みやすい1冊
まあまあの生き方や、普通の幸せを求める生き方に関するエッセンスが満載
まずは他人と比較することをやめて、肩の力を抜いて生きよう -
香山さんの主張は、理論的構築はいつも雑(というのか想定しいるのか謎)ですが、病院での診察やメディアで流布されている言説などから経験的に導きだす意見は、現代の問題の本質をさっとひと突きしているような鋭さをときどき垣間見せるという印象がある。
この本では、恋愛にのめりこむことで他の生活や仕事や趣味は充実しているはずなのに自分は不幸だと陥ってしまう現代女性の悩みの増加、日本人は水に流す性格といわれるが幸せは思い出せないのに辛いことばかり記憶しているという傾向、パンのために働いてはいるだけではダメのか、生きている意味など分かるのかなど、すごく現代の人が囚われていることに対してもっと自由になって「こただわずに」「しがみつかずに」生きようというメッセージを発信している。この本を読んでみて、自分がこれらのものに気が付かない間に至上の価値観をおいてがんじがらめになっていたなと気が付かされた。 -
欲がある
こだわりがある
普通とは何なのか
比べることが
それらをなくすことで幸せになれる
自分とは?がわかることが 大切なのではないか
情報が多すぎるのかもしれない