puzzle: 推理小説 (祥伝社文庫 お 13-2)

著者 :
  • 祥伝社
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  • Amazon.co.jp ・本 (153ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396328092

感想・レビュー・書評

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  •  祥伝社文庫創刊15周年記念の特別書下ろし作品。150ページほどの中編作品なので、一気に読める。
     タイトルの通り、一つ一つの繋がりが見えず、全体像を掴むのにやや苦労する。それぞれの章立てで、まずはパズルを解くためのピース、それを基に考えるプレイ、そして種明かしのような形で全体像を明らかにするピクチャーの3章から成る。
     舞台が長崎県の廃墟ということで、何となく軍艦島を想像してしまう。

  • サッと読み終わりました。
    少し不思議なミステリー小説。タイトルの通り最後にパズルのピースがハマっていくような様は良かったです。
    本格的な推理小説ではありませんが気楽に読めます。

  • 2000年に発表されたちょっと古めの作品。幻想系スリラーとでも言った恩田氏らしい作品。

    ・・・
    とある無人島で発見された3つの遺体。餓死、感電死、溺死とそれぞれ違う死因。3人の遺体に関連はあるのか。二人の刑事がこの疑問に取り組むが最後の結末は・・・。

    ・・・
    基本ストーリは無人島で捜査する二人の刑事の掛け合いに終始します。その中でさまよえるオランダ人の伝承の解釈であったり、片方の刑事が高校時に属していたオカルト研究会の話であったりが挿入され、次第に状況が明らかになってきます。

    因みにこの無人島を探すさまは、何となく長崎の軍艦島を想起させます。数十年前に打ち捨てられ、朽ちた住宅地。その人なき無機物の瓦礫の中を歩く様子に、軍艦島を見て感じた何とも寂しい様子を思い出しました。

    ・・・
    ということで月いちローテになりかかっている恩田氏作品でした。

    これはどちらかというとファン向けかなあという印象。一般向けに勧めるならもっと面白いものがあるかなあと思った次第です。

  • パズルと言う題名の通り、ピースとピクチャーに分かれていて、事実と解決編になっている。
    バラバラの事実から出来上がった結末への流れはよかった。
    短く簡単に読める。

  • 恩田陸らしい一冊

  • 150ページくらいなのでサクッと読了。
    人の住まない廃墟の島、謎の複数の死体、同時刻に亡くなったと思われるそれぞれの死因の謎…。と唆られるシチュエーションですが、結末は無理矢理感が…。読んで損はないですが、多大な期待は禁物です。

  •  若き日?の関根春の探偵譚。中編くらいの分量で余白の多い文庫版150ページなので、あっという間に読み終えてしまう。長崎の軍艦島がモデルとおぼしき廃島での謎めいた怪死事件。一見不可能と思える死因が科学的に解明される。探偵ガリレオを思わせるトリックはなんだかなというくらいのものだ。ストーリーよりも、不思議な雰囲気やともに島に渡って捜査する関根と相方の志土とのちょっとずれたやりとりが読みどころなのかも。

  • さくさく読めたけど一番最初にああいうの持ってくるのマジで内容頭に入ってこないな…
    志土って聞いたらシドヴィシャスを連想したけど違った。春も志土も頭良すぎて置いてけぼりにされる。
    これ短編集とかで出した方が良かったんじゃないかな。関根家シリーズで他の家族とかのも読みたい。

  • サクッと読み終わった。短い。腑に落ちない点が多くてそんなにスッキリしない。

  • パズル

    190306読了。
    今年18冊目今月3冊目。
    #読了
    #恩田陸
    #パズル

    1時間くらいで読み終えてしまった。
    構成と試みが面白い。
    シンプルな道具立てだけど、使い方次第で一本書けるんだな、という好例。
    真相が見えやすいきらいはあるけど、枝葉をそぎ落として最低限の伏線で勝負するには致し方ないことか。

