パパ活女子 (幻冬舎新書)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344986398

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  • パパ活は「どう関係を進めて行くかは当事者の自由」
    男…恋愛か疑似恋愛。キャバクラ・風俗で得られないものを得たくてパパ活をしている。お茶・食事に1〜2万払うのはその先を見据えての先行投資
    女…お茶・食事で1〜2万もらえるなんて時給換算すれば良い方。中年男性と肉体関係、恋愛・疑似恋愛などあり得ない。若い女と同じ時間を過ごせるのだから、それだけで満足しろ。会話を盛り上げる必要などない

    主な層は、
    男…団塊ジュニア世代の40代の勝ち組男性。経営者など
    女…学生、20代女性

    背景に日本社会の構造、新自由主義・自己責任社会があることを示唆している
    男…厳しい競争を勝ち抜いた勝ち組。家庭はあっても冷え切っている。金はあるから、若い女と遊びたい
    女…親の援助が少なく、大学の学費を払うのも難しい。就職しても非正規や低賃金で、奨学金の返済もあればさらに生活は厳しい

    読み終わって思ったのは、
    ・結局、金がなければどうしようもない。なければ女を売ってでも稼ぐしかない
    ・お金を払う男も、もらう女も、その後に積み上がっていくものはない。刹那的な生き方
    ・社会を変えるなんて、大それたことは言えないけど、自分もそういう蟻地獄的なもの(※)に落ちないように気をつけよう
    ※パパ活女子になるという意味ではなく、もっと広義な貧困という意味(私は男です)

    ・おそらく、ある日突然、穴に落ちるのではなく、気づかないうちに少しずつ穴に引き込まれていて、一度落ちたら出られない
    ・結局はお金を稼ぎ、無駄遣いせず、必要なもの・価値のあるものにお金を使って生きていくしかない

  • 東2法経図・6F開架:B1/11/637/K

  • 今の貧困の現状が書かれていて、ここまで酷いのかとショックを受けました。

  • 女子たちが没頭する「パパ活」とはなにか?:
    日常の延長としてのパパ活
    パパ活と援助交際の違い。パパ活は売春なのか? 
    パパ活と援助交際に共通するのは「自己決定」
    パパ活の定義
    恋愛を求める男性、お金が欲しい女性
    売れないバパ活女子が、相手にされない理由
    お茶1万円、食事2万円、肉体関係4万円が条件
    どうして普通の女性がパパ活をするのか?
    一刻も早くパパ活をはじめたい27歳の医療従事者女性
    「1日2食は食べたい」がパパ活のモチベーション
    どうやってパパを見つけるのか?

    パパ活の模範として機能する「交際クラブ」:
    「パパ活」という言葉をつくった交際クラブの目的
    パパ活市場は女性同士の競争が激しい
    交際クラブを通じたパパ活のスタイル
    交際クラブは女性が男性に選ばれるシステム
    夫婦関係が破綻し「ハパ」になった56歳男性
    パパとしてのデート費用は1回14万円
    男性がパパ活に求める刹那的な疑似恋愛
    友だちに勧められて半年前からパパ活女子に
    パパ活は「仕事」だと思っている

    パパ活男性をウンザリさせる「茶飯女子」:
    セックスを一切拒否するパパ活女子
    方言で男性をかわす20歳のパパ活女子
    親は学費も生活費もだしてくれないから
    「おじさんとお茶をするだけでお金になる」の誤解
    ネットワークピジネスに失敗したバパ活女子
    パパは40代後半の信用金庫サラリーマン
    自分の若さを過大評価するのが天然の茶飯女子
    有名私大の女子学生たちも続々とパパ活女子に
    奨学金739万2000円+利子返済のために稼がなきゃ
    妊娠中でも月50万円のパパ活収入
    ストーカーになり逮捕された49歳のパパ
    娘のパパ活収入に家族全員が頼るように

    パパ活サイトの女性会員は31パーセントが「女子学生」:
    戦後の戦争未亡人のような女子大生
    パパ活という「自助」
    父親が亡くなり学費が払えなくなったパパ活女子
    社会的地位のある男性から学びたい意識高い系パパ活女子
    肉体だけを売りにすると飽きられる
    ソープ姐とAV女優を掛け持ちする音大生パパ活女子
    海外のパパ活「シュガーベイピ—」も増加中

    日本社会からこぼれ落ちる「中年パパ活女子」:
    若い女性好きの男性の価値観がはびこるパパ活市場
    中年パパ活女子たちの証言
    パパ活女子の上限は39歳
    夫が一切お金をくれない40歳の専業主婦パパ活女子
    パパ活の背景にある新自由主義政策と男尊女卑社会
    おもなパパは、40代の勝ち組男性
    幸せな人が見当たらないパパ活市場で生きるには

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著者プロフィール

1972年生まれ。ノンフィクションライター。AV女優や風俗、介護などの現場をフィールドワークとして取材・執筆を続ける。貧困化する日本の現実を可視化するために、さまざまな過酷な現場の話にひたすら耳を傾け続けている。『東京貧困女子。』(東洋経済新報社)はニュース本屋大賞ノンフィクション本大賞ノミネートされた。著書に『新型コロナと貧困女子』(宝島新書)、『日本の貧困女子』(SB新書)、『職業としてのAV女優』『ルポ中年童貞』(幻冬舎新書)など多数がある。また『名前のない女たち』シリーズは劇場映画化もされている。

「2020年 『日本が壊れる前に』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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