「自分だまし」の心理学

著者 :
  • 祥伝社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396111212

感想・レビュー・書評

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  • 先に読んでいた「詐欺の帝王」とかぶる部分もあったが、人は絶対にだまされない、ということはあり得ないようだ。確かにそうだろう。ただ、だまされやすい人とそうでない人はいるわけで、あまりに簡単に何度もだまされるのはまずい。よくよく考えたらこんなうまい話はないだろうと思うが、考えさせる時間を与える前にだましてしまうということか。
    自分だまし、というのはネガティヴシンキング、ポジティヴシンキングだったりするのだが、我慢しない程度に適度にポジティヴでいることがいいのだろう。

  • 無意識の情報処理システムが、意識に上らないうちに様々な情報を整理している。意識に登っているのは、実際に間隔に入ってくる情報のほんの一部にすぎない。その無意識の情報システムによって、情報にバイアスがかかり、人間は実際よりも「ポジティブ」な自己認識を持つようにできている。
    しかし、民族によって、社会に適合する自己認識に違いがあり、日本人は、アメリカ人に比べると、比較的に低い自己認識を持つ傾向がある(これが人種による違いなのか、生まれ育った社会によるものなのかについては著者は書いていない)。しかし、それは、「ポジティブ」な自己認識を持つという機能が低いのではなく、社会が評価する人間像が異なるので、それに合わせた自己認識を持つようにとかしているにすぎない。
    無意識によって現実を歪めて認識する機能が劣ることとうつ病には関係があるようだ。
    無意識が自己認識を歪める機能を逆に利用して、生きるのが有利だ。

    前半は、比較的きちんとした論理が通っているが、後半になると、グダグダな本であった。

  • 面白かったのはタイトルだけ。

  • 自己バイアスについての本。
    誰もが(どんだけ立派な人間ですら)、自分を「だます」ことで社会に適応しているというのを、心理学的に体系立ててまとめられている一冊。

    誰も自分を「だまし」て生きています。

  • [ 内容 ]
    本書は「だまし」をテーマにした本ですが、詐欺に合わない方法を教えるとか、他人の心を読んで誰かをだます技術を伝授する本ではありません。
    人は無意識のうちに自分に都合よく情報を歪めて認識しているのです。
    例えば、騒々しいパーティ会場で誰かに声をかけられたときに、知人の声だけは耳に飛び込んでくるとか、自分の失敗はさまざまな要因が加わって、仕方がなかったと思ってしまうことはないでしょうか?
    これこそ、自分に都合よく情報を歪めて認識する「自分だまし」なのです。
    この「自分だまし」を正しく理解し、上手にコントロールできれば、公私にわたり物事がうまく運べるようになるのです。

    [ 目次 ]
    1章 なぜ人は「だまされる」のか
    2章 人は無意識のうちに、自分で自分をだましている
    3章 誰もが、自分に都合のよい「思い込み」をする
    4章 無意識のだましと、上手につきあう心構え
    5章 「自分のだまし方」を身につければ、物事はうまくいく
    6章 おたくこそ、だましのリテラシーの達人だ

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 信大人文学部の教授が書いた本。

    「だまし」のメカニズムを知って、うまく利用しようというお話。
    学術的というより実用性を重視した内容に感じた。

    その分、興ざめした部分は否めない。

  • 「アクティブなおたくは、自分自身をわかっている」

  • 適応のため、人は無意識に自分を「だます」システムを持っている。
    それを利用し、コントロールしようという内容。

菊池聡の作品

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