陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫 い 14-2)

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 1174
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396335212

感想・レビュー・書評

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  • 4人がトラブルに巻き込まれようとも、終始安心して読んでいた。
    安心感がある強盗というのも変だけど、成瀬さんに任せていれば大丈夫と思ってしまう。‬
    ‪ウィットに富んだ会話や潜んでいる伏線…謎に満ちたギャングの日常を軽快な気分で楽しめた。

  • 最初に誘拐をした小西と大田のコンビが可愛い笑

  • 「陽気なギャングが地球を回す」の続編であるシリーズ二作目。
    前作がおもしろかったので、期待して読んでしまったけど、やっぱり響野さんの言うことは相変わらず面白かった!
    「わたしの言う通りにやれ。わたしのやる通りではなく。」(P79)
    響野さんのセリフと全員の苦笑&総ツッコミにクスクス笑いが止まりません。

    主人公4人それぞれを主役とした「日常」に起こる小さな事件をそれぞれの能力を使い解決していく短編が描かれた後、その4人がある事件に関わることで、前半でお預けになっていた愛すべき4人組のわちゃわちゃぶりをやっと楽しませてくれるというニクい構成(*´꒳`*)

    短編にちりばめられた伏線が1つに繋がって、それも楽しめました。

    そして、章頭の単語解説には前作同様に伊坂さんのブラックユーモアが満載で、特に「検討」:実際には何もしない、という宣言。「前向きにーさせていただきます」(P291)には、ウマイ!と手を叩いちゃいました。

    読書を「軽妙軽快に楽しむ」ための一冊です。

    「陽気なギャングが地球を回す」は成瀬役:大沢たかお、響野役:佐藤浩市、久遠役:松田翔太、雪子役:鈴木京香さんで映画化されているとのことなので、松田翔太さんのデビュー作品でもあるし、続けて観なくちゃ(*´꒳`*)

  • あいつらが帰ってきた。中盤以降の成瀬ら4人組の軽妙な遣り取りは前作そのままに、4人それぞれの視点から描かれた前半の短編が中盤以降、本流に流れ込むような形で加速していく。ニヤっと笑わせるツボを心得ているのも相変わらず。最後はちょっとあっけない感じもするが...。次作に期待。

  • 一作目が良いと続編への期待度は上がる。
    その意味で満足できなかったので☆3つだけど、『…地球を回す』を読んでなくて何の期待もせずに読んだらもっと高評価になったと思う。
    決してつまらないということではない。

    作者が途中で改心したように、やっぱり彼らは個人行動よりも寄ってたかってた方が魅力的なので、最初の短編×4はちょっと消化不良だった。
    でも、そこが伏線となってるのは、伊坂さんらしいし、回収されない伏線もどきもあったりして、作者対読者の騙し合いみたいな感じで読んだ。

    個人的には成瀬の仕事っぷりが垣間見れて嬉しかった。

  • 4人それぞれの日常で起こっている出来事がいろいろな角度で重なって、前作に引き続き伏線の回収がすごかった!最後まで飽きずに楽しく読めた!

  • 陽気なギャングシリーズ2作目だが、短編で初めのうちは、某長寿アニメの日常と遜色がないと、少し残念な気持ちになった。
    読み進めるうちに、4人のそれぞれの個性が活かされ、それぞれの出来事がまとめて回収される様は、よくできているなぁと感心するようになった。
    読み終わった時には、全てのキャラクターが憎めないというか、愛すべき者たちになっていた。

  • フザケた表紙と「陽気なギャング... 」まで見てこれだ!って「地球を回す」と間違えて先に買ってしまいえらくがっかりしました。しばらく本棚に寝かせてありましたがようやく前作も手に入り、満を持して読了。

    前作で「そう言えば、あいつらどうしてるのかな」と思い出してくれれば、これほど嬉しいことはありません。と著者あとがきにありました。本書では愛すべき四人組のそれぞれの日常が描かれていて、わいわいがやがや喋りながらやっぱり事件に巻き込まれていくしょうもなさが微笑ましかった。前作が面白かった分どうしても新鮮味に欠けてしまいますが、ファンならやっぱり気になる続編、のんびり楽しめればよしとしましょう。