    廃墟好きの気持ち、自分もわかるよ。

  • 関根春くんが登場してたんですね。
    バラバラなピースから謎が解き明かされていく場面は見事でした。

  • たぶん1度読んでた気がするけど覚えてなかった。 興味深い展開なんだけど結末はあっさりというか物足りないというか納得感がないというか。

  • 絶海の孤島に不可解な死体が3つ。
    志土と春の検事二人が現地に行き謎を検討していく。

    気象現象の現実性が薄い点や各人の引き付けられた理由が理解できない点が気になる。短いので仕方がないが。

  • 中編ミステリ。廃墟の雰囲気がいい。

  • ★若干のネタバレあり★

    とても好きな作家さんの作品なので、とりあえず読了。

    まずはピースをひとつずつ消化。でも実はこの書き方は個人的にあまり好きじゃないです。何故なら頭に入りにくい。飽くまでも私がですが。
    結局物語の中盤でまた最初のピースを読み直す羽目に...。(これが作者の狙いなら正解ですが)
    特に料理の「モラセスってなんだ?」って言われてそんなことでて来たかな?って思ってしまった。

    推理はわりと簡単で半分以上わかってしまった。
    唯一わからなかったのは屋上の死体。
    まぁ反則ですよね。数字も無理やりかも。

    最後の答え合わせで感動したのは光文かな。
    そのエピソードだけで少し泣きそうになりました。

    短かったけど楽しく読めました。

  • 短い文量ですっきりまとまっている。
    答えありきの一本道と言えなくもない。
    すごく久しぶりの恩田陸だった。
    10年近く前からの積ん読がやっと消化できた。

  • ショートでもこれだけ読み応えがあるってすごい。

  • 2016年2月11日読了。
    2016年66冊目。

  • 最後の方になって、以前読んだことがあったと気づく…。

    みんなの共通点が何なのか探る部分が一番の面白いとこ。死因は逆にメタチックというか。
    軍艦島行ってみたいなー。

  • イメージは軍艦島。 不思議な事件は不思議な出来事でした・・って話。

  • 小品ながら読み応えがあった。ストーリーも思わぬ方向に進み、一応3人の遺体の謎は解明される。ただ、そのあと主人公2人がどうなるのか?
    気になる余韻を残している。
    予定のない休日に読みふけるのに適した一冊。

  • とりあえず読ませる。オチは急で、簡単な語呂合わせ、という感じだったけど。不安な灰色と、よく分からん2人の男とで、先が気になって。
    廃墟における中年のキャッチボールを味わう小説だ。顔がにやける。

  • 前から興味はあったけど、ますます軍艦島に行きたくなった。ショートストーリーという感じで、あっさりと終わるのがちょっと物足りないかな。人間関係や心理描写をもう少し掘り下げても良かったんじゃないのかな、と思った。

  • 世界仰天不思議日記。

    そのようなものを読んだ気分。
    いやいやいやいや、でも、変なものは変と言わざるを得ない。物事には必然性があるべきだ。そう主張するわけじゃないけど、あまりにもあり得ないものはあり得ない。

    確かにアイディア自体は面白いと思う。ただ、本作をミステリー枠として捉えてしまうとびっくり科学大予想になってしまう。

    その部分を許せるか許せないか、読者の受け取り方で評価が変化する作品であろう。

  • う~ん、短くて読み易いけれど、イマイチ。
    冒頭の記事の繋がり方も別に・・。

  • 最初の記事が意味が分からなくてどう繋がるのか?
    この短い本で繋がるのか?と思ったけど心配ご無用、最後は上手くまとまったのがさすがです。
    ちょっとグロテスクだったのと、短いだけにバタバタ終わった感は否めませんが、意外な結末で面白かったです。

  • 再読8回目。

    わお、関根春。この人の話、もっと読みたい。

  • 恩田陸さんの本は何冊か読んだけど、苦手…。ですが、軽ーく読めるものが欲しくて手に取りました。
    思ったより面白かった。「?」がいっぱいで、続きが気になる。
    まあ、行き着く先はやっぱり恩田陸な感じなんだけど。トリック自体は、湯川先生(ガリレオ)がいたら一発だな、と思った。

  • 30分位で読めそうな物を…と思って手に取った一冊。
    導入部分は非常に魅力を感じた物の、
    あとは雰囲気ミステリでした…。
    面白いかと聞かれたら、面白い物ではないのかも知れませんが、
    志土と春の遣り取りと、軍艦島の描写が素敵だったので
    それだけでも魅力のある一冊でした。
    著者の他の本も読んでみようかな。

  • 1章のなんの脈絡のない話がまさかこんなかたちでつながっているとはとびっくりしました。

著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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