- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344983991
作品紹介・あらすじ
医療技術は年々進歩し、がんの早期発見の確率は格段に上がっている。しかし、がんによる死亡者数はいっこうに減る気配はなく、手術や抗がん剤治療後に急死する例は後を絶たない。2013年4月に「セカンドオピニオン外来」を開設した著者のもとには年間2000組以上の相談者が訪れているが、95%以上のケースで、うけないほうがいい治療を医者から勧められているという。実際に著者の外来ではどんな会話がなされているのか?本書ではそのやりとりをリアルに再現。がん治療ワールドの卑劣さ、恐ろしさが手にとるようにわかるだけでなく、がんの正しい知識と治療法が身につく稀有な書。
感想・レビュー・書評
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『どうせ死ぬなら「がん」がいい』を3年前に読んで、「近藤先生についていこう」と思いました。
しかし今年の春、川島なお美さんのガン闘病記である『カーテンコール』を読んで、初めて、近藤先生に診てもらった患者さんの感想を見たのですが、それはかなり批判的なものでした。
でも私はやっぱり近藤先生派ではないか?と思っていました。
今回この本を読んで、いろいろ納得することがあり、なおいっそう近藤先生の信者になりました。
私は元々そういう人間なものですから。
近藤先生は1973年に慶応大学医学部を卒業して医者になられました。
以来「がんの患者さんがどうしたら健やかに長生きできるか」そればかりを考えてこられたそうです。
96年に『患者よ、がんと闘うな』を上梓、専門家とのあいだに「がん論争」が生じた影響か、様々な固形がんの患者さんが放置を希望して外来を訪れました。
その後のんびり自然に親しむ生活にあこがれ、2012年に出された『がん放置療法のすすめ』には「2014年春に定年を迎えたあとには診療に携わらないと決めている」と記されました。
ところが2012年暮れに「第60回菊池寛賞」を授けられ、『医者に殺されない47の心得』が100万部突破。
慶応病院の外来の予約が半年先まで埋まり、結局、急ぎの患者さんに対応できるようにとセカンドオピニオン外来を開いてしまったということです。
そしたら引退できなくなってしまったのです。
そして、その外来での相談をまとめたのがこの本です。
私や身内がもしがんと言われたら、ぜひこのセカンドオピニオンに診ていただきたいと思いました。
私はますます近藤先生の狂信的な信者と化しました。
ただ、今ひとりだけ、気になる人がいて、そのかたの闘病記をさきほどゲットしました。
これから読みます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
抗がん剤は毒薬、検診は受けない
まだ健康なうちに色々と知れてよかった -
帯裏
●川島なお美さんは手術をしなければ。もっと生きられた
●北斗晶さんの乳房全摘は不可避だったのか
●医者から「胃を全摘」と言われても、実際は必要ないことが多い
●がん予防の食餌療法は命を縮める
●手術によって転移が広がるケースは多い
●検診をうけるほど寿命は縮まる
●声を失うほどの手術をしても、放射線治療と生存率は変わらない
●肝臓がんは手術をしても再発率は8割 -
非常に新鮮な見解が多くおもしろかった。しかし、著者のアドバイスを受けた患者はその後どうなったのでしょうか。そこを追跡しないと、著者が非難する医者の余命診断と大差ないと思います。
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カルチャーショックの内容満載でした。
著者のクリニックにて実施してきた様々なセカンドオピニオン事例が紹介されており、全編に流れるのは、
・がんの95%は放置で良い
・放射線治療をもう少し取り入れたほうが良い
・抗がん剤は、急性白血病など除いて、ほとんど毒にしかならない。
がん治療中の知人が二人いるのだが、
1勝1敗(一人には本書を紹介できるがもう一人にはできない)かなぁ。
たいへん説得力があって、本書を読むかぎりにおいて、
もしも人間ドックなどで、がんが見つかったら・・・
・がんかもしれないという医者の言葉を忘れる
・検査を受けない
・医者に近づかない
ということになってしまうので、すこし前に読んだ、
人間ドックの9割は間違い (幻冬舎新書)(http://mogura7.zenno.info/~et/xoops/modules/amaxoop2/article.php?lid=5961)
にて、せっかく今年こそは人間ドックを・・・と思っていたのに打ち砕けた。
ただ、反論本も出ているようなので、今度はそっちを読んでみようと思う。
その他、がん以外にも、
・高血圧
・メタボ
・インフルエンザ
についてのコラムもあって、いずれも現在の医療や薬事制度に問題ありということなんだが、これらは自分の認識(というか、某先生の見解)と比べて2勝1敗だったなぁ・・・
2016/2/17 -
セカンドオピニオンを求めて著者のクリニックに来院した患者さんとの対話の記録。著者の説明は説得的で、これを論破するのは相当に難しいだろうと思った。
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