- Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344982543
作品紹介・あらすじ
彗星のように登場したオバマが危機に瀕している。"小さな政府"を訴える保守派のティーパーティ運動が広がり、ウォール街占拠デモに象徴されるリベラルの動きも活発化。経済が停滞するなかで、右に、左に先鋭化する草の根運動の根源にあるのは、政治に対する不信感だ。無党派や中流層さえ、"大きな政府"を拒み、生活を助けるはずの医療保険制度に反対する。人種や格差よりも"理念の対立"で分裂が深化する大国の今を、気鋭の学者が論考。
感想・レビュー・書評
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アメリカの一般市民の選挙活動への関わり、共和党と民主党の二大政党支持だけでない、同性婚や人工中絶、銃の所持等の各種イシューを巡る各種コミュニティ活動、メディアの役割の変化などなど、大統領選を軸に回っているアメリカ市民の複雑な政治活動の雰囲気が何となく分かったかなぁ。情報盛りだくさんだが整理されてなくて読みにくい。本書は著者が知っていることを何でも詰め込みすぎて失敗してるんじゃないかな。
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20131207~27 通勤の合間にしか読んでいない割には早く読めた。アメリカの草の根政治の実態が活写されていてとても面白い。筆者は民主(オバマ)支持なのだろうけど、共和党系の有権者の現状についても詳しい。良くも悪くもとことんまで二元論で行こうとするアメリカは、今まさに産みの苦しみなのかなあ。
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アメリカ人は政治好きである.ここまでお祭りにできる日本人との気質の違いはどこにあるのだろう.
さておき,共和党と民主党の対立とはまた違った「分裂」が書かれており面白い.いろいろな対立があり複雑だ. -
オバマは2008年の大統領選挙で67%という圧倒的なヒスパニック票を獲得して勝利した。共和党の2倍。伝統的に民主党支持度が一番高いのはプエルトリコ系で、彼らはアフリカ系並みに民主党への忠誠心が強い。
ユダヤ系は政治的に決して一枚岩ではない。
ユダヤ系であることとイスラエルの完全擁護は一致しない。
国内政治のイデオロギー的分裂の方が、ユダヤ系のアイデンティティを凌駕する。
インドネシア人はオバマが大好き。インドネシア訪問した際は里帰りとオバマは述べた。でもアメリカではほとんど報道されなかった。 -
結構読み飛ばしたところもありましたが、アメリカの二大政党のこれまでの文化と現状がなんとなく理解できた。
民主党、共和党とスパッと分かれているかと思ってたら、これまでの経済政策、移民政策、宗教観で政治への不信が高まり、無関心、分裂しているんだ。不信感や無関心は日本と同じかもしれないけど、愛国心や移民の脅威などは日本とは比べられないくらいに高く、田舎に行くほど政治への関心はあるのだろう。
シングルイシューで政党選べるわけないし、二大政党制とは宗教観、信仰心の様なんだろうか? -
前半は結構どっさりアメリカの政治家の名前や保守、リベラル、TEAパーティ、RINOsとかの人名、用語が出てくるので、なかなかなじめかったが、丁寧に書かれているので、勉強になりました。
これから、アメリカの政治について書かれた本を読み進もうとする前に、基本的な所を抑えるのにはお勧めの一冊です。 -
民主党と共和党の単なる対立ではなく、アメリカの中の複雑な政治が分る一冊。
アメリカの政治について知識がないと読み解くのは難しいのですが、新書であることも幸いして、なんとか読めました。ちょっと難しいかなと思います。
銃規制とか、経済格差とか、戦争とか。アメリカは州ごとに独立している面が強く、これらの問題に対して、それぞれとる立ち位置も異なる。それが2党で集約されているというのは考えてみると物凄く単純化した世界。その中で、たった一人の大統領がアメリカの舵を取るというのは物凄く恐ろしいというか、パワフルというか。
タイトルの「分断する」というのは今に始まったわけではなく、元々分断していたんだと思う。それが、最近になって顕在化しただけのことで。
難しい一冊ですが、面白い本です。