刻まれない明日 (祥伝社文庫)

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 340
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396338213

感想・レビュー・書評

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  • この作家さんは本当に、「目に見えないもの」を書くのが好きなんだなぁ。
    自分でも三崎亜記という作家が好きなのか分からないんだけど、作品は全て読破していたり。
    何だか気になる存在というか。
    そしていつも目に見えない何かに怯えたり切なくなったりしている。
    いっつも読み終わったあとにモヤモヤすると分かってて読んでしまう。
    でもこの本を読んで少しだけすっきりした気分になれた。
    これまでの作品の中でこの本が一番好きかもしれない。
    そして自分が三崎亜記という作家にハマっていたということも。

  • 他のいろいろな作品と緩やかに世界が繋がっている本書は、三崎作品の中核ともスピンオフとも言える気がする。
    穏やかで落ち着いた雰囲気でありながら、強さと優しさに満ちた内容は、その肩書を背負うに相応しい充実振りだと思います。
    無理矢理カテゴリー分類するとSFになるのでしょうが、先入観なしで読んで欲しい作品です。

  • 10年前、3095人が一斉に消え去った町。
    その事件で行ってしまった!?人々と残された人々の「想い」を描いた、不思議で切なくて温かいお話です。
    「失われた町」をはじめ、著者の他の作品群とも関連しています。
    シチュエーションとしては、SFの体裁にはなっているものの、描かれる人々はごく普通の等身大の人ばかりで、特定の主人公やヒロインが出てくるわけでもありません。
    でも、だからこそ登場人物の一人ひとりに自然と感情移入して、すすーっと物語に入っていけてしまうそんなお話だと思います。
    人が当たり前に生きている、それだけのことに、なんとなく胸を熱くさせられます。

著者プロフィール

1970年福岡県生まれ。熊本大学文学部史学科卒業。2004年『となり町戦争』で第17回小説すばる新人賞を受賞しビュー。同作は18万部のヒットとなり直木賞にもノミネートされた。著書に『廃墟建築士』『刻まれない明日』『コロヨシ!!』『決起! コロヨシ!!2』など。

「2021年 『博多さっぱそうらん記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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