    日常とはいってもそこはさすが四人組。成瀬、響野、雪子、久遠べつべつの短編集でも彼らの特殊能力は健在です。

    響野「木は森に隠せ、って言うだろ。失敗は大失敗に隠すんだ。」

    息を吸う間も見せずお得意の大演説。日本語が通じなければジェスチャーで乗り切る。成瀬の説明にはケチをつけ、解説を引き継ぐやいなや脱線し、除け者にされたと思っては拗ね、痛いところを突かれては開き直り、嫁につれなくされてはアタフタし、都合の悪いことは聞き流す。抜け駆けされると喚くのに指名されると腰をぬかす。とにかく響野は騒がしいw それでも成瀬の過去についてはしゃべらないんだからかっこいいでしょ。

  • 仲間っていいなぁ。

  • 陽気なギャングたちの健闘を描く続編。前作の主人公四人が個別に活躍する短編四編のあと、彼らが揃って人助けに乗り出す様子が描かれるという変わった構成。短編部分で出てきた伏線も丁寧に拾ってスカッとする結末に繋げている。彼らのユーモラスな掛け合いも健在で顔が綻ぶ。好きなやり取りは「おまえは分からないフリが上手だ」「まあな」。好きな場面は雪子がストップウォッチで劇場オーナーにマウントをとるところと、響野が車を運転しようとして失敗するところ。今回響野があまり役立ってないな…と思ったら、文庫版短編では一番頑張っていた。

  • 変わってるけど憎めないキャラクターたち。

    そうか、そうかここで伏線が回収されてるのか。
    あそことここご繋がってるのか。
    ってのるけど、たくさんありすぎて見落としてそう。

    記憶力低下傾向にあるので、あれ?
    これ覚えがあるな
    なんだっけ
    ってなってしまった。

  • 4人の連携プレーはもちろんのこと、集まっていない日のそれぞれの日常が一人ずつ描かれていて良かった。
    最後の短編もほっこりした。

    これでギャングシリーズの復習は終わったので、いよいよ3作目を読むのが楽しみだ。

  • やはり短編が繋がり4人が集まる第二章からが本番。

    ただ、ボーナス短編が良かった。4人と祥子さんの特性をちょこちょこ生かして、にやっとするしほっこりするし。短いのにお得!

  • シリーズの第二作。
    今回もサクサクと読めて、あっという間でした。
    強盗や誘拐など物騒なことを扱っているのにユーモラスで、登場人物の誰もが何となく憎めない感じが好き。

  • サイドストーリーのような短編集と本作の関連性が面白くて一気に読みきってしまった

    所々クスッと笑ってしまい、
    成瀬・久遠・響野この男性3人組のちぐはぐなチームワークにハマってしまう

  • 短編だけどつながっている

  • 最初にたくさんキャラ出てくるけど、モブにならず、後々伏線回収に役立つ。

  • 1作目の方がテンポとハラハラ感が好み。

  • サクッと読めるライトノベルな伊坂幸太郎さん作品の2作目。軽い感じではありますがきっちり伏線回収していましたし、4人のかけ合いが心地良く、水戸黄門的な感じの安定感で普通に面白かったです♪個人的には前作よりもこっちの方が好きかな~。読後感重視の人にはおススメ☆

  •  大学の頃のある日、先生が授業に遅れていたので、教室で待っている間、たまたま隣に座っていた人が話してくれた。
     失恋話だった。

     好きな人ができて告白したら、その彼女が大ファンだという劇団に入ることができたら付き合ってあげる、と言われたという。その劇団はキャラ◯ルボックス。私は知らなかったのだが、その当時から大人気の劇団である。つまり、体よくフラれたということ。
     しかし、彼はあきらめなかった。オーディションを何度も受け入団し、数年間の研修生生活を経て、初舞台にこぎ着けた。そして最前列のチケットを、彼が入団したことを知らない彼女に渡した。
     公演後、「その執念、恐すぎる。」やっぱりフラれたそうだ。

     そのあとすぐ劇団は辞め、それからも色々回り道をしたので、結局30を過ぎて私と同じ三流大学に通っているという。

     この本に似たエピソードがあったので思い出した衝撃の実話(多分)です。

  • 第一弾からちょっと時間が空いたから登場人物忘れかけてたけど、読み始めたらすぐ思い出した
    ほんと皆様いいキャラしてます笑
    クセになる推理?ギャグ小説

  • 話の序盤、銀行強盗の成瀬、響野、久遠、雪子はそれぞれ異なる事件に巻き込まれる。しかし、ある女性の失踪を機に4人はまた一つとなり、女性を救い出すことに。今回は第1作の「陽気なギャングが世界を回す」のように銀行強盗がメインとなってはいませんが、各々は特殊能力を遺憾無く発揮することで危機を乗り越え、事件を紐解いていきます。最後にある、久遠の妻祥子の喫茶店での小話はたった20ページほどという短い中で元カップルの男性、女性それぞれの本音を巧みな言葉遣いで鮮明に表現していてとても読み応えのあるものとなっています。
    個人的に時間がなくてストーリーのつながりを意識して読むことができなかったので、星3つにしました。

  • おせっかいで個性的な4人、本当に好き。今回得たお金も結局こうなっちゃうの?って思ったけど、彼ららしくてほっこりした。成瀬さんが計画を急遽変更してあたふたしたシーンがめっちゃ好き。最初は短編集なのかな?って思いながら読んでいたらやっぱり全部が後ろの方の話と繋がってて、こうくるのか〜ってなりながら読み終わった。すっごいはちゃめちゃ。おもしろすぎる。

  •  『陽気なギャングが地球を回す』の続編で、4人の「日常」が短編として描かれた後、その4人が集まってある事件に関わっていくという構成。前作を引き継ぐ部分もかなりあるので、前作を読んでないと、これ何のことだろうというのが多くなるかもしれない。
     短編でちりばめられた伏線が、1つに繋がっていくという構成で楽しめる。前作では久遠というキャラクターについてあまり思い入れはなかったが、今回読むと、結構頼れる奴だな、とか動物好きの下りなんかも面白いと思った。(15/05/04)

  • 前作よりもそれぞれの人柄が知れたように思う。特に響野さんはもっと情にあつい方だと思ってたんだけど意外にドライだったところがあった。
    そして成瀬さんもやっぱり「ロマンはどこだ」って言うんですね。これは響野さんのイメージだったから、彼の静けさの中にも熱い情熱みたいのはきちんとあるのだと嬉しくなりました。
    全編を通してキャラの深みは前作よりも強く出てたと思うけどやっぱり雪子さんの印象が4人の中では薄いのが残念です。
    彼女のことがもっと知りたいのに。
    あっと今回は対誘拐犯が話のメインなので「銀行強盗」という彼らのメインがあまり出てこないのが悲しい。

    彼らが銀行強盗してるのをもっと見たいです。

    相変わらず響野と久遠のコンビがかわいいなあ。

  • 前作ほどではなかったけど、面白いよねぇ、。
    好き。

  • 短編からの本編入りという手法が新しく、楽しく読めた。人質の良子ちゃんがお人好しすぎて笑ってしまう。そもそも銀行強盗のギャングが人助けするのが劇画チックで楽しめる。見たわけではないのに映像が目に浮かぶ不思議さ。

  • 陽気なギャングの続編
    4人組が誘拐された娘を救出
    悪頭が海外に逃亡どうなったか?
    4人、5人の連携で元恋人同士を再会させる

  • 間違って『陽気なギャングが地球を回す』を読まずにこちらを先に読んでしまったが、こちらの作品単体でもとても楽しめた。

  • 「弱った、偉い大人を狙っちゃいけないと思うんだよね」(151ページ)


    毛を刈られたばかりの羊みたいに可哀想な人。
    そんな人がたまにいる。

    寒そうな羊には風も優しく吹くのなら、
    弱い者には優しくしなければいけない。

    日頃、悪いことばっかりしてる陽気なギャングは、
    時々どうでもいい人助けをしたくなる。

    そんな突発的な人助けのエピソード。

著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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