試合: ボクシング小説集 (現代教養文庫 1168 ジャック・ロンドン・セレクション)

  • 社会思想社
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784390111683

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  • 20世紀初頭のアメリカを舞台にしたボクシング小説集
    作者のジャック・ロンドンがパンツ一丁でワキの甘いポーズを決めている

    「試合」
    おれ、この試合が終わったら結婚するんだ…という例のアレです
    ボクシング禁止令の出てた当時の様子が活写されている

    「ひと切れのビフテキ」
    若きチャンピオン候補と、セコさが武器のロートル、明日なき戦いである
    傑作

    「メキシコ人」
    革命組織の運営資金をボクシングで稼ぐメキシコ難民
    だが彼はボクシングを軽蔑していた

    「奈落の獣」
    天才サラブレッドが八百長だらけの賭けボクシングを告発する
    それはあるいは、ヒーローとマスコミの結託により
    一つの政治的主張が誕生した瞬間であったかもしれない
    公正さが、古い秩序を破壊する理由として、拡大解釈されるという

  • ムック本「Monkey」で知ったジャック・ロンドン。
    その語り口は武骨で噛めば噛むほど味が出る。

    ジャック・ロンドンと言えば「犬の物語」という
    イメージが強く、そのテーマが何かと言えば、
    「生きる」であり、彼が描く「犬の物語」からは
    文字の節々からどくどくと脈を
    打っているのが聞こえそうな「野生」が感じられた。

    このボクシング小説集も人間が主人公ということで
    野性味はないがより世俗的によった中でも
    ジャック・ロンドン節が感じられて楽しんで読めた。

    男と女。若者。オールド。純朴さ。
    拳一つ裸で戦うボクシングというベースにのって、
    「生きていく」ということが生々しく感じられた。

    ボクシング。見直してみようかな?と思わされる。
    米のヘビー級のリングとか。

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著者プロフィール

ジャック・ロンドン(Jack London):1876年、サンフランシスコ生まれ。1916年没。工場労働者、船員、ホーボーなどを経て、1903年に『野生の呼び声』で一躍人気作家に。「短篇の名手」として知られ、小説やルポルタージュなど多くの作品を残した。邦訳に『白い牙』『どん底の人びと』『マーティン・イーデン』『火を熾す』『犬物語』などがある。

「2024年 『ザ・ロード アメリカ放浪記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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