自然農法 わら一本の革命

著者 :
  • 春秋社
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393741412

感想・レビュー・書評

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  • 自分も少し離れた場所に農地を借りて畑をしているので別の本の参考文献に記載されていたので気に掛かり読んでみました。
    自分のところの畑でもやり始めは化学肥料を使っていたが数年前から父の昔の人はこのような肥料は使わず無用なお金も使わず本来の野菜が持つ味を再現したいと言う思いからなるべく自然に近い
    育て方を実践してきたので、納得する場面もあったが少し理屈っぽく感じた場面も感じた。
    今の現代のあらゆるシステムさ自体が予め用意されていてその手順を踏むことであたかも発展してきた事に錯覚しているだけで、農業だけに関わらずあらゆる国の仕組みが、目先の利潤にこだわって長い目で見れば自然の破綻の道に進んでいる
    根本から方向がずれているが故に何も果たしていないというバッシングのインパクトが強いと
    感じました。
    この本でプラトンの無知の知を思い出しました。
    自分の哲学に関する見方も少し変わった本でした。

  • 農が始まった時から、蓄えることを知り、貧富の差が生まれ、権力が生まれ、争いを繰り返してきた人類。
    しかし、本当は人は何もしなくてよかったのだ。何もせずとも、実りはやってくる。
    人はただ、何もせずに自然の摂理に従っておれば、幸せに暮らせたのだ。
    では、人は何のために生きるのか、そもそも、生きることに意味などなく、生かされていただけでなのかと思えた一冊。

    この本を読み進めていくと、人生において、悩むことなど、何もなかったのではないかと思えてしまった。

  • 農業という道具を使って、自然、世界、人間の本質を捉えて実践したことは、すごいことだと思った。人間が中心となってしまった現代では、抗う術はないようにも思える。けど彼のように信念を持って実践して周りに影響を与える活動は必要なんだとも思う。私たちの間違った方向に気付いていても社会の流れに呑み込まれてしまうのも、また人間なのでしょう。面白い本でした。

  • すごいんだけど、多分他の人が真似できないかもなぁ…

  • 究極の有機農法とも言われている自然農法を啓蒙する著者。
    かなり極論のようにも感じるけど、その農法を実践して結果を出している訳なので
    今の近代農法が疑わしく、虚しく感じてしまいます。
    近代農法以上の収穫が得られるのに普及しないのは、農家の都合なのか?経済の都合なのか?
    自然に任せた不耕起直播だと、トラクターや田植え機などの農業機械不要、農薬不要、
    化学肥料不要。そうすると困る業界があり普及にブレーキがかかっている?
    遺伝子組み換え飼料とモンサントの問題のような、妙な圧力がかかっているのでは?
    と考えるのは考えすぎかなー。

  • 自然栽培が広く普及することを願います。そのために私たちに何ができるか、考えたいと思います。

  • 著者については以前から存じ上げていましたが、ちょっと宗教的な感じがして、長らく敬遠していましたが、春から一緒にパーマカルチャーの講習を受ける知人に進められて拝読しました。

    読書中にふと、20年近く前に何かのテレビ番組で放映されたある短編アニメを思い出しました。記憶がかなり曖昧なのですがこんな内容だったと思います。

    ある日神様が地球に対して、地球に生きるすべてが最も望むことを叶えてあげようと告げました。それに対して人間たちは好き勝手に好きな願い事を考えて、その日が来るのを楽しみしていました。ついに願い事が叶う瞬間を迎えた途端、地球上のすべての人間が一瞬にして消滅してしまいました。人間は神様は自分たち”人間”に対して告げていると思い込んでいましたが、神様は”地球に生きるすべて”と告げており、”人間”とは言っていませんでした。地球に生きる人間以外のすべての生き物の願いは、地球上から人間がいなくなることだった・・・。

    といった内容でした。当時かなり衝撃を受けた記憶がありましたが、この本を読んでふと思い出しました。

    人間はあくまで自然の循環の中の一部でしかない。この”当たり前”のことを認識しないと、手痛いしっぺ返しが来るような気がする今日この頃です。
    (原発問題どうなるんだろ?)

  • ビジネス、生業の農業ではないが、生き方の農業の本ではオススメ。
    無農薬・無堆肥・不耕起・無除草剤に興味がオススメ。

  • 細かな農業の方法については、実践できる事ができないので、
    なんともいえないが、
    現在の日本人の食への警鐘等、うなずく部分がとても多かった。

    農業本というよりも、生き方やライフスタイルの本という感じ。

    こういう生き方、いいなぁ~・・・と憧れる。

  • すごく哲学的な一冊。
    私たちは
    「何も知らない」「何もない」
    んだってこと。
    「ああやればいい」じゃなく、
    「あれもしなくていい」の考え方は今まで出会ったことがなかった。

    これまでの、石油化学一辺倒・遠心力を使う時代は必ず近い将来崩壊すると強く感じた。
    これからは、自然との共存共生・求心力を使う時代に変わっていくと思う。

著者プロフィール

1913年、愛媛県伊予市生まれ。岐阜高等農学部卒。34年、横浜税関植物検査課勤務。47年、帰農。以来、自然農法一筋に生きる。86年、「マグサイサイ賞」受賞。『わら一本の革命』をはじめとする数々の著作はロングセラーとして、いまなお、あらゆる分野の人びとに圧倒的支持を受けている。

「2021年 『福岡正信の〈自然〉を生きる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